先日、Youtube開設一周年&チャンネル登録者数10000人の企画でロードバイクを抽選で1名様にプレゼントしました。
高額商品のせいか約2500名の応募がありまして、抽選会のライブ配信には最大900名の視聴者さんが駆けつけました。抽選者確定後には一気に600名まで減ったけど。
で、公平なる抽選の結果、九州の人がロードバイクを勝ち取りました。最終候補者の中では最も遠方の人です。おかげで自走で手渡しの案はなくなりました、がーん。
フェリー+自走とか飛行機+自走とかを検討しましたが、帰りの旅費を算盤したら、ぼくの中の小さな経理さんに却下を食らいました。新幹線代がべらぼうだわ。
てことで、ふつうに配送で送ることにします。しかし、この自転車配送がなかなかの曲者です。
はじめてのロードバイク配送
実のところ、自転車の配送は初めてではありません。数年前に往年の愛機をゆうパックで送りました。
ただし、貨物はミニベロのフレームのみです。縦横高さの三辺合計は170cm以内に収まりました。これはゆうパックの範囲内です。
この通常配送の上限は業者で異なります。ヤマト運輸の宅急便の上限は160cmです。それ以上は『ヤマト便』の区分になります。さらに大型のものは引っ越し系の『家財便』になります。
通常配送と大型配送のちがい
ヤマトの場合、荷物の縦+横+高さの三辺合計160cm以下は宅急便で、それ以上はヤマト便です。さらにその上に引っ越し系の家財便があります。
実際問題、160cmの宅急便と161cmのヤマト便の送料はそんなに変わりません。じゃあ、何が違うか?
一つ目は伝票です。宅急便とヤマト便の伝票は別物です。ヤマト便の伝票では宅急便を出せません。その逆もしかりです。
二つ目は時間指定です。宅急便には細かい日時指定を設定できますが、ヤマト便にはできません。
ヤマト便の到着日時は基本的に『最速』です。全国翌々日配達=宅急便+1日です。もっとも、今回のロードバイクは翌日には当選者のところに届きました。はや!
しかしながら、拘束力のある日時指定は不可ですが、拘束力のないばくぜんとした希望やおねがいは可能です。これは営業所やスタッフの親切さによります。
まあ、クロネコさんはカンガルーさんや飛脚さんより相対的にしんせつです。メイン顧客が個人ですから。西濃や佐川は業者向けです。
この事情から自転車屋は佐川や西濃を良く使います。
西濃運輸の自転車便は?
個人が利用できる自転車専門の配送サービスはいくつかあります。代表がカンガルーの西濃運輸のカンガルー自転車イベント便・自転車輸送便です。
これは自転車配送の業界標準的なサービスです。自転車イベント便の専用ページには国内の自転車イベントの告知があったり、梱包ボックスのレンタルサービスがあったりします。
また、ホテルや宿泊先を受取先に選べますから、遠征ライダーやイベント参加者の多くはカンガルーさんを最初に考慮します。
が、今回、ぼくはコスト面でこちらをスルーして、ヤマトの営業所に伝票を取りに行きました。専用の梱包ボックスの買取料やレンタル料がややネックです。
スポーツバイクの重量は容積換算
大型貨物の配送料はなんで決まるか? ひとつは距離、もうひとつは重量です。でも、この『重量』は一筋縄じゃありません。
マウンテンバイクやロードバイクみたいなスポーツバイクは一般自転車よりおおむね軽量です。
こんなフルサスペンションのMTBはごっつく見えますが、重量はせいぜい十数キロです。ママチャリよりぜんぜん軽量だ。
で、スポーツバイクみたいな荷物の重量は容積で換算されます。ヤマトでは
縦x横x高さx280
です。そして、三辺合計は200cm以内です。
もっとも、自転車一台分の嵩はこの200cmには収まりません。折り畳みやミニベロがギリギリでしょう。
実際、西濃の自転車便の上限は280cmです。200cmではホイールや備品が収まらない。
解決策はかんたんです。箱を増やす。
いずれが使いまわしの段ボールです。中央のやつがホイール用、左がフレーム用です。最終的にこの二つの容積重量はさっきの式で87kgになりました。
ぼくの事前の実測では
ホイール箱=0.22×0.68×0.8×280=約33kg
フレーム箱=0.29×0.7×1.0x280=約56kg
※三辺合計はcmをm換算
でした。採寸した集荷のスタッフがおおらかだった? もっとも、容積換算80-100kgの送料はおなじです。
で、この重量の大阪-長崎の配送料は4412円(税別)でした。10円で1万円の保証を掛けられますから、中身をおもんぱかって、25万分の250円の保険を付けました。
税込み合計はこちらです。
こんなふうに一枚の伝票で二個の荷物を送れます。個別で送るより安く送れます。てか、カンガルーの自転車便よりぜんぜん割安じゃないか!
で、12月28日発が12月29日着でした。クロネコヤマトはぼくらの味方だ!
ヤマトの営業所へ集荷を申し込む
ぼくはたいていの荷物を営業所に持参して、持ち込み割引を貰います。が、自転車一台分の運搬には良い策を思いつかず、すなおに集荷を頼みました。
地域ごとにヤマトの担当営業所があります。ぼくの地域では新大阪センターがそうです。ここのサポートに電話をかけて、集荷の予定を聞きます。
ちなみにヤマト便の集荷は慢性的にパンク気味で、折り返しの連絡が常態化します。そして、担当のスタッフの声は常にへろへろです。ブラック感が・・・
一応、このサポートで自転車配送の疑問点をぶつけます。三辺合計200cm以内というヤマト便の条件は一個の段ボールにのみ掛かります。200cm以内の梱包x3個口とかもヤマト便になります。
- 三辺201cmx1箱=家財便
- 三辺199cmx2箱=ヤマト便
このようなシステムです。そして、料金は複数個の容積換算重量の総計で算出されます。結果、配送料が割と安く上がります。
この分離方式の弱点はイベントやレースに向かないことです。サイクリングバッグや輪行箱にひとまとめにできないから。
ヤマトのサイクリングヤマト便は改悪
実のところ、ヤマトには自転車配送専用サービスのサイクリングヤマト便というものがあります。JCA会員が条件です。
これは2017年までサイズフリー、重量フリー、ヤマト便料金適応という素晴らしいサービスでしたが、その年の改定で~30kg、~203cmとなってしまいました。
で、上述のように大人用の自転車一台分の容積は203cm/1箱にはなかなか収まりません。カーボンパーツをぎゅうぎゅうに詰めるのも不安ですし。
結果、このヤマトサイクリング便の需要が激減しました。JCA会員費(4000円/1年)も掛かりますし。
一箱で送れるのは西濃運輸の自転車イベント便かその派生のシクロエクスプレスです。
自転車を安く配送するためのまとめ
今回の体験から自転車を安く配送するポイントをまとめましょう。
- 一台を丸々梱包しない
- イベントにはカンガルー自転車イベント便がべんり
- しっかりした大型の段ボール箱はけっこう高い
- 箱を調達できればより安くできる
- 年末で大阪-九州が翌日に着いた(ロード)
- 大阪-関東も翌日に着いた(MTB)