ママチャリのBBをフェイシング 5万の工具がないから80円の紙やすりで

ママチャリ改造計画の第三弾です。U型のパナソニックのアルミフレームが前回の身体測定で1.8kgてゆう意外な好成績をたたき出しました。

 

ママチャリフレームの重さ1.8kg

ママチャリフレームの重さ1.8kg

 

ハイテンやスチールのシティチャリ、ママチャリフレームはこんなに軽くなりません。そして、鉄系フレームは野ざらし雨ざらしでことごとく錆びますし。ビバ・アルミ!

 

が、表面の塗装は直射日光でひび割れします。パナソニックのロゴがビキビキです。屋外放置のチャリは過酷です。実質、真夏の日差しはマイルドなビーム兵器だ。

 

で、夏の暑さにすっかりめげまして、パーツの調達をしかねます。とくにフォークとホイールの送料がネックです。

 

ヤフオクのホイール出品はクロネコ着払いのオンパレードです。サイズを計れ~。もう別個に調達するよりピストかシングルの完成車を格安で買ってきて総乗せ換えする方が経済的です。

 

メンテで箸休め

 

・・・て考えだすと、パーツの調達に行き詰ります。じゃあ、気分を変えて、手近なカスタムやメンテを試みましょう。

 

フレームの全体をぱっと見渡して、ひとつの気がかりを見つけます。BBやトップチューブのフェイスの精度です。

 

ママチャリBBハンガーのフェイス加工前

ママチャリBBハンガーのフェイス加工前

 

BBハンガーのフェイスがだんだん畑だあ! カット面のあらさが際立ちます。最初のカットのあらさでしょうか、表面の銀塗装の残り香でしょうか?

 

そのうえ、スチール系のBBわんがもれなくサビサビを残してくれやがりました。メンテ心をむずむずくすぐります。

 

トップチューブのフェイスはこんなです。

 

トップチューブフェイス未加工

トップチューブフェイス未加工

 

こちらもサビとでこぼこのシンフォニーです。付属のヘッドセットの上下わんはスチール系です。サビの元だあ。

 

ヘッドセットわん

ヘッドセットわん

 

ママチャリの細部はこんなもんです。もっとも、ジャンク品を買って固着に出くわさないのが不幸中のさいわいですか。スクエアBBの右わんは楽勝で肩透かしでしたし。

 

じゃあ、圧入系パーツの取り付け前にこのアラを自前できれいにしちゃいましょう。そう、フェイシングです。

 

加工派か未加工派か?

 

メーカー販売のフレーム、完成車の仕上げはピンきりです。見た目と価格は一流、組み付けと細部の精度は三流、みたいなことはままあります。

 

良心的な販売店は完成車をいちいちばらして、細部をこまかくチェックして、組み直し、パーツグレードアップ、タッピングやフェイシングをしなおします。

 

自転車のDIYには二つの傾向があります。ひとつはパーツの組み立てのみに徹して加工しない派です。

 

「しろうとのパーツ加工は百害あって一利なし!」

 

わりと潔癖症のA型さんです。

 

もうひとつは削り、穴あけ、曲げ、焼きをばりばりやっちゃう派です。ぞくに『魔改造』と称されます。自転車カスタム派のなかでは少数派の異端児です。

 

実際、板金や旋盤や溶接の技術を使えば、自転車をめちゃくちゃにいじくりたおせます。メタルバイクはヒジョーにシンプルです。鉄系パーツの加工や溶接はわりと気軽です。

 

むしろ、技術より道具と場所が肝心です。ごりごりバチバチやって怒られない環境の有無です。工房や倉庫や基地があるかないか。

 

とりあえず、うちにはそんなものはありません。「基地は男のロマンだぜ!」て夢見つつ、薄暗い小汚い玄関でほそぼそと作業します。

 

でも、ぼくは完全な加工しない派の人でありません。ひとしきりに手当たり次第にやってみようよ派です。ある意味、もっとも性質の悪いチャリ弄りラーです、ははは。

 

