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自転車チェーンの寿命は5000km 交換の目安を越えて使い続けると?

自転車のパーツは消耗品です。フレーム、ホイールみたいな大物からネジやテープのような小物まで消耗します。

消耗度の大小はあれ、パーツはへたれます。メンテナンスやアフターケアは寿命を伸ばしますが、時間には逆らえません。

そんな諸行無常のなかで回転系、駆動系のパーツは特に早く消耗します。チェーンとギアが典型です。

イメージより早く消耗する回転系

スポーツバイクのチェーンはママチャリのもののようにノーメンテの野ざらしでしぶとく生き延びません。

形を留めこそしますが、本来の性能から掛け離れます。10速以上のチェーンはシングル用より圧倒的に華奢ですし。

左・12sピン 中・11sピン 右・1sピン
左・12sピン 中・11sピン 右・1sピン

一般人の根底にはママチャリのイメージがあります。そして、金属=じょうぶ=無限というシンプルな発想があります。

その印象からスポーツバイク系のチェーンとギアの消耗度は軽いおどろきです。

定説では10速以上のチェーンの寿命は3000-5000kmです。500km/1か月で10か月です。金属パーツが一年弱しかもたない!

一日10km往復のチャリ通、熱心な週末ロングサイクリスト、すきま時間のだらだらチャリダー、いずれのバイクのチェーンが一年足らずで寿命に入ります。

ちなみにぼくはすきま時間のだらだら派ですが、よゆうで500km/1か月に到達します。500-1000kmがホビーライダーの月間走行距離のボリュームゾーンでしょう。

チェーンは伸びる ギアは削れる

ところで、寿命寿命という言葉が軽々しく踊りますが、なにがチェーンの寿命でしょうか?

チェーンは消耗品ですが、鉄製の金属パーツです。ちょっとやそっとで壊れません。とくに実系のチャリのチェーンの完全な破断はレアケースです。

チェーンの寿命はこんなふうな決定的な破断でなく、摩耗と伸びです。チェーンはテンションを受けると、初期状態からビミョーに伸びます。

チェーンチェッカーでチェーンの伸びを計測
チェーンチェッカーでチェーンの伸びを計測

一個一個のリンクの伸びはささいなものですが、チェーンは100個~のリンクで成り立ちます。リンクのピッチは1/2インチ、12.7mmです。

つまり、12.7×0.0075×100=9.523mm、100リンクのチェーン全体で1cmほどの伸びになります。

チェーンが伸びると、コマのクリアランスが広くなります。結果、ギアのかみ合わせがルーズになって、コグの歯先がちびちび削り取られます。

走行距離6000km越えのKMC DLCは?

で、うちの自転車のチェーンです、5月のはじめにMTBフレームベースのバラ完車を組み上げて、この11月で半年を迎えます。詳しい数値はなぞですけども、3000kmはかくじつに超えます。

ビワイチ、アワイチ、和歌山友ヶ島のバイクパッキング、京都、神戸、奈良の日帰りサイクリングですでに1000kmはかくじつに超えます。+ぶらぶらお出かけでざっと4000km前後は行くか?

しかも、このバイクのチェーンは先代のメイン機体のミニベロからのおさがりです。2016年の12月におろしました。

新品の赤の塗装が映えます。KMC DLC、市販品の最強クラスの10000円オーバーの超高級チェーンです。近影です。

KMC DLCリンク近影
KMC DLCリンク近影

DLC=ダイヤライクカーボンの略称です。なんかすごいコーティングの技術です。上の画像の黒の部分がDLCコーティングです。

小売りのパッケージ品の定価はファンタジープライスですが、これはバルク品です。チェーンに2万はない。バルクの8000円もあれですが、ははは。3万のスプロケを買った勢いでふんぱつしてしまった・・・

で、先代のミニベロは現行のMTBの完成の直前まで現役でした。走り方は変わりません。12月から5月の5か月で3000km前後でしょう。

自慢のDLCコーティングが完全に摩耗

じゃあ、チェーンの正味の走行距離は6000-7000kmに達して、一般の交換時期の目安をとうに過ぎます。現物を見ましょう。

KMC DLC 使用後
KMC DLC 使用後

はい、新品のおもかげはありません。この距離では赤が分かりますけど、遠目にはふつうの黒いチェーンです。当初のインパクトはグリスとオイルの影に消えました。

ギアとコンタクトする部分です。

ポリッシュ
ポリッシュ

地金のポリッシュシルバーがきれいにかがやきます。黒いDLCコート、下地の赤い塗装さえがまるまる失せました。もはやふつうのシルバーチェーンです。

高級チェーンの価格=ほぼコーティング代

チェーンのかなめはコーティングと構造です。このKMC DLCの価格のほとんどは表面のコーティングコストです。チェーンの原型は二、三千円の安い中空チェーンとイーブンです。

これはShimanoやSRAMのチェーンにも共通します。原型はおんなじで、価格の差は中空代とコーティング代です。そして、中空化の軽量化はささいなものです。

結果的に一本の高いチェーンをせこせこ長く使うより安いチェーンを早め早めに交換する方が単純な性能面ではベターです。

ギアとリングの摩耗は?

スプロケットのギアとクランクチェーンリングはちょうど半年目にあたります。

カセットはXD用の11速の最高グレードPG1199です。定価は4万オーバーです。うちのはワイズロードの年末セールの特価品です。2万弱でした。

これの半年後の姿がこうです。

半年後のSRAM PG 1199XX
半年後のSRAM PG 1199XX

でろでろの汚れを度外視して、スプロケットの歯だけを見ましょう。特段の摩耗や損傷はありません。定価4万のものを半年で交換できない・・・

カラフルなCNCのチェーンリングの消耗は一目でよくわかります。

absoluteblackナローワイドリングの半年後
absoluteblackナローワイドリングの半年後

表面のコーティングはきれいに削られましたが、ナローワイドリングの薄歯のところと厚歯のところ、いずれがぜんぜんよゆうです。

この黒い汚れはオイルやダストばかりでなく、リングやギアやチェーンの摩耗のなれのはてです。

パーツの摩耗のなれのはて
パーツの摩耗のなれのはて

ペダルが回れば、どこかのなにかがミクロなところでちびちび削れます。

今日のリングは昨日のリングより小さくなり、明日のスプロケは今日のスプロケより小さくなります。盛者必衰です。

かりに11速に乗り続けるなら、安いグレードを買います。半年、5000kmの目安や、あきらかな不具合で気軽に交換できます。

あ、チェーンカッターがないと。