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油圧ディスクブレーキのフルード交換入門編

ぼくの街乗りMTBのブレーキは油圧ディスクブレーキです。モデルは定番のシマノやMaguraやHayesやAVIDでなく、イギリスの金属加工屋のHOPEのTech3 E4です。

HOPE TECH3 E4レバー
HOPE TECH3 E4レバー

質感は見てのとおりです。CNC加工の精巧さが光ります。ざつな部分がありません。英国のTHOMSONてところです。

フロントブレーキに異変

このHOPEのブレーキが先日から不調です。左レバーにいやな甘さが出ます。

レバーとケーブルの連結ボルトです。なにがしかの汁的なものが付け根のところからじわじわにじみます。

じわじわしたてかり
じわじわしたてかり

ためしにここをレンチで回すと・・・ゆっるゆる! オイル漏れだあ!!

そんなこんなで油圧ディスクブレーキのオイル交換が火急のところとなりました。

油圧システムとフルードのあれこれ

自動車、オートバイのフルードの交換の目安は数年に一回です。たいていの人は車検のときに一緒に頼みます。

このHOPEのディスクブレーキの使用期間はせいぜい半年です。フルードはそんなに早く傷みません。エア噛みが原因です。

ホースやタンクに空隙=空気があると、ブレーキレバーが動いても、空気に圧がかかって、ピストンに圧がかかりません。結果、ローターを十分に挟めず、ホイールを止められず、バイクを停められません。

こういうイメージです。

上・フルード満タンの圧 下・エア噛みの圧

シマノロゼ、マグラブルー

ディスクブレーキのフルードの種類はブレーキの製造販売元やモデルでちがいます。自転車用の純正品はとくに『ミネラルオイル』というエコロジカルなネーミングで総称されます。

シマノの指定はピンク色の純正ミネラルオイルです。オフロードの入門用DEOREからオンロードの最新ULTEGRA R8030までこれでいけます。

マグラはROYAL BLOODというブルーのミネラルオイルを指定します。

で、この純正のミネラルオイルは超高級品です。シマノのは1000円/50ml、マグラのは2000円/250mlです。自転車の純正のケミカル製品の価格はことごとくファンタジープライスです。

1mlが20円ですよ! 高級酒のようなプレミアムなオイルです。が、同商品の1リッタータイプは1700円です。な、なんで? 容器代? はぴー???!!!

実際、販売店はこんな50mlのふっかけ価格を整備に使えません。大赤字です。業務用と家庭用の差です。が、1000円はちょっとぼったくりです。

HOPEの指定フルードはこのファンタスティックなミネラル☆オイルじゃありません。D.O.T、DOTです。アメリカ規格のもので、一般的には自動車、オートバイ用です。

このDOTは強いケミカルです。塗装やゴムを痛めます。

そして、自転車用のDOTブレーキフルードは割高です。ルブやオイルで名をはせるFinish LineのDOTフルードは1000円/120mlです。よ、容器代?!

こんなときには大阪のグリス屋がたよりです。安心安全AZです。ぼくはグリスからルブまでAZを愛用します。AZはパーツクリーナー1本から送料無料で全国配送します。ビバ、AZ!!

で、AZのリストを探して、DOTフルードを見つけました。

1000円/500mlです。格安? いえ、これが普通の価格です。自転車用ケミカルは基本的にぼったくりです。

ついでに198円のパーツクリーナーを合わせ買いしました。

ブレーキフルードDOT
ブレーキフルードDOT

ブレーキホースを外す

しょっぱなからリザーバータンクに着手せず、既知のブレーキホースの点検を行いましょう。ゆるゆるのボルトをレンチで外します。

ブレーキホースのボルトゆるめ
ブレーキホースのボルトゆるめ

念のためにホースの先端を切り直します。スチールメッシュのホースです。ふつうのラバータイプよりこっちのが割安でした。切り口がじゃぎじゃぎになります。

ブレーキホースカット
ブレーキホースカット

で、ブレーキに付け直して、しかとトルクをかけます。ちなみにオリーブとインサートはそのままです。予備がない! 国内にない!

