クロスバイクのオーバーホールの分解編その2です。前回、ヘッドセットのリテーナーの煮沸洗浄までしました。これで目ぼしいパーツはほぼ外れましたね。
が、最後の大物パーツが残ります。BB、ボトムブラケットです。
![みんなダイスキBBメンテ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/44aaf04177f5d247c64e796f2fc3e0d3.jpg)
スクエアテーパーのクロモリシャフトのコッタレスのザ・スタンダードボトムブラケットです。
車体購入以来、ここは不可侵領域です。メンテ意欲よりめんどうさが勝ちます。手がもれなく汚れるし。
しかし、車体の年式の型番からBBの放置期間は4年弱です。これは黄信号です。
BBのベアリングチェック
BB本体に着手する前に野暮用を片付けましょう。BB裏のケーブルガイドを外します。
![ボトムブラケット裏のケーブルガイド](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/a604bb1d46fc257d8e7d9932d9c31375.jpg)
ここはプラスドライバーです。もう潔く六角にして~。
BSAの右は逆ネジ、左は正ネジです。リムーバーとレンチでてきぱきやります。ん、これは意外にすんなりと外れました。
![おなじみBBリムーバーとスクエアBB](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/b33ee63ac00c8a2d52d148b99774e185.jpg)
BBのチューブの中は意外ときれいです。メンテしたっけ? いや、記憶にないけど。
ブルーのパッキンを剥がします。おや、グリスはわりにきれいです。
![良好なベアリング内](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/29fc524c49dcebc2e4ffb98fb46097da.jpg)
ヘッドセットのリテーナーとワンみたいに糊状じゃありません。きちんとグリスの粘度があります。塵や汚れも皆無です。グッドパッキン!
記念にお風呂へ入れて、男前にしましたで。
![クリーニング後](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/316b25b360192cc909f35dd86f2db35a.jpg)
軸長はもともとトリプル用です。ビミョーに広めです。115mmくらいがベストです。予備のBBはありません。
リアのVブレーキとロックを外します。
![VブレーキとGORINボタン式リング錠](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/998ad46ebb6ed14d7b64c1d1796ad21e.jpg)
スーパー便利アイテムのGORINボタン式リング錠です。ロックのONOFFが3秒です。街乗りの買い物のはしごにめっちゃ活躍します。
ただし、最近、ロックリングの滑りがへんでした。経年のガタだあ? と思いまして、これを外して、じっくり見ますと、こいつの緩みに気付きます。固定ツメ。
![ツメ嵌めなおす](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/be71bc2a41256fabcb60179d93277624.jpg)
これがずれると、リングがカバーに干渉します。で、滑りが悪くなる。上みたいにぱちっと嵌めなおすと、購入直後の滑らかさを取り戻せました。ヤッタネ! 今回の最大の成果です。
さあ、長々と分解・メンテをしましたが、これでようやくフレームを素の状態に出来ました。
![フレームオンリーワン!](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/397c70556ff50c26f4799eb1b8bc2322.jpg)
この状態のフレームを見るのはお初です。素の状態は予想より軽量です。2kgちょいの手応えです。
じゃあ、悲願のあれをしましょう。ほい、お風呂へどぼ~ん。
![お風呂へIN!](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/36310637de0fe5b61fab84834b0d7409-1.jpg)
バスマジックリンをしゅっしゅして、軽く洗って、お湯のシャワーを注ぎます。
サスペンションフォークの分解とメンテ
フレームとその他のパーツのクリーニングとメンテは上々の首尾でフィニッシュしました。正味、これらの作業は過去にすでに体験済みです。
ここからは未体験ゾーンです。メンテのログがぐっと少なくなります。なぜなら、だれもが触りたがらないから!
