スポーツバイクの最弱の部位はどこでしょう? それはぶっちぎりのダントツでディレイラーハンガーです。
フレームのエンドに外付けのリアディレイラーを取り付ける台座です。これはちょっとやそっとで曲がり、歪み、折れ、砕け、はじけとびます。
ちなみに上のハンガーの破損理由は整備中の転倒です、うえーん。
ハンガー折れた→シングルスピード
さて、このディレイラーハンガーは汎用の部品ではありません。メーカー、モデル、年式等々で形状がことなります。で、これはフレームの付属品です。
レアモデル、旧モデルのハンガー探しは多難の旅です。在庫は販売代理店やメーカーにしかありません。
GIANTストアやTREKストアみたいなコンセプトストアにはありそう。
ハンガー調達はめんどい
で、ハンガーを壊してしまうと、再調達にてまどります。取り寄せは1-2週間コースです。一回の週末がつぶれてしまう、アウチ。
ぼくはこのフレームを中華サイトで買いました。で、セラーに問い合わせて、見積もりをもらいましたが、その実費にすこしたじろいでしまいます。
「商品は1500円、送料2000円。すぐに送るよ!」
てなものです。手紙扱いのスモールパケットで送らないセラーだったので、送料が国際速達価格になります。1500円のものに2000円の送料はびみょうです。
てことで、変速機をすっぱりあきらめて、シングルスピード化します。
フロントはもともとシングルです。非常にシンプルな計量フラットバーロードが誕生しました。
このなんちゃって1速化はハンガー破損のさいの定番カスタムです。そして、後述のチェーンのゆるゆるさになやまされます。
ストドロエンドにチェーンぽんづけはゆるい!
変速系パーツを取り払って、チェーンをポン付けして、シングルスピード化しましょう。こういうことが起こります。
はい、チェーンがあきらかにゆるゆるです。テンションが足りません。実際、こやつは走行中のショックやトルクでかきょんと外れます。
ぼくは独自の規定で『3回/1dayまでのチェーン落ちノーカン作戦』を発動して、実質的にノートラブルで過ごします。アメイジング!
このたるみっぷりからチェーンをもうすこし短く出来ないかと思いますが、これ以上には詰められません。これがポン付けの限界値です。
これは昔のミニベロのシングルスピード化です。やっぱし、チェーンはこんなふうにたるんちょします。
ここから1コマを落とすと、逆に張りすぎて、ぜんぜん走れません。なやましいところです。
一コマってのはチェーンのカットの最小単位です。
2リンク=1コマです。これがたくさんつながって、チェーンを形成します。ピン-ピンの間隔は12.7mmです。これは全部の段速のチェーンで共通します。
半コマ!
多段用のチェーンにはクイックリンクを使って、1リンク=半コマ分の長さを足せます。しかし、このロードのギアとチェーンは一速用の圧歯です。
で、これには半コマてものを使います。
手前のちっこいパーツがそうです、半コマ。トラックバイク、BMX、競輪みたいなシングルのスポーツバイクのチェーン調整の小道具です。
これだけの『半コマチェーン』てのもあります。ぼくは動画作成のタイミングで半コマしかゲットできなかった。
チェーンのピンは圧入式、クイックリンクはひっかけ式ですが、この半コマはおどろきのナット・ボルト式です。
うーむ、強度は大丈夫でしょうか? でも、トラックバイクに使うような部品です。そんなかんたんには潰れませんよ、きっと。
取り付けはかんたんです。もとのチェーン-1コマ+半コマです。多段チェーンにはクイックリンクやミッシングリンクでおなじことをできます。
ねじはマイナスドライバーです。自転車整備にマイナスドライバー! イレギュラーです。裏側のナットをペンチでつまんで、きゅっきゅと締めます。推奨トルクは不明です。
まあ、シングルスピードは斜めがけになりません。横方向の負荷は多段ギアより大きくない。でも、不安はちょっとある・・・
とりあえず、ホイールをセットして、ギアにチェーンをかけられました。
ごらんのとおりのパッツパツです。ゆるみは無です、絶無。固定ギアみたいな踏み心地だ。
しめにリアのギアの位置をすこし変えて、チェーンラインをまっすぐにします。横方向への負荷を減らす作戦ですね。
モペットのテンショナー?
で、この動画をアップして、現状をなげきましたら、おもしろいコメントをもらえました。
「モペットのチェーンテンショナーはハンガーなしでくっつくよ!」
おお、その手があったか!
モペット=外国のオートバイ扱いの自転車のことですね。ペダル付きの単車、フル電動アシストとかがそうです。
たしかにこれのテンショナーにはステージ直付けタイプがありました。
亜流さの加速度が極まります、ははは。やっちゃう?!