クロスバイクは街乗り、ちょい乗り、チャリ通にベターな実用系スポーツチャリンコです。ママチャリ、シティチャリ、軽快車、電動アシスト以外の自転車界最大勢力です。
このクロスバイクはチャリンコの歴史的には新参者のニューカマーです。1980年前後にアメリカで突然変異的に誕生して、MTBブームを経て、2000年台以降にぶわっと浸透しました。
クロスバイクの王、ザ・クロスバイクオブクロスバイクオブクロスバイクはGIANT ESCAPEです。これの初代は2004年デビューです。同期はニンテンドーDSです。ほら、意外と最近だ。
クロスバイクあれこれ
Giant Escape R3は5万で買える10kgの最強快適チャリンコです。おすすめクロスバイクの不動のベスト1に君臨します。
GIANTは小売販売店に商品をおろしつつ、直営店のGIANTストアの展開に積極的です。で、小売店はウェブストアにGIANTを出せません。身近な印象とうらはらにGIANTは通販NGです。
このおかげでネット上の人気ナンバー1クロスバイクはGIOS MISTRALになります。GIOSは通販OKの自転車ブランドです。
変わり者のぼくはGIANT ROMA3てモデルを買いました。MTB系のクロスバイクです。ごらんのとおりのフロントサス付きです。
こういう中古品や個人間売買は規制から外れます。GIANT JAPANの威光が及ぶのは国内の正規小売店の販売物のみです。
なやましいフレームエンド幅
このGIANT ROAM3のフレームのエンド幅は135mmです。固定はクイックリリースです。二昔前のハードテイルMTBの仕様です。
現行のMTBは142~148mmにワイド化しました。激しいDH系は150mm~です。そして、ホイールの固定方式はスルーアクスルです。
現代のチャリ界ではクイックリリース式の135mmフレームエンドはクロスバイクかミニベロの専門です。
ロードバイクは130mmのクイックから142mmのスルーアクスルに移行しました。
135mmのリムブレーキがすでに骨董品
普及価格帯のクロスバイクのブレーキはたいがいリムブレーキです。エントリーモデルはほぼVブレーキです。で、メーカーはTEKTROです、まちがいなく。
DEORE? それは良いクロスバイクです。ディスクブレーキだあ? それはグッドですえ! うちのはザ・テクトロのVブレーキです。
でも、Vブレーキは二昔前のMTBの標準ブレーキです。制動力は強力です。ガツン系。これが二昔前です。
で、一昔前のMTBの標準はディスクブレーキ&135mmエンドのクイックリリースです。今世紀初頭の規格です。2010年前後のモデルにはこれがまだあります。
現行のMTBは140mm~のスルーアクスルの油圧ディスクブレーキです。ワイヤー引き、135mmエンド、クイックリリースは役目を終えました。レトロです。
つまり、新型のMTB用のVブレーキみたいなのはもう出ません。まず、リムブレーキ用の新型ホイールが出ません。
製品は純正品か補修用ばかり
ここにクロスバイクのホイール交換のむずかしさがあります。完成車のデフォルトのホイールは専用のホイールです。パッケージの一部です。補修用に同レベルのアイテムもあります。
しかし、ハイパーヘビー級の純正品からの手頃なアップグレードバージョンがぜんぜんありません。無、絶無です。
二昔前のMTB標準規格である26インチの135mm幅のリムブレーキ用のホイールは中古ショップやヤフオクでざくざく出ます。数がありますから、そこそこの物が出ます。
おなじく135mmの700cないし29インチのディスクブレーキのホイールはごろごろ出ます。これは一昔前の今世紀中の産物です。まだまだヴィンテージじゃありません。
そもそもブレーキがディスクブレーキであれば、ホイールのサイズはそんなに神経質じゃありません。クリアランスとBB高だけが問題です。
リムブレーキの135mmエンドの700cのホイール、これが異端児です。99%がクロスバイク完成車のメーカー純正品ないし補修用です。
ロード用ホイールを使う?
ロード用ホイールの130mmのハブを135mmシャフトやワッシャーでカスタムして、フレームにむりやりインする、て方法はあります。
130mm-135mmのアダプターはこれです。
力技でぎゅっ! とやっても、むりやり固定できます。最大5mm、片側2.5mmです。そんなに神経質なギャップじゃありません。
でも、ロード用のホイールはリム幅が圧倒的にナローです。17mmくらいがせいぜいです。30mm以下のロード用の細タイヤしか使えません。
うちのROAM3のタイヤはコンチネンタルの47-622です。シティ系の最大クラスです。スチールビードです。重さは800g前後です。ぐえ!
実際問題、2インチオーバーのものを入れて、29er化しようとしましたが、リム幅のせいであきらめました。タイヤとリムのギャップがでかくなりすぎます。
今でこんなですし。
あきらかにタイヤがぱっつんはみ出すぎです。Vブレーキのパッドのクリアランスが怪しくなります。上のところが擦る。
で、小まめにヤフオクや中古ショップで700Cの135mmのリムブレーキの太め幅のそこそこのホイールを物色しますが、ぜんぜん見つけられません。
この期に手組み?
最終手段は・・・手組みですか。めんどくさー!!
ディスクブレーキ台座つきの135mmハブはどっさりですが、リムブレーキ用の135mmハブはドマイナーです。
定番のハブはレトロなシマノDEORE LXです。これとちょい太めリムと安スポークで手組みする・・・ゆうのはイージー、するのはムーリーです。ショップに頼む? おおげさでしょう。
ネットの在庫はみごとに補修用の鉄下駄ばかりです。その上のグレードがない。マジでない。
EscapeやMistralは130mmエンド
この難点を折り込むように人気のGIANT ESCAPEやGIOS Mistralは最初から130mmエンド幅を採用します。ホイールのアップデは135mmエンドのクロスバイクより気楽です。
でも、25mm以下の細タイヤはクロスバイクのもともとの気軽さをかくじつに損ねちゃいます。結局、最初の28mm、30mm、32mmがコンフォートです。
ホイール交換 < タイヤ交換
てゆうことで、135mmのエンド幅のクロスバイクにはホイールの交換よりタイヤのハイエンド化のがなにかと効果的でらくちんです。
10万円出しても最上位クラスのホイールを買えませんが、前後1万で最上位クラスの最新タイヤを買えちゃいますから。
クロスバイクのホイールのリムはだいたいC19です。おそらく25cタイヤをこれに付けると、28c前後に広げられましょう。
23cはクロスバイクには合いません。走行性能と乗り心地のバランスが悪くなります。25-28がおすすめです。
PS
結局、手組しました。→最強のクロスバイクホイール組み立て