7月8月9月の地獄のような猛暑と台風から一転、10月はひじょうにおだやかです。チャリびよりがつづきます。
で、好天にさそわれて、ついおしごとをほっぽり出して、ふらふら出かけてしまいます。まあ、ブロガーはチャリログをネタにすれば、マネーに還元できますし、おほほ。
今月二度目の猪名川町チャリダー
猪名川の河川敷の草刈りが終わって、芝生が非常にきれいです。トリック練習には最強の環境です。結局、これ以上の理想的空間はない。
で、今月二度目の呉服橋へのファストトラベルです。橋のこちらは大阪府池田市、橋のあちらは兵庫県川西市です。げにここは北摂のロード乗りの重要ポイントです。
この前の能勢の剣尾山トレイルもどきへのルートをなぞって、川西能勢口駅前から市街地のなが~いのぼりをたんたんとのぼります。
たまにはくだりの写真を入れましょう。数多のチャリダーを未必のスピードオーバーにいざなう県道12号線です。ぱーてノーブレーキすると、じきに50kmを超えます。要注意。
阪急オアシスで今日のエイドをゲットしました。
多田銀銅山へ
さて、ローディはここからイオンモール猪名川町まで下りて、三田や能勢や篠山や野間へ行きます。
他方、オフローディやハイカーやトレイルランナーは新名神のさきで左手に折れて、ひっそりの舗装路を山間へ進みます。
このさきには多田銀銅山て遺跡があります。稼働時期は鎌倉時代から昭和時代までのざっと1000年です。
同兵庫県の朝来市の生野銀山は全国的に有名ですが、この多田銀銅山は超マイナーです。ちっこい記念館と坑道跡のみが往時のおもかげを忍ばせます。
で、この遺跡と資料館をめあてに来る人は少数派です。このさきのトレイルがアウトドアユーザーの足をここへ運ばせます。実際、ここは格好のランドマークでトイレスポットです。
この悠久の館-一の谷池-ソエ谷峠-満福寺までの道は完全舗装路ではありませんが、ルートがGoggleマップにはっきり出ます。初心者向けのトレイルです。
ソエ谷峠へゆるゆるグラベル
館の先のこの分岐でソエ谷峠へ入ります。このへんには工場と民家がぽつぽつあります。
一の谷池までの道です。ダブルトラックのゆるいグラベルダートです。トラックの車輪のあとがあります。未舗装路ですが、実質的に車道です。
河川敷の道端クラスのゆるゆるのオフロードです。クロスバイク、オールロード、原付はぜんぜん余裕で通れます。ピュアロードはタイヤ次第です。
とくにピンチの場面をむかえず、チェックポイントの一の谷池にたどりつきました。
この碑の部分はパブリックです。写真の左手が立ち入り禁止区域です。周囲にベンチやテーブルはありません。ほんとにただの中継地点です。
ここからすこし道がオフロードらしくなります。
路面もゆるゆる、勾配もゆるゆるです。ザ・リアリスティック・トレイルです。
トレイルの範囲がアバウト
ロードバイク界にゆるポタ詐欺がはびこるようにMTB界や山界にはトレイル詐欺が横行します。
トレイル?
ただの岩場です。
トレイル?
ただのがけです。
トレイル?
ただの・・・トレイル!! トゥトゥトゥレイルッ!
日本国内では都市の近郊の山や峠と人里のあいだのふもとの部分がほぼほぼアスファルトコーティングされます。なだらかなトレイルは限定的で貴重です。
トレイルと
聞いて行ったら
ただのがけ
日本のアウトドア・ハイキング・ワイルドウォーカーのパイオニア、コード575マイスター、松尾芭蕉の名句です。
で、この多田銀銅山-一の谷池-ソエ谷峠までのコースはほんとの正真正銘のトレイルです。ちょい荒れの林道と大差なし。
ん? ぬかるみにわだちのあとがありました。
左の粘土色の二本のすじがぼくのMTBのタイヤのあとです。まんなかの黒土の部分の跡はそれよりワイドです。ファットバイクかオートバイだあ?
ルートの終点はソエ谷峠へのとりつきです。
『オートバイ・自転車乗り入れ禁止』です。つまり、チャリダーモードを使えません。押し歩きで歩行者モードへ属性チェンジを使わざるを得ない。
これが奥義・交通法ロンダリングだ!
もっとも、こっちからの登りのコンディションはまあまあタフです。ふつうに乗れない。
なんかのコンクリの人工物の跡があります。道じゃありません。排水溝か堤防みたいに見えます。
この登り区間のふんいきはびみょうです。このなぞの痕跡、しょぼい眺望、人工砕石巻き巻き坂・・・全体的にヤなオーラがただよいます。
ソエ谷峠の分岐まで来ました。乗り入れ禁止はここで終わります。そして、ふんいきがあかるくなります。
時刻はちょうど12時半です。おひるごはんにしましょう。
白昼の惨劇
ところで、このお出かけにはひさびさにコーヒーセットを持参しました。
カリタのコーヒーミル、マグカップ、牛乳、おみず、ちっこいやかん、コーヒー豆と甘味料とフィルターです。
うーん、なにかが足りない・・・バーナーだ!
