えらい人は言いました、「ペダルは削るものだ」と。実際にMTB、BMX、トライアルのペダルはかつお節みたいにガリガリ削れます。
フラットペダルのトレンド
うちのメインの自転車はMTB、マインテンバイクです。清く正しくオフロードと技の練習にはげみます。
で、その愛機のペダルです。
台湾のWellgoのフラットペダルです。ママチャリからのおさがりですね。
リフレクターのねじ穴が街乗りペダルのなごりを感じさせます、ははは。
回転はひじょうにスムージーです。歯車的砂嵐の小宇宙です。はたまた、ボール・ブレイカーだ。ギャルギャル!
耐久力、回転力、サイズ、問題なしです。不満点はけずれ、重さ、厚みですね。現代のマウンテンバイクのフラットペダルトレンド的にはこのペダルは厚すぎです。
年々、MTBのBBが低くなって、車体が低重心化します。その差分を165mmクランクや薄型ペダルで差し引きして、機材の路面とのコンタクトを減らします。
で、ぼくのVitus Sommetはイマドキのエンデューロバイクです。これに合わせて、ペダルを交換しようと考えて、数か月を過ごします。
中華カーボンペダルZERAY
そんなときに年末にふらって大阪の梅田のウエムラパーツにたちよると、店頭でおもしろい特価品を発見します。
ペダルコーナーのラックにこれがありました。メーカー名は”ZERAY”です。無味乾燥のプレーンな外箱と”PEDAL”の文字がイカします。
持ったときにその軽さに気づきました。で、裏を返すと、こんな記載を読めます。
カーボンです。外から読み取れる情報は以上です。
あ、Made in Chinaを忘れない。まあ、値段的に、ジャンル的にMade in ITALYやJAPANはありえません。
じゃあ、このなぞのペダルは広義の中華カーボン自転車パーツですね。
樹脂のペダルてのはめずらしいもんじゃありませんが、カーボンペダルてのはそんなに見かけません。
商品のデザインとサイズはぼくの希望とかけ離れません。第一候補のCrank Brothers STAMP1は店頭にない。あれも5000円、これも5000円です。
じゃあ、このZERAYにぼくの自転車パーツチョイス感を賭けましょう。
ペダルが固着?
さきにWellgoのペダルを外しましょう。通り雨や山中の沢渡りで水気をたびたび食らいまして、クロモリシャフトはサビサビです。
このフレームに乗せ換えたのは2018年11月ですが、このペダルとクランクを組み合わせたのは2018年7月です。とくにメンテせずにKONAからVITUSへポン乗せしました。
例によって例のごとくペダルのねじ方向のおさらいです。右ペダルも左ペダルも進行方向で締まる、逆回転で緩む。
で、案の定、六角だけではシャフトはびくともしません。呉556+延長パイプ+フルパワーでバキ!って外れました。
ほんまの固着はもっと強敵です。これには熱して冷やして方式、重機でごりごり方式、ドリルでシャフト粉砕方式とかは不要でした。
重量計測
フラットペダルの重量はピンキリです。ちっこい軽量タイプは200gを切りますが、ピン付き幅広タイプはそうではありません。
Wellgoのフラッペです。
450gです。おっも! 耐久性と回転のスムーズさがなぐさめです。サイクルベースあさひのセール品だったかな? たしか3000円くらいでした。
で、なぞのZERAYのカーボンペダルです。
まず、その薄さが目を引きます。Wellgoのペダルの半分の厚みです。CRANK BROTHERS STAMPに迫るか?!
カーボン部分の質感はそこそこで、シャフトはちとチープです。が、それを覆すのが実測の重量です。
なんと245gです。一瞬で200gの軽量化が成功しました。これはめっけものだあ!
回転は激渋
この軽さで浮かれて、すぐに取り付けますが、回転チェックでがくぜんとします。
こいつがぜんっぜん回らない。
後述の動画を見ればすぐにわかります。Wellgoのやつはギャルギャルと30回転くらいしますが、ZERAYのこれは一回転すらおぼつきません。
新品のせいか構造のせいかベアリングの手ごたえがしません。
キャップの下のナットはおなじみです。玉押しの調整できる?
と、おそらくクランク側のダストシールが激固です。経年使用で滑らかになれ~。
薄さ、軽さは好感触です。渋さも下りでは不問です。あとは耐久力ですね。
今回のフラットペダルの動画です。