イギリスはフランスと並ぶ自転車の母国のひとつです。ロンドン市内は世界屈指の自転車促進地域です。世界的に少数派の『車は左、人は右』の交通ルールの国です。日本とおんなじです。
てか、日本の交通ルールはイギリス由来でしょう。向こうが本家だ、おそらく。じゃあ、ぼくらがイギリスに行っても、違和感なくチャリダーできます。
以前、ハワイの旅行中にチャリにちょっろと乗って、ワイキキの外れからドンキとアラモアナに買い出しましたが、右寄りと右折になじめなかった。チャリで左側を走ると、シェリフに怒られます、ははは。
海外通販の聖地大英帝国
で、イギリスです。チャリ大国らしい優秀な人材がそろいます。
- ツールドフランス3連覇中のクリス・フルーム
- エディメルクスの記録更新をうかがうマーク・カベンディッシュ
- DHの絶対女王レイチェル・アサートンを擁するアサートンファミリー
- トライアスロン金銀メダリストのブラウンリー兄弟
- トライアルバイクライダーのダニー・マカスキル
て、各ジャンルのトップレベルの自転車のりが目白押しです。
一方、自転車のブランドは大陸列強やアメリカに押されます。オンロードは古参のラレー、トライスロンのボードマンぐらいです。そして、ツールドフランスの新顔Factorが期待の星です。
高級小径車のモールトン、ブロンプトン、オリバイク、ウェアのRapha、Endura、CNCパーツのHOPEは元気です。

自転車ブランドの物足りなさと対照的に自転車通販ストアは大活況です。業界最大手のWiggle、二番手のCRCはイングランドにあります。CRCの本拠は北アイルランドですけど。
しかも、この二社は2016年に合体しまして、世界最大の超巨大通販ストアになりました。dhd、Prime、Vitusみたいな双方のPBや専売メーカーがボーダーレスになりましたね。
CONSな点では出荷規制も共通になりまして、MAVICが日本語版のリストからあとかたなく消え去りました。合併の前までCRCは『無敵のマビックセール!』てふつうにセールしたのに!
そのほかにSRAMの変速機、ZIPPのホイール、GarminのサイコンはCRC=Wggle連合の日本語版やUSA版には出てきません。EURO圏版には出てきます。国別ないしエリア別の出荷規制です。
どっさりクーポンProbikekit、カンパが安いぞMerlin Cycles、本気PBロードを揃えるRibble、スペシャラの在庫ありのCycle Store、英国実店舗大手のEvans cyclesなどなどはことごとくイギリスのストアです。
日本語表記、日本語カスタマーはまだまだですが、日本円表記、小物送料無料、VAT税引き済み決済なんかは常備です。海外通販天国です。
げんにぼくは純正品を買うなら英国ストアをはしごして、試作や特注や安物を買うなら中華Aliexpressを頼ります。
未知のブランド、Brand-X
で、そんな英国に気がかりなブランドがあります。その名はBrand-Xです。Xは未知やなぞを示します。じゃあ、和風ニュアンスでは『乙企業』とかまんま『×××社』ですか。あやしげだあ!
CRCのフレームを価格の低い順にソートしたときにはたとこんなのに出くわしました。
Brand-X – RD-01 ロードフレーム・カーボンフォーク
定価 30799円
割引 30%
特価 21558円
※2017/10/17 05:25:26のの価格
カーボンフォーク付きのフレームセットが2万です。超絶特価です。しかも、CRCのフレームセットは送料無料の対象です。やすさが際立ちます。
ぼくが以前にチェックした時にはなかった日本語のレビューが出てきました。ベトナム製て言及があります。
アパレルでは中華製よりベトナム製のがたしかに割安です。靴のベトナム率は高めです。ついにチャリパーツにこの流れが来ましたか~。
そのあと、格安ドロッパーポストを探して、またまたBrand-X印の製品に出会います。16000円の油圧無段階アジャスタブルドロッパーが1万台だあ?!
案の定、これは大ヒットしまして、第二作がめでたく出ました。
Brand-X Ascend II Dropper Seatpost
定価 20000円
割引 10%
特価 18000円
※2017/10/17 05:32:10のの価格
ドロッパーはすっかりポピュラーになって、AM系のオフロードからSpecialized Divergeみたいなドロハンバイクにさえ搭載されます。価格は以前よりこなれますが、ふつうは2万~です。18000円はお値打ちです。
ヘッドパーツは700円です。
Brand-X Headset – 34EESS – Loose ball
定価 1385円
割引 48%
特価 715円
※2017/10/17 05:37:22のの価格
ごらんのようにデザインはごくごくシンプルです。ベースカラーは黒です。補修用部品、業務用機材感がいさぎよく伝わります。
英国内の通販専門ブランド?
CRCに在庫がある=Wiggleに在庫がある、てことです。WiggleにもBrand-Xが並びます。商品展開はCRCと共通です。
日本ではこの二つのストアの露出が目立ちまして、てっきりプライベートブランドみたく見えます。でも、よーくチェックすれば、ほかのサイトでBXの在庫を見つけられますね、上記のEvansやAmazonに。
そして、URLの末尾がのきなみ”co.uk”です。これは英国内のネットアドレスを表します。日本はco.jp、中国はcnです。
ためしにアメリカのAmazon.comや大手自転車通販のJenson USAでBrand-Xを探します。リザルトは0です。
以上のことからBrand-Xは英国内の通販ストアの汎用格安パーツブランドです。中華パーツかそれ以上のロープライスです。
今のところ、Brand-Xのホイールは見当たりません。ホイールは大型商品になって、送料がかさみます。最大手のCRCとWiggle以外のストアは送料負けしちゃいかねません。小物の新製品が中心でしょう。
にしても、フレームの2万は破格だ。逆にこれがブランド代ゼロ、広告費ゼロ、設計費・人件費極小のアルミのロードフレームの実態価格ですかねー。
有名ブランドの諸費用抜きのハイエンドのカーボンフレームの正味の価格はいくらになるかな~?
BXのハンドルバーを買ってみた
そんなBrandXの商品のなかからライザーバーハンドルを買ってみました。

質感、デザイン、重量、ふつうのフツーです。2000円は良心的です。アルミのシンプルなパーツは安定ですね。