登山にヒールで来ちゃうおちゃめな女子はフォーマルなハイカーの絶好のターゲットです、「ねーちゃん、山を舐めんなよ!」て。
反対に登山靴やトレッキングシューズで街中を練り歩いちゃうアウトドア大好きおじさんもおされな都会人の失笑をさそいます、「そんな重い靴で疲れません?」と。
自転車界の登山靴、トレッキングシューズにあたるのがMTB、マウンテンバイクです。名前のまんまに山チャリです。主戦場はオフロードだ。
ちなみにロードバイクはランニングシューズ、クロスバイクはクロッカス、ママチャリはサンダルです、ぼくのイメージでは。
で、この登山バイクで町を走ると、さまざまミスマッチングにぶちあたります。街乗りMTBあるあるを特集しましょう。
街乗りMTBあるある
ところで、MTBはバラエティに富みます。小型のBMXやトリックバイクはストリート系の文化と密接に結びつきます。これは都会派のMTBです。
また、二昔前の26インチのMTB、リアサスなしのハードテイル、サスゼロのフルリジッドも街乗りに適します。ここらの使い勝手は悪くありません。
26インチのオールドMTBはほぼクロスバイクです。で、クロスバイクは街乗り最強王です。
ちょいサス、Vブレーキ、ハードテイル、フロントトリプルは全世界的にジャスティスです。
他方、ごっついフルサスの本格MTBは街乗りにはオーバースペックです。アメ車で日本の都市部を走るようなものだ。
使い勝手は赤信号や混雑でストップアンドゴー地獄を食らうロードバイクとどっこいです。競技クラスの機材は街乗りにはほんとに不遇です。つよみが活きない。
で、街乗りロードあるあるも無数にありますが、今回は街乗りMTBあるあるです。
車止め狭すぎ!
競輪やロードバイクのハンドル幅は40cm前後、クロスバイクやママチャリは50-60cmしかありません。かたや最近のMTBのハンドル幅は70cmをゆうにこえます。
となれば、相対的にあれが手狭になります。遊歩道の入り口にたちふさがるあれです。
はい、車止め。
しかも、ハイライズバージョンです。ポールが車体のもっとも幅広なハンドル部分まで迫ります。なまなましい傷跡が歴戦の勇者の風格をただよわせます。
しかしながら、これをセクションとみなせば、うへえとわめかず、俄然に前のめりになります。それがMTBerです。
「おれの車幅感覚が火を噴くぜ!」
スタンディングスティルの過剰使用
街乗りの風物詩が信号止めです。都心部では数百mごとに信号がまちうけます。こんところに信号が要る?! てところにしばしばりっぱな信号機があります。
ふつチャリダーは毎度のストップアンドゴーにいらいらしましょう。MTBer乗りはちがいます。
ここでスタンディングを使わずにいつ使うの? いまでしょ! どん!
ここぞとばかりに磨きに磨いたスタンディングスティルを公衆にひろうします。青信号までしっかりキープできれば、中学生や若者のかっさいを浴びられます。
実際、赤信号の待機時間はスタンディングの練習にはベストな時間です。欠かさずにやればメキメキ向上します。
ネバー立ちこぎ
MTBerは本気を出すと、サドルに座りません。ケツを固定してしまうと、重心を変えられませんから。これはオフロードやトリックではいのちとりです。
で、サドルにどっかと座ると、こういうふうにOFFになります。
おそらく、MTB乗りのケツにはなんらかのスイッチがあります、ははは。
バイクラック狭すぎ
一昔前のオフロードタイヤは2インチ前後でした。クロカン用などは1.9インチ! とかでした。
現代のタイヤトレンドでは2インチアンダーはありえません。2.0-2.20が細め、2.30-2.50がふつう、2.60-3.00が太めです。
じゃあ、駅前やスーパーの駐輪場でこういう悲劇が起こります。
バイクラック狭すぎ!
ぼくの行動範囲ではこのガッシャンタイプのバイクラックの規格は一種類で、クリアランスは一定です。3インチのセミファットは絶対に入りません。
無情のおしらせです。
タイヤ幅は55mm以下です。1インチ=25.4mmです。てことは、2.2インチが事実上のボーダーラインです。細身タイヤだけが生き残れます。
あと、タイヤ高の51mm以下はディープホイールキラーです。うちのお買い物号のフロントはセミディープですが。
まあ、主婦はロードにもMTBにも乗りませんし。街はクロスバイクと電動アシストとママチャリのものです。
動画バージョンです。