玄関先に置いて、リュックに入れ忘れた~! 最悪や~! 湯を沸かせへんし、コーヒーを飲めへんし~!
しかし、コーヒーマイスターのぼくはあわてません。ミルの取っ手をはずして、中ねじをめいっぱいに締めます。
豆です。コロンビアのスプレモです。焙煎度合いはフレンチローストです。カフェオレ用です。ぼくはカフェオレしか飲みませんから、いつもつよめに焙煎します。
で、これをゴリゴリ挽きます、ウホッ!
獄細挽きのパウダーができあがりました。
で、これをおみずのペットボトルにどばって投入して、シェイクシェイクします。
はい、水出しコーヒーです。紅茶は高温でしか抽出されませんが、コーヒーは低温でしっかり抽出されます。
ただし、時間がすこしかかります。このランチにはコーヒーが間に合いません。
ランチの支度はもっとかんたんです。そうざいパンを作りましょう。材料は生ハムと食パンです。パスコの超熟がおすすめです。
これが五秒でハムサンドです。
まいうーです。
おつぎは菓子パンです。材料は天津甘栗と食パンです。
これが五秒でマロンサンドです。
まいうーです。でも、バーナーで食パンの片面をあぶりたかったぜ・・・
おなかを満たして、ふもとへ下ります。行先は満福寺、武田尾です。ゆるいトレイルが最後までつづきます。目をつぶっても下れます。
て、終点前に工事現場にでくわします。けっこうな大工事です。なんの現場でしょう? こんな山奥にふつうの住居だあ?
終点です。さっぷうけいな原っぱのさきに道路が見えます。県道33号線です。
このルートはほんとにゆるいトレイルでした。登りでハアハアするのは一の谷池-ソエ谷峠分岐までの乗り入れ禁止区間ばかりです。怖い場面はない。ゆるゆる!
でも、なにかが足りません。なんでしょう? ドキドキとワクワクです。岩と木が足りない。
じゃあ、山と岩場のダウンヒルをおかわりしましょう。宝塚へじかに下山せず、武田尾へハンドルを切ります。
武田尾の桜の園から大峰山へ
満福寺から武田尾までの道はずっとくだりです。ばびゅーんて飛ばせます。
ものの5分で武田尾廃線のテラスへつきました。
絶妙の構図です。ほれぼれします。
ぼくは今年の6月にここへ来ました。梅雨時の午後にはさすがの人気ハイキングコースもかんこどりでした。
秋の行楽日和には人気がわんさかです。そして、周辺の建物の工事が完全に完了しました。
紅葉はまだですね。
ハイシーズンの土日の地獄絵図が思い浮かびます、ははは。
歩行者をかんがみて、押し歩きで武田尾廃線ハイキングコースへ入ります。
まじで大繁盛です。往時のさびれた穴場的なふんいきはぜんぜんありません。ファミリー向けの超人気アウトドアスポットです。
二つのみじかいトンネルを通過して、親水広場から桜の園の周回路へ逃げます。
こっちは本格ハイキングコースですけど、人気はがらって失せます。すれちがいは一名です。現代日本ではきついものはほんとに受けません。
桜の園-亦楽山荘の周回路でぼくのテンションがようやくあがりました。
はい、待望の岩と木です、Rocks & Roots!
周回路の東屋から大峰山へのルートがはじまります。
周辺マップです。
点線は『険しい山道』です。距離はブラフです。等高線が重要です。で、案の定、未記載の”1.0k”の部分がいちばんハードです。
ぜーぜーはーはーしながら、一組のハイカー隊とすれちがって、ようやく尾根のシングルトラックにこぎつけました。1時間ぶりにチャリに乗れます。
大峰山の山頂です。展望がまったくありません。被写体は墓標みたいな三角点ばかりです。
あとは登山道のくだりです。ヒャッハー! 160mmディスクローターのブレーキ力が物足りなくなり、フルリジッドフォークで手首ががくがくになります。これこれ!
たびたびの路上の倒木はバニーホップのチャンスです。
フロントがこえれば、リアはだいたいこえます。が、きれいなジャンプはぼくの技術ではむりです。ギッコンバッタン。
終盤でかんたんな案内がありました。
シンプルイズベストです。『中山』は中山寺の裏手の方です。『崩落』の方向はダムっぽいです。
木立のさきに道路が見えました。県道33号線です。
出口です。
こ、これは一見さんには分からん。登山口には見えません。
ここから大宝塚ゴルフクラブ伝いに中山のハイキングコースへ入れますが、ぼくは体力と時価と相談して、撤収を選択します。おかわり二杯目はむりだ!
午後の惨劇
武庫川サイクルロードまで戻ってきました。午後3時です。コーヒーブレイクの時間ですね!
コーヒーの抽出はどうでしょう? おー、いいかんじではありませんか。
フィルターをカップにかけて、コーヒーの上澄みを注ぎます、とぽとぽとぽっと。
あ・・・フィルタの底が破けた・・・
はい、終了~