フードデリバリーは現代の出前です。出前は水物です。諸々の条件で成果が変動します。とくに重要な要素はエリア、時間、天気です。
万人に快適なシーズン、春と秋はUber Eats 的には不入りの時期です。皆が自分の足で外に食べに行ってしまう。
例外的に2020年の春は空前のフードデリバリーブームでした。ご存知のようにコロナの影響です。
平常時では真夏と真冬がUber Eats シーズンです。誰も35度の炎天下やマイナス2度の氷点下の地獄に出たがらないから。
オートバイは夏場に有利で冬場に不利、自転車は夏場に不利で冬場に有利です。時期で車両を使い分けるのはありです。
Uber Eats の報酬の計算方法(旧式)
Uber Eats の報酬は受け取り、受け渡し、距離、手数料から計上されます。
また、配達パートナーはUber Eats の従業員ではありませんから、厳密には『バイト』ではありません。バイト方式は出前館の十八番です。
そして、配達報酬は営業利益であって、給料ではありません。個人のタクシーの運転手の日当と同じです。
配達パートナーはUber Eats という出前ギルドから1回なんぼのお使いクエストを受けるフリーのハンターのようなものです。
エリア | 受け取り(ピック) | 受け渡し(ドロップ) | 距離1kmあたり | 手数料 |
東京 | 265円 | 125円 | 60円 | 10% |
埼玉 | 265円 | 125円 | 60円 | 10% |
千葉 | 265円 | 125円 | 60円 | 10% |
神奈川 | 250円 | 120円 | 60円 | 10% |
愛知以西の西日本エリア | 210円 | 105円 | 60円 | 10% |
コロナ以降の新規エリア(仮) | 210円 | 105円 | 60円 | 10% |
愛知県以西のエリアでは受け取り210円、受け渡し105円です。2020年以降の新規エリアもこちらの基準のようです。
距離料金は前まで150円/1kmでしたが、60円/1kmに下がりました。結果、長距離のうまみが減りました。近距離が正義!
数値の上では東京近郊が有利ですが、実際の売り上げには天候や時間やインセンティブやエリア内のパートナー数などが関係します。
※2021年5月以降の新料金体系では報酬の内訳は非公開です。反面、料理の受け取り前に配達先が分かります。
Uber Eats の配達に必要なもの
Uber Eats の配達に必要なものをおさらいしましょう。
- 自転車or原付
- スマホ
- バッグ
- クレジットカード
- キャッシュカード
- 18歳以上の健全な肉体
厳密にはUber Eats のオリジナルバッグは推奨であって、強制ではありません。→Uber Eats のバッグのもらい方改め買い方
また、徒歩配達の解禁で自転車と原付さえが不要になりました。ただし、注文の入りは非常に地味です。
ピックアップとドロップの注意点
Uber Eats のサービスエリア内でアプリを起動すると、近隣の案件を受信できます。射程範囲は徒歩で~1km、自転車で~3km、原付で~5kmくらいです
料理を受け取りに行くのがピック、料理を渡しに行くのがドロップです。※SNSではPとかDとも。
受注後のキャンセル、『受けキャン』は基本的にNGです。Uber Eats Proの評価などに影響します。数回で垢バンの報告があります。
無意味なアプリの起動は非推奨です。稼働できないとき、休むときにはアプリをしっかりオフラインにしましょう。
忙しい時間帯はランチとディナーのピークです。昼は11:00〜13:00、夜は18:00〜20:00ですね。
秘密兵器スマホホルダー
Uber Eats の配達先、とくにドロップ地点は不特定です。注文者は任意の場所を指定できますから。
たまのピンずれも不確定要素です。この場合、なぜかカレーを注文したぼくが配達パートナーを探しに行きました。さすがの魔都、奈良。
頼りは配達パートナーの土地勘や地元愛でなく、スマホのGPSとGoogle Mapとメモです。必然的に画面との睨めっこの時間が長くなります。
で、スマホのいちいちの出し入れが数秒のロスです。また、落下・破損の確率が跳ね上がります。未達は最大級のペナルティです。
一切の責任は個人事業主である配達パートナーに掛かります。
コスト削減とリスク低減のためにスマホホルダーが必須です。安い物がAmazonにあふれかえります。
ながらスマホに注意
固定のスマホはUber Eats やポケモンGOに非常に便利ですが、画面の凝視や注視はながらスマホになります。取り締まりの対象です。
その判定基準は現場の状況とお巡りさんの気持ち次第ですが、一説では3秒がぎりぎりセーフのラインです。
といって、カーナビというメカは世に広く普及しますから、常識的な一瞬のよそ見は許容されます。
