自転車パーツの御三家はサカイ共和国のシマノ、ヴェネト州のカンパ、そして、シカゴのスラム社です。
2018シーズンの終盤からスラムの新作のうわさ&なんちゃってリークがちらほら飛び交いました。
MTB用のプロトタイプはわりに早い時期にすっぱぬかれて、2018年内の発表を期待されましたが、このタイミングまで満を持しました。
これより後でテスト投入されたロードのそれは結果的に短期間で公式発表にあいなりました。
2019年2月6日未明にSRAM eTap AXSとSRAM EAGLE AXSの情報が解禁されました。さくってまとめましょう。
SRAM AXS始動
スラム、SRAMはアメリカの自転車パーツ総合大手です。現在のマウンテンバイクのトレンドではSRAM > Shimanoです。SRAMがメジャーで、Shimanoがマイナーです。
シマノは2018年にマウンテンバイクのXTRを12速化しましたが、SRAMは2016年にはEAGLEを発表して、翌年にはミドルグレードやエントリーモデルをも12速化します。
純粋なパーツ性能の優劣はさだかではありませんが、オフロードのトレンド、大きな流れはSRAMのもとにあります。
最近のカクシンは”dub”て新鋭のBBとクランクです。GXPとBB30のいいとこどりのような規格です。売りは28.99mmのシャフトだ。
MTB発のこれもロードに来ます。
SRAM RED eTap AXS
SRAMのロード用の最高グレードがREDシリーズです。超軽量で売り出して、eTapの無線電動で業界を「あっ!」てゆわせました。
それから3年、シマノより一足早く12速のロード用ドライブトレインを発表します。機械式の「初の12速」の栄冠は大穴のカンパさんにうばわれてしまいましたが、ははは。
ちなみにカンパも電動12速のRECORD EPSを着々と準備します。ロードの12速時代がはじまりますし、11速時代がひたひたと終わりへ近づきます。
RED AXSのまとめ
SRAM RED eTap AXSの情報をさらっとまとめましょう。
- 12速
- 無線電動
- 新型フリーボディXDRドライバー
- トップギア10T化
- 新型チェーン
- EAGLE AXSと互換
- シーケンシャル=シンクロシフト採用
正式アップデート、eTap第二世代です。新型フリーのXDRやトップ10Tギア化はMTBのEAGLEの技術から当然のながれです。
これはMTB用のXDボディーです。
で、ロード用はXDRです。XDRのがXDより1.85mm胴長です。構造は一緒ですね。スプロケは1ユニットのリング一体型です。別個にばらけない。
このXDドライバーは非常に合理的なパーツです。かじりがぜんぜん起こらない。個人的にはカンパのフリー、シマノHGフリー、新型XTRのHG+より上です。
難点はギアを個別に変更するとか交換するとかできないこと。そして、掃除のめんどくささです。個別にばらせないから、ざっと拭けません。肉抜きの角に汚れが残る~。
目新しいところはEAGLEとの互換とシーケンシャルでしょうか。シンクロシフトに相当するセミオートマ変速です。もうひとおもいにフルオートマにできん? ははは。
フリーボディ、スプロケの歯の厚み、チェーンの幅、これらがごっそり変わります。RED 11速との互換性はありません・・・
よいこは止めましょう。
SRAM初の電動MTB変速
SRAMは2016年にはEAGLEシリーズを投入しましたが、MTBの電動システムを今まで投入しなかった。EAGLEシリーズは機械式ばかりです。
で、今回のEAGLE AXSがSRAM初のMTB用電動ドライブです。売りは無線電動、そして、傘下のRockshoxのドロッパーのリモートですね。
ぼくはとくにそそられませんが、ハイエンドなMTBerのみなさんはどうでしょう? XTRの二択を迫られれば、ハブでXTRを選びません?
個人的にはXShifterが気がかりです。てか、ぼくはKickstarterであれの早期版に出資しました。でも、配送遅延でものがぜんぜん届かない!
なんかサムソンのスマホのGalaxyのバッテリーが発火するとかって問題があって、それから台湾のバッテリーの輸送状況がきつくなったとかなんとか・・・
あと、ケーブル屋のJAGWIREが供給元になって、ようやく国際配送のめどが立ったとか・・・
ほんとに来るのか、Xshifter? 国内小売版のが先に売り出される始末ですよ、とほほ。
新型デュラエースの12速化とHG+ボディ
SRAMがシマノ互換を完全にやめて、独自のXDボデイーに旅立ちました。カンパニョーロはもともと独自路線です。
で、この2019シーズンからロード用のフリーボディは3つにすぱって分かれます。いつもの規格乱立です。
「まあ、国内トレンドはロードだし、ロードはシマノだし・・・」
ところが、どっこいです。シマノはシマノで新型XTRにHG+フリーボディを投入します。旧来のHGフリーとは別物です。これじゃない。
溝の数が細かく多くなって、トップギアの固定方式が変わります。で、10T化が可能になりました。
MTB系の技術はロード系に波及します。2020年の12速の新型デュラエースR9200にもこのながれは来ますよ。
- 12速化
- HG+フリーボディ
- トップ小ギア
- パワーメーター
- サイコン?
- 無線?
サイコンと無線はぼくの希望的観測ですが、ハブとフリーボディの一新は既定路線です。
だって、わざわざ開発した新技術を使わないとかありえない。技術的には後進のロード用コンポの新型デュラエースのために新規格が開発されるとは考えいにくいですし。
MTB系、つまり、現行XTR M9100系からの流用がだとうなところでしょう。旧来のHG用の12速コンポてのが出るか否かはシマノのみぞ知ります。
どっちかってゆうと、つぎの105あたりでHG互換の12速カセットがありそう。デュラやアルテでは出ないでしょう、たぶん。
実のところ、技術的な予想はわりとかんたんです。問題はクランクのデザインですね。こればっかりはなぞ一文字です。そのうち、うちの十八番のR9200の大予想をしてみましょう。