CX=シクロクロスです。競技内容はゆるいオフロードの障害物競走です。アイコンは泥です。
シクロクロスのいろは
シクロクロスの起源は定かではありません。
「あるロード乗りがレース中に畑にコースアウト&ショートカットしたのがシクロクロスのはじまりだ」
というもっともらしい逸話がWikipediaにあります。とにかく原点はロードバイクからの突然変異でしょう。
それからロード乗りの冬場のトレーニングになって、ヨーロッパの国際競技になって、UCIの正式ジャンルになります。
冬の個人競技
ロードレースは夏場のチームスポーツですが、シクロクロスは冬場の個人競技です。また、前者は普通の公道で、後者は公園などの閉鎖コースで行われます。
これは関西シクロクロスの桂川会場のコースの一部です。
きついエリアでは自転車を降りて、肩に担ぐか、ころころ押します。『担ぐ』『押す』『漕ぐ』はシクロでは三位一体です。
シクロクロスホイールとロードホイールの違い
シクロクロスのホイールサイズはロードと同じ700Cです。推奨幅もおおよそに28-34c=1 3/8インチ前後で、そんなに変わりません。実際、ロード用のホイールの流用はふつうです。
CX専用のホイールはありますが、ラインナップは限定的です。目印はまんまの『CX』です。型番タイトルに『CX』があれば、それがシクロクロス専用ホイールです。
ややこしいのはエンド幅とブレーキタイプです。シクロクロスにはリムブレーキの古い規格のカンチブレーキ、Vブレーキ、ディスクブレーキが混在します。
UCIがシクロの公式競技でディスクブレーキを解禁したのが2010年です。それ以前には全てのレーサーがリムブレーキを使って、砂道や泥道をずるずる駆け回りました。
このためにCX用のホイールのハブは通常のロードホイールより強力な防水・防塵力を持ちます。
ハブの回転性能とシール性能は相対関係にあります。
これはTOKENのスクエアテーパーのBBです。ノーグリス、ノーパッキンの完全フリーの状態です。これは非常にスムーズにくるくる回ります。
が、防水・防塵シール力はゼロです。鋼ボールとリテーナーがむき出しです。早晩、じゃりつき、がり、サビが発生します。
- ロードホイールハブ=回転重視
- シクロホイールハブ=防塵防水重視
というところです。晴れの日にしか乗らんロードにCXホイールとかはビミョーです。逆にオールウェザーのチャリ通号とかにはありですね。