Uber Eats ぐちゃぐちゃ問題防止秘策
下手な初心者が不用意に汁物を運ぶと、Uber Eats ぐちゃぐちゃの画像検索の惨劇に見舞われます。
真っ先に思い浮かぶのはラーメンやそばですが、麺類の需要はそんなに旺盛ではありません。何故なら麺類は伸びると一気に劣化するから。
スープ、ジュースのオーダーは普通にあります。あとはつゆ、出汁、ソース類ですね。これらの対策に緩衝材は必須です。
「料理をこぼすな」
「汁を垂らすな」
実際にこの2つが配達トラブルのトップクラスです。登録時に貰える配達パートナーガイドブックにもこの特記事項があります。
もともとUber Eats はアメリカ発のサービスです。おそらく容量がアメリカンサイズです。あちらのマクドナルドのドリンクはほんとにバケツです。
現に小柄な日本人が背負うと、あのバッグが異様に大きく見えます。
中身も同様です。小食な日本人の単品注文はあのアメリカンサイズなバッグにはすかすかです。
緩衝材やストッパーの調達は配達パートナーの役目です。Uber Eats はそんな細かい指示をくれません。自分で考えましょう。
緩衝材にはタオルよりぷちぷちがおすすめです。布に食品類が付くと、雑菌が出て、匂いがしますから。
はじめてのピック&ドロップ
初戦に本気の繁華街や都心部はアウェーでしょう。ホーム中のホームが安泰です。デビューの舞台はザ・家の近所です。
アプリをオンラインにして、アラートを待ちます。
最初の注文は数分後に来ました。スマホがピロピロと鳴ります。汁物か? 汁物なのか?! おまけに頑固おやじの店じゃないのか?!!
「某バーガー屋に行け」
ディス・イズ・ノー汁です。
ただし、ドリンクはだいたい付くよ!
やはり、ファーストフード、大手チェーンの配達がメインです。これは当然です。古参の話では配達の3分の1がハンバーガーです。もはや日本人の主食はコメではない。
ちなみにピックのキャンセルは可能ですが、むやみやたらの拒否はプラスには働きません。
Uber Eats のセオリーでは配達アプリをオンラインにする=稼働の意志を表明するです。運ばないのに起動するのはNGです。
店で注文番号を伝えてピックアップする
ところで、店舗での所作には決まりがありません。Uber Eats の運営はそんなことをいちいち細かく指示しません。
つまり、ここでの振る舞いはパートナー自身の判断に掛かります。常識的に手始めはあいさつでしょう。
「Uber Eats です。料理を受け取りに来ました」
などと明るくはきはきやって、注文番号を伝えましょう。愛想と元気と清潔感は出入り業者の生命線です。
アプリの注文番号を店員さんに伝えて、料理をピックアップします。バーガーはすでに完成済み、包装済みでした。待機時間のロスがゼロです。
店側のピックアップの決まりもまちまちです。
- バッグを店内に持ち込まない
- バッグを店内に持ち込め
- 温かいものと冷たいものを一緒にしない
- 店前に駐輪しない
- ここに駐輪しろ
このような独自のルールを守らないと、店側からBAD評価を付けられます。串カツ屋の二度漬け禁止のようなものです。
ピックの道中で注意事項のメモをよく読みましょう。
ドロップ先へ
バーガー屋から出て、ユーザーのもとに向かいます。スマホとの睨めっこの始まりです。
途中、道路工事で迂回したり、線路の改修で踏切を見失ったりして、軽いパニックに陥りながら、目的地の周辺までやってきました。
この道中の右往左往はリアルタイムでユーザーのスマホのプレビューに届きます。
が、上記のような道中の不可抗力は伝わりませんし、そんなものは迷子や遅刻の言い訳にはなりません。
ドロップ先の近辺で自転車を降りて、Googleマップのピンで大まかな位置を確認しつつ、メモで細かな部分を照合します。
位置情報はGPSに起因しますが、精度はバラバラです。安いスマホのGPSはけっこうポンコツです。ピンずれはパートナー泣かせの現象です。
やはり、細かいところではメモが役立ちます。今回、注文者さんが20m先からこちらを見つけてくれました。
料理を届けたら、アプリの完了ボタンを押して、配達を完了します。置き配の場合には写真撮影をして、完了の証明とします。
Uber Eats のデビュー戦+αのまとめ
初心者が初日から1000円オーバーの時給を稼げました。隙間時間の副業やお小遣い稼ぎにはUber Eats の配達パートナーは非常に優秀です。
スマホホルダーは便利ですが、ながらスマホは禁物です。
バッグの中身がぱんぱんになることはめったにありません。緩衝材は必要です。
配達の大半はマクドナルドやケンタッキーのようなファーストフードです。恐怖の汁物はそんなにありません。
ピックとドロップの際にはメモの注意事項を読みましょう。
売り上げを効率的に上げるには各種のインセンティブが不可欠です。ブースト、ピークタイム、クエストをうまく活用しましょう。