めいっぱいトルク
めいっぱいトルク

ブレーキのホースカットの工程ではオイル漏れはほぼありません。ホース内のオイルは表面張力でインナーケーブル内に保たれます。切れ端はフルードをまき散らしますが。

ここからが本番です。

ニップルのキャップを外す

最初にキャリパー側のニップルのキャップを外します。きれいな銀色のニップルがお目見えしました。

キャップ外し
キャップ外し

ホイールなしで作業するなら、ついでにパッドにかませをします。丈夫な厚紙で代用しましょう。牛乳パックが最適です。

で、このニップルにフルード受けをセットします。専用キットは3000円、ヤクルト容器は0円です。

簡易オイル受け
簡易オイル受け

高確率のオイルだだもれを予測して、したにぼろ布をしきます。そして、レンチを六角ボルトにプットします。

リザーバータンクを平行にして、カバーを開ける

いよいよ未知の領域のリザーバータンクを開けます。タンクの構造はメーカー、モデルでばらばらです。が、共通のポイントはレバーのリザーバータンクを地面と平行にすることです。

待望のマスターシリンダーのフルードタンクです。DOTフルードは透明の黄ばんだ液体です。匂いはしません。

マスターシリンダーのプール
マスターシリンダーのプール

にごりや汚れはありません。やはり、容量不足、エア噛みが原因のようです。ふつうにここへ新しいオイルを足せば、ブレーキを復活できましょう。でも、ここまで来たら、オイル交換まで行っちゃいますね~。

ところで、ブレーキフルードの交換には二通りの方法があります。キャリパー側からとレバー側からです。

シマノのオンロードの油圧ディスクブレーキは下から派です。HOPEのTECH3の公式動画は上から派です。

ここからの手順は

  1. キャリパーのニップルボルト緩め
  2. ブレーキレバー引く
  3. キャリパーのニップルボルト締め
  4. ブレーキレバー放す
  5. フルード追加

のループです。4-5回で古いオイルが抜けます。30ml前後でしょう。

ここからはHOPE特有の作業です。マイナスドライバーで4つのピストンを押し戻します、こじこじこじ、て。オイルのしずくが見えます。ヤクルト容器さん、ファイト!!

マイナスドライバーでピストンを戻す
マイナスドライバーでピストンを戻す

で、タンクにフルードをひたひたに満たして、カバーを付けなおします。エアを噛まないように端からびちゃっとあふれさしながらはめます。下はびちゃびちゃです。

そして、ふたをボルト止めしたら、一旦タンクを垂直にして、レバーをしゅこしゅこ引いて、タッチの手ごたえを出します。で、ピストンをマイナスドライバーでこじります。

それから、もう一度、タンクを水平に戻して、ブレーキフルードを追加して、びちゃっと溢れさしながらカバーを閉じます。

DOTは塗装を溶かします。仕上げにパーツクリーナーをまんべんなくふっかけて、余分なオイルを除去しましょう。フルードは常温で蒸発しませんからね。

ブレーキ復活

交換後にテストライドに出かけました。

油圧ディスクブレーキ復活
油圧ディスクブレーキ復活

ENDURO、オールマウンテン用のすばらしいストッピングパワーが復活しました。油圧ディスクブレーキのブリーディング、意外とちょろいもんですわ~!

ぺーぺーのどしろうとの初挑戦の作業時間が約35分です。メンテ的にはかんたんな部類です。肩透かしです。ミネラルオイルはもっと気楽でしょう。

ワイヤー引きのブレーキ交換できる人はよゆうでメンテできますよ~。最大の壁は純正自転車用ミネラルオイルやDOTフルードの価格です。

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あまり安売りしない国内の自転車販売店ですが、スポーツバイク専門のワイズロードのアウトレットはたまにフィーバーします。

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