MTB、オールロード、ツーリング、アーバンコミューターなどなどのスポーツ自転車のブレーキの主流は油圧ディスクブレーキです。
ホイールの軸の円盤がシンボルマークです。
![タイヤをセットでテープ安定](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/10/4176407f1e05e1f6432f13a9de6903ec.jpg)
ブレーキの王者油圧ディスクブレーキ
ディスクブレーキはシステム的にはママチャリのバンドブレーキやローラーブレーキの遠縁で、ハブブレーキの一種です。
![ママチャリのリアホイールの周り](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/07/d2dd52cfb4ecb50689af98594b8e2521.jpg)
もうひとつの系統がリムブレーキです。Vブレーキはクロスバイクやミニベロ、キャリパーブレーキやダイレクトマウントブレーキはロードレーサーにのっかります。
![ダイレクトマウントブレーキセンター出し](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/04/900a08ac436c225e96f04a6dfa881e64.jpg)
制動力は油圧ディスク > 機械式ディスク = Vブレーキ > ダイレクトマウント > キャリパー > ローラー > バンド…です。
機械式 x 油圧のハイブリッドなディスクブレーキやキャリパーブレーキもあります。
ディスクブレーキの強さランク
おおまかな振り分けではディスクブレーキシステムは最強の自転車ブレーキです。で、その最強システムは各段階にわかれます。
指標はキャリパーのピストン数、ブレーキパッドの種類、そして、ディスクローターのおおきさです。
ピストンの数
うちのHOPE E4のキャリパーは4ピストンです。
![HOPE-E4キャリパー](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/10/2154542713072c2f15c7dfaa38c080b3.jpg)
しょぼい機械式のは1ピストンです。くれぐれ上のHOPEの質感と比べない。
![パッドが動く](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2016/10/DCIM0014-2.jpg)
ディスクロード、シクロクロス、MTBトレイル、クロカン、アーバン、ミニベロなどは2ピストンモデルです。
FORMULA RXはみごとなカックンブレーキです。
![Formula Rx 油圧ディスクブレーキャリパー](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2016/04/DCIM0574.jpg)
偶数の3ピストン、5ピストンはありません。2、4、6みたいな奇数がふつうです。ぞくに対向ピストンです。
![HOPE-E4のピストン](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/10/1cfacc59986c38fbeeba1ebbc6309012.jpg)
ブレーキパッドはレジンタイプかメタルタイプです。メタルのが強力です。
![HOPEディスクパッドの摩耗](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/12/d51cf1f7d4cc7af900f3a9997382364e.jpg)
ローターはスチール製です。チタン製、カーボン製はありますけど、キワモノの域を出ません。このおかげでリムブレーキみたいなはんざつな組み合わせがない。
ローターのおおきさ
制動力を手軽に上げる方法はディスクローターの変更です。円盤をでっかくすると、ブレーキをパワーアップできます。
ローターのサイズは4種類です。
- 140mm=フラットマウント
- 160mm=スタンダード
- 180mm=ハード
- 203mm=最強
160mmがスタンダードです。140mmはシクロやディスクロード用です。ぞくに『フラットマウント』が専用台座です。円盤がミニマムです。
![GIANT PROPEL DISC](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/GIANT-PROPEL-DISC.jpg)
180mm、203mがハードなジャンルのローター系です。ジャンルではENDURO、FR、DHです。フロント203mm、リア180mmてのが下り系の定番です。
AvidやHOPEなどに185mm、183mmみたいな特殊サイズがあります。180mmとの互換性はびみょうです。
下り系4ピストン、メタルパッド、203mmローターが最強のディスクブレーキです。6ピストンはレア、ダブルディスクは黒歴史です。
ディスクローター交換
で、うちのメインのホイールです。
![超軽量29er](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/8665019a0c76470dc5d411b2a2c702a4.jpg)
このローターは160mmです。標準的なサイズです。タイヤはクロカン、リムは軽量タイプです。足回りのシステム的統一感にはまちがいはありません。
でも、ぼくの最近の自転車シーンがますますタフになります。オフロードのダウンヒルがメインになってきました。
![衝撃でビードが落ちたの図](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/3c887cbff519db12ae1aae9ea5ed69bf.jpg)
新車のVitus SommetのフレームはアグレッシブなENDURO用です、下り寄り。160mmローターのブレーキ力がしばしば物足りなくなります。
![気を抜くとやられるゆるポタ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/10/78a3a58ca9e5295b725a572b6e1d907a.jpg)
Sommetのモデル車のローターサイズはフロント203mm、リア180mmです。前後160mmは車体と合いません。
バルクの180mmローターGET!
てなわけで、180mmローターを調達しました。Avid G3です。AvidはSRAMグループです。
![AVID G3 ディスクブレーキローター](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/7fba3612612f22b058b672548749c306-2.jpg)
1500円のバルクです。同モデルの160mmサイズが手元にあります。見た目はじみですが、フィーリングは良好です。なにより音鳴きがしない。
うらはらに中華の手作りやっつけ安軽ローターはやたらめったら「キュキュキュィーンンユ!!」て奇声を発します。街乗りでへんに注目を集めます、ははは。
180mmローターの重量をはかりましょう。
![Avid G3 180mmディスクローター150g](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/6bd7d7df2ba5e05fa274f059e41d0c04.jpg)
ジャスト150gです。160mmのローターがざっと100gです。前後の重量増は100gに達します。
おおきさの比較です。下が180mm、上が160mmです。
![下・180mm-上・160mm](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/830d45e96f45e201c82bfb95f5e4842e.jpg)
ローターのサイズが大きくなると、表面積と質量がふえて、冷却効果があがります。運動エネルギーを熱エネルギーに変換するのがブレーキのしくみです。
キャリパーブレーキやVブレーキシステムではこの摩擦熱はホイールリムの負荷になります。カーボンリムの変形や破損がネックです。
アルミはだいじょうぶです。
![手組チューブレスホイール乗り出し](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/10/4664387f65e5878c837e0957ea7b27d7.jpg)
ディスクローター取り付け
取り付けに参りましょう。て、さきにハブのディスクブレーキ台座をふきましょう。こんなときにしか剥きませんし。
![ハブのよごれ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/0c9089e686d9b7e9008a98dc41d272f0.jpg)
ふきふきしました。ちなみにハブはBOOSTタイプです。これはフロントハブで、スルーアクスル110x10mmですね。
![ハブをふきふき](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/9331b2aaff00224ff1e8d4e891c02e21.jpg)
ベアリングはなめらかです。これはもともと予備ホイールですし、最近にメインになりましたし。
回転方向にしたがって、あたらしいディスクローターをセットします。
![ディスクローター回転方向](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/1447048a527c9b9015fe7b4850b8b0e8.jpg)
で、固定ボルトをねじねじします。一個のボルトを一気に締めません。対角線上のボルトをちまちま増し締めします。
![対角線上にちまちま締める](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/05afcf7706ba9dabab28adebd941c197.jpg)
ローターのボルトは星形で、T20-25サイズです。うえの青いのはチタンボルトです。
ところでぼくはねじ止め剤をぜんぜん塗りません。定期的にトルクをチェックして、ガタやゆるみに対応します。
![180mmローターセット](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/6f64cbc04e286a2cbd241fb7ae713867.jpg)
はい、ホイールが山用にパワーアップしました。これできつい局面のブレーキ力不足が緩和されましょう。
160mmでダウンヒルすると、指をバキバキにゆわせちゃいます。ぎゅーって握るから。
最終的には203mmに行っちゃうかも? そんなときにはアダプターです。フロント用、リア用、ポストマウント用、インターナショナル用…があります。要注意。