サドルの交換 ママチャリとスポーツバイクのちがいは『ヤグラ』


サドルは自転車のいすです。荷重、コンタクトの面積が最大になります。ゆえに自転車の乗り心地の大半がこのパーツで決まります。フィーリングにはだいじなアイテムです。

 

このサドルは比較的に早く痛みます。光、雨、風にさらされる屋外駐輪の一般車のものはなおさらです。カバーが破けると、へたりが一気に加速します。

 

カバーの破けは絶大なる哀愁を誘います。貧乏くささが目に余る。そして、なかのクッション材が通り雨をしこたまに溜め込みます。

 

外置き雨ざらしのサドルの宿命

 

こうゆう縫い目ありのものは外置きには向きません。雨上がりにこいつに乗ると、ケツビチャリダーの末路を迎えます。外置きにはシームレスタイプがおすすめです。

 

そんな故障や不具合に困ったら、ひとおもいにサドル交換をしましょう。サイクルベースあさひに持ち込めば基本料金600円を取られますが、DIYすればタダで済ませられます。

 

下記のように工具はひとつかふたつです。やりなおしが効きます。細部の見通しが良好です。カスタマイズ的にはイージーな部類です。

 

そして、交換の手順は調整のながれと共通します。サドルをきちんと調整すると、フィーリングを改善し、パフォーマンスを上げ、きもちよく腰を下ろせます。

 

そんなふうにサドルいじりはローリスクハイリターンです。

 


サドルとシートポストとヤグラ

 

一般的なサドルはこんなです。

 

サドルの裏

 

座面と二本のレールからなります。価格は1000-50000円です。ハイエンドのスーパーサドルはママチャリよりぜんぜん高級です。

 

サドルの下側の支え棒は別個のパーツで、シートポストとかシートピラーて称されます。

 

カーボンシートポスト

 

これも1000-50000円です。一介の支え棒がクロスバイクに匹敵します。

 

このサドルとシートポストを固定する金具が『ヤグラ』です。漢字では『櫓』です。ボルト、ナット、金具、台座などからなります。

 

シートポストヤグラ

 

ヤグラはシートポストの付属品です。形状はいろいろです。ボルト一本止め、二本止め、横に挟むやつ、縦に挟むやつ、ほんとにいろいろです。

 

一部に特殊なサドルがあります。下図はI-Beamてものです。サドルのレールが鉄骨=BEAMみたいな形状を備えます。

 

IBEAMサドルレール

 

みてのとおりに通常タイプのヤグラには付きません。まあ、でも、これはマイナー規格です。意図的にI-Beamを選ばなければ、めったに対面できません。

 

ママチャリや一般車のヤグラはもっとごつい金具になります。

 

ママチャリ系シートポストのヤグラ

 

ナット留めです。スポーツバイクのポストのヤグラはボルト留めです。おかげで工具がことなります。でも、レールの形状やサイズはおなじです。

 

つまり、ママチャリのふかふかサドルをロードバイクに、ロードバイクのスタイリッシュサドルをママチャリに使えます。

 

ママチャリサドルの外し方と交換方法

 

さて、このママチャリサドルを分解してみましょう。留め具はナットです。工具はふつうのレンチになります。

 

留め具は固定『ナット』

 

このナットは左右ともに左回しでゆるみます。これを外して、シャフトを抜くと、ヤグラを完全にばらせます。

 

ヤグラ分解図

 

このようにママチャリ系のポストはただの先細りの棒です。スポーツバイクのポストのようにヤグラの台座が一体化しません。

 

ヤグラとポストの固定は中央のクリップみたいなパーツの役目です。非常におおらかなシステムです、ははは。

 

この先細りタイプのポストを使うなら、このクリップヤグラを使わざるをえません。正直、これはおすすすめじゃありません。強度不足はあきらかです。

 

が、シートポストの交換はべつのはなしです。このポストとヤグラではなしを進めましょう。

 

はい、ゲストはスポーティな肉抜きサドルさんです。

 

夢のコラボ

 

取り付けはかんたんです。クリップをポストの先細りのところにはめて、ギザギザつきの金具をレールの内側に入れて、シャフトでまとめます。

 

バラ金具をシャフトでまとめる

 

ちなみに金具にはレール用のみぞがあります。

 

レールみぞ

 

つるつるの金具を入れて、ナットを均等に締めます。

 

外の金具をナットでしめる

 

きつく締めすぎると、サドル角度を調節できません。本締めは後回しです。

 

完成です。

 

完成

 

作業になれてしまえば、完全にヤグラをばらさずにサドル外しから調整までできます。レンチと根気がマストです。

 

スポーツバイクのサドル交換

 

つぎはスポーツサドルの交換です。ロード、MTB、クロスバイク、ミニベロ、折り畳みetcetc…のポストはヤグラと部分的に一体化します。

 

で、この形状が千差万別です。自前の予備のシートポストはこんなです。

 

サドル固定金具=ヤグラ

 

横から締めるタイプです。ママチャリ系のすごい版の様相を呈します。固定金具は六角ボルトです。工具はアーレンキーになります。これこそが自転車用パーツのあかしです。

 

六角レンチでしめしめ

 

取り付け、取り外しのながれはママチャリヤグラに共通します。金具を緩めて、レールを挟んで、ボルトで留める。

 

こうゆうオフセットするポストには前後があります。基本的に後ろ下がりの方向が後ろ側になります。

 

ストレートタイプにもしばしばヤグラの前後指定があります。金具のどこかに記載があります。逆付けではサドルがへんな方向になります。

 

まとめです。

 

  • ママチャリ系:ナット留め、ヤグラがばらける、ポストは棒、工具はふつうのレンチ
  • スポーツバイク系:ボルト留め、ヤグラとポストは部分的に一体、工具は六角レンチ

 

サドルの調整

 

たんに新品サドルをぽんて取り付けても、ベストな乗り心地を出せません。調整がキモです。これはほんのすこしむずかしくなります。

 

ケツの形、肉付き、骨格、座り方はそれぞれです。かいてきなベストポジションは他人や店員には分かりません。たよりは自分の感覚ばかりです。

 

サドルの調整の基本は水平出しです。これは目視でははっきりしません。水入りペットボトルが有用です。

 

ペットボトルで水平チェック

 

ちなみにサドル角度の調整方法はヤグラの形状に準じます。上のポストはコンフォートな可変式です。

 

下のタイプではヤグラの金具と前後のボルトの締めの強弱でサドル角を出します。

 

サドル取り付け

 

ボルト一本留めの調整幅は二本留めより限定的になります。

 

つぎにサドルの中心をポストの延長に合わせます。

 

ポスト芯とサドル中央を合わせる

 

基準はポストの芯です。ヤグラ芯ではありません。

 

これがサドルの基本のポジションです。ここから実際に自転車に乗って、フィーリングをたしかめて、角度と前後を自分好みに微調整します。ケツと相談しましょう。