BBハンガーのフェイシング

 

で、BBハンガーやトップチューブのタッピングやフェイシングです。これはパーツの研磨ですから、完全に加工系の作業です。チャリンコ屋は専用のでっかい工具でがりがりします。

 

 

エクスペンシブ! プロは元を取れるけど、パンピーは元を取れない~。専用工具中で最強クラスの価格です。ほかに使い道がありません。持ち込み作業のが安上がりです。

 

てことで、しろうとテキトーDIY派は代用品でやっちゃいましょう。ずぼらなO型はむずかしく考えません。でこぼこを平たく削るのがそんなに大そうなもんだあ?

 

代用品を考える

 

圧入系工具はだいたい力技でOK牧場です。逆に手頃なスプロケ外し、クランク外し、チェーンカッターとかの代用品が思いつきません。

 

じゃあ、平たいものを用意します。ベストな物体が玄関先から見つかりました。CNCステムの底面はベリーフラットでしょう。

 

ステム平面

ステム平面

 

で、これに荒めの紙やすりをセットします。はしっこをクランプに噛ませると、良い具合に固定できます。

 

やすりクランプ

やすりクランプ

 

これでBBフェイスをガリガリくんします。なるべく平面に均等に力を加えて、ガリガリゴリゴリガリガリゴリゴリします。

 

じゃあ、数分で大方のでこぼこが失せました。

 

荒めペーパーで研磨

荒めペーパーで研磨

 

想像以上のCNCステムの持ちやすさと削り勝手です。気をよくして、左のBBシェルとトップチューブのフェイスまで一気にやっちゃいました。

 

ヘッドチューブ

ヘッドチューブ

 

はい、十分な仕上がりです、100点! そして、120点を目指して、耐水ペーパーを買ってきます。400番です。

 

紙やすり400番手

紙やすり400番手 80円

 

これをステムにセットして、二度目のガリガリくんをします。むしろ、シャリシャリくんです。アルミの粒子が細かくなります。手がかさ付く。

 

耐水ペーパー400で研磨

耐水ペーパー400で研磨

 

おお、アラが取れました! 120点です。そして、どとうの200点を目指して、最後の仕上げに取りかかります。

 

紙やすりからのピカール

 

カモン、ピカール!

 

仕上げはピカール

仕上げはピカール

 

こんなときに多用しないと、ぜんぜん使い切りません、缶入りピカール。これをべたべた塗りたくって、ピカピカピカチュウします。色合いがピカチュウだし。

 

ところで、この魔法のみがき粉ピカールの原料は油とアルミナの粒子です。これはルビーやサファイアクラスの硬度です。大方の金属を研磨できます。

 

ちり紙でから拭きを繰り返して、ぴかぴかピカチュウに仕上げましたで。

 

BBフェイシング完了

BBフェイシング完了

 

オー、アメイジング! 鏡面仕上げのむだづかい! 200点!

 

かんじんの精度は?

 

さて、見た目は見違えましたが、フェイシングの精度はどうでしょうか? BBカップを付けてみます。うん、ちがいはよく分からない! そんなもんだよ!

 

しかし、DIYで大切なことは満足感です。「フェイシングを工具なしでしてやったぜ!」てばくぜんとした上級者ぽさはプライスレスです。いや、もうそれがすべてです。

 

ビフォーアフターしましょう。

 

ママチャリBBハンガーのフェイス加工前

ママチャリBBハンガーのフェイス加工前

 

BBフェイシング完了

BBフェイシング完了

 

なんてゆうことでしょう! たくみのわざでぽんこつフェイスがお店仕上げをかるく凌駕するぴかぴかフェイスになりました。

 

こんなふうに気安くむちゃくちゃできるのはジャンクのだいごみです。さすがに新品のチャリにはようしません。

 

でも、たぶん、スクエアBBが入りますから、フェイスの精度はほとんど無関係です。今回の作業の最大のメリットは・・・ピカールを減らせたことでした、ははは。

 

次回はキャリパーブレーキ取り付け編です。