はい、問題児のサスペンションフォークです。
![フレームより明らかに重いサスペンションフォーク](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/a5f141545ba43a7184a7334185e58a25.jpg)
単体で軽くフレームの重量を越えます。3kgはあるかな~。コイルはばねばねスプリングです。コラムのサビサビのとおりに鉄サスフォークです。
GIANT印ロゴ入りのSUNTOUR SR SUNTOUR NEX MLOてモデルです。ROAM3の初期装備品です。ザ・安サスフォークです。
まず、これを外します。フォークのエンド裏のナットです。ボックスレンチで緩めるのが定石です。
![サスペンションのボルト](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/246ad95e3130354f2a1f0ccfdbea078b.jpg)
しかし、対応のボックスレンチがありません。10mmのレンチで最初の固さを取って、すこし大きめのボックスレンチで外しました。
![10mmスパナとボックスレンチで](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/728f091ee5380238419ff920b5e8e9aa.jpg)
で、ステ管をボトムケースからえいやと引っこ抜きます、ちからまかせに。
![上パーツをfatalityでぶっこ抜き](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/a0401beaa2e25a2e83faf3f3096a4565.jpg)
で、このロックアウトのキャップをフックレンチで外します。
が、そんなものはありません。ペンチで左のキャップをこじ開けました。
じゃあ、やばい色のバネが中から出てきましたよ。そして、漂う、強烈なケミカル臭、ヒエー!
![グロいスプリングが・・・](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/119f40e93380c194b33db78e93782823.jpg)
うーん、この色はデジャビュです。ヘッドセットの古グリスがこんなでしたわ。ワッツ・ケツフキペーパー?
![完全にNGな色](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/3798a6c3b93e3a7855542a17b0a3097a.jpg)
鉄系の安サスと外置き・雨晒しスタイルは完全にミスマッチです。水気がシールの中に入って、ながなが残っちゃいます。スプリングはザ・鉄ですから、元気一杯に錆びてくれます。
正直なところ、安いリジッドのカーボンフォークで軽量化・耐水力向上を図る方がベターですわ。が、フォークを買えるなら、ディスクブレーキ用に目移りしちゃいます。じゃあ、ホイールからなにから新調しなきゃなりません。
ステ管のサビを消しましょう。久々の登場です、ピカピカピカール! これがぜんぜん減らない! 多分、この容量を使い切る前に天寿を全うしますわ。
![ピカール](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/25af57533c65b986111ba56df8bf02ea.jpg)
これをぼろ布に付けて、ごしごし磨きます。
![磨き上げフォーク](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/66a163729fc17adb8352ad28f7232754.jpg)
ピカピカピカチュウ! こうかはばつぐんだ!
ところで、ピカールの防錆効果には諸説がありますが、以前にぼくがこのステ管をピカールで磨いて、外置き放置したら、この手入れ前の点サビ腐食を数ヶ月で拝めました。
といっても、野ざらし・雨晒しでこの錆び具合は逆に立派ではありませんかね? 万全を喫するなら、AZの長期防錆オイルを使いましょう。
右のロックアウトのキャップをマイナスドライバーで外します。
![ロックアウトのキャップを外し](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/1fe5b6b044621ac2c48e3a3a72e57712.jpg)
うーん、この専用キャップはほんまに強敵です。手持ちの薄型スパナを駆使して、こじ開けました。
![サスフォーク専用専用キャップ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/745d76aeefb82367866cc64af98404c1.jpg)
中身です。左より短いスプリングとなぞのゴムパーツ。
![左インナーのスプリング](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/bf7942036639db2c66e45591f65c07f0.jpg)
こっちのサビはそんなじゃありません。パッキンの出来でしょうかね。
タオルで乾拭きしました。サビに煮沸は無意味でしょうし。
![スプリングクリーニング](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/03/55ae9d0235c0c1848056aabb3c9c2f0b.jpg)
で、今回、グリス塗らずにインナーチューブに戻しました。雨水は絶対に入ります。防水より排水を考えるのがよさ気です。
しばらく野ざらしして、梅雨明けごろにサビの経過を見ましょう。