この世には二通りの自転車乗りが存在します。ウィリーできないふつうのサイクリスト、そして、ウィリーできるスーパーサイクリストです。
ぼくは前者です。ウィリーできません。自転車歴が3年を越えて、ウィリーひとつ出来ないのはおはずかしいはなしです。
いや、現実問題、技の練習はせいぜいここ二、三か月のはなしです。二年弱はぼんやりした街乗りとポタリングばかりです。
かように成人後の趣味はだらだら歳月を重ねますが、テクニカルな部分はすっぽりおざなりになります。
なにしろ、技の練習、飛んだり跳ねたりのしんどさは縄跳びに通じます。一時間でへとへとだ。
手始めにジャックナイフをやりまして、まあまあコツを掴めました。脚は短足ですが、運動神経と勘は悪くない。
ぼくは理屈を学ばずとも、感覚でできます。このB4Cは天才ですし、ゴリラですし。
猿っぽい体形の人に運動音痴はいないって体育の先生から習いましたしー。
ウィリー!
王道にて外道のウィリー
自転車のウィリー、だれもが学生時代にこれを試します。自転車のトリックの代名詞的な技です。
しかし、このウィリーはMTB界ではとくに重要な技ではありません。基本的にこれは見せ技です。オフロードでの実用性はない。
あと、漕がずにフロントアップをキープする『マニュアル』のが高難易度で、実用的です。バニーホップの動作の一部ですし。
ウィリーをできてもとくに褒められませんが、マニュアルをキープできると一目を置かれます。超むずい!
で、ぼくもマニュアルにはむきになりますけど、ウィリーには熱心になりません。今回がはつの本格特訓です。
課題はウィリー10mです。走れるまで帰れま10をしましょう。
ジャックナイフはOK
練習のまえに前回のジャックナイフをおさらいしましょう。自在に再現できないものはテクニックではありません。
はい、一回目できれいにできました。フロントブレーキロック後の車体のうごきを掴めました。パーフェクトゴリラスタイルです、ウホウホ!
ウィリーのうごき
ウィリーのうごきです。
- フロント上げる
- ペダル漕ぐ
シンプルですね。フロントの下がりをペダリングで予防できますから、マニュアルより姿勢を保てます。らくちん。
てか、マニュアルキープはほんとにむりゲーです。車体のでかさと短足が手伝って、フロント上げがたいへんです。
年末にやりすぎて、軽く右肩を痛めました、ははは。
短足は自転車に不利
ところで、ぼくの身長は170cm、股下は72-73cmです。これは短足の短足です。72cmは162cmの日本人女子平均の股下とどっこいです。
170cmの日本人男子の平均股下は77cmです。5cmのビハインドです。これはトリックには不利です。
バイクコントロールには重心移動とテコの原理をフル活用します。どこかを上げるアップ系の動作はなおさらです。
手とハンドル&足とペダルの接点は支点、車体の重心は作用点、そして、力点は乗り手のケツになります。
短足さんはここの遊びを大きく取れません。ケツの可動域がふつ足さんや足長さんよりきゅうくつです。じゃあ、テコの効果が下がります。
かなりパワーを使って、ケツを付きださないと、低重心&ロングベースのイマドキMTBのバランスを崩せません。
ぼくの姿勢のゴリラぽさはその裏返しです。お上品なヒューマンスタイルではこのバイクはうんともすんとも上がりません。足の長さが足りん!
あと、EASTONドロッパーポストがまだ高めです。べた下げのポジションでサドルがひざ上に来ます。ひざとおなじか、ひざ下にできんか~。
もうノーマルポストをぶちこもうか・・・ひとおもいに26インチ化するか・・・
以上のことから自転車機材の身長計測はあてになりません。外人の手足は日本人より長めです。股下、リーチも同様です。
もちろん、これは冷静な自己分析でなく、シンプルなやっかみです。股下長くなりたい~、180cmの小顔なボディになりたい~、金欲しい~!
『できないことの言い訳を探さない』てゆうスカしたポーズはもうまっぴらです。短足のせいだ! 以上!
目標10m
しかしながら、この不利な状況をけろっと右から左へ受け流せるのがずぼらな楽天家のO型さんのPROSなところです。
まあ、ぼくはジャックナイフを一時間で習得できる天才肌です。ウィリーもさらっとできましょう。
10mはよゆうです、よゆうよゆう。
て、実際の距離はなかなかのものです。走れるまで帰れません。やっほー、今夜はキャンプだぞー!
そんなおきらくゴリラの末路です。
例のごとくふかふかのグランドがこの獣の命を救いました。
で、このあと、小一時間ばかしウホウホウホと無心で練習しまして、ついに感動の瞬間を迎えます。