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Uber Eats の料金はなぜ高い? 飲食店の手数料は驚異の○%!

ビールを飲むことが税金を飲むことであれば、Uber Eats を食うことは手数料を食うことです。

オンラインフードデリバリーはこの数年来の新興サービスです。寿司と蕎麦の出前しか知らなかった日本の出前産業に革命をもたらしました。

今やトレンディーなタピオカやおしゃれなパスタがワンクリックで届きます。

Uber Eats で頼んだタピオカとハンバーガー
Uber Eats で頼んだタピオカとハンバーガー

さて、問題です。上のタピオカとハンバーガーの料金はいくらでしょうか? 

はい、答えです。タピオカは580円、ハンバーガーは700円、合計は1280円です。

この金額は世間の外食の感覚より割高でしょう。サイドメニューがないし、バーガーもスペシャルには見えない。パテは国産牛ですけど。

実際問題、実店舗の同メニューはこのような価格ではありません。Uber Eats の食事代は特別料金です。10~50%の出前補正が掛かります。

そして、サービス料と配送料は別途です。

Uber Eats の料金の仕組みを以下で詳しく説明します。

Uber Eats の仕組み

Uber Eats の大きなバッグは東京や大阪の都市部ではすでにおなじみのものです。

またこの大きな黒いバッグが非常に目立ちます。

Uber Eats の方から来ました
Uber Eats の方から来ました

で、このリュックを担いで飯を運ぶ人も、そのアプリも、運営元も世間的には広義には『Uber Eats 』です。

これは家庭用ゲーム機全般を『ファミコン』という現象にそっくりです。

紹介斡旋業

広義の意味の『Uber Eats(ウーバーイーツ)』を原点回帰しましょう。

Uber Eats は『食べ物配送斡旋マッチングサービス』です。ヤマトや佐川のような配送業者ではありません。

これは本家のUberが配車紹介業者であるのと同じです。Uber Eats の本業は料理店と利用者と配達パートナーを仲介することです。

でかいリュックを背負って自転車で行き交う人は同社のアルバイトや社員ではありません。彼らはUber Eats からの配送クエストを黙々とこなす個人事業主です。

しばしばネットでUber Eats のマナーの悪さが問題になります。

「社員教育が足りない!」
「外国の企業はクソだ!」

このような批判の声が上がり、一定数の同意を得ます。

でも、これは完全な誤解です。教育も社風もへったくれもありません。

なぜなら配達パートナーはUber Eats の社員や従業員ではないから。そのリテラシーの低さやマナーの悪さは個々の問題です。

そもそも単なる出前屋や配達業者がそんなに急速に勢力を伸ばせますか? Uberの本質はグローバルIT企業です。

例外的に出前館はアルバイト配達員を直雇用します。

収益は手数料

上記のようにUber Eats の本業は紹介、仲介、斡旋、マッチングです。収益の柱は手数料です。

注文者、加盟店、配達パートナーの三方をオンラインでリアルタイムにマッチングして、その全員から手数料を徴収します。

違う都市でUber Eats
違う都市でUber Eats

クロネコヤマトの宅急便の受付店は直営の営業センターばかりではありません。コンビニとか酒屋とか米屋とか、街中の小売店もヤマトの代理店です。

でも、それらの店は荷物の受付や伝票の処理しかしません。集荷や配送はヤマトの仕事です。

代理店はヤマトから業務を請け負って、伝票処理や代金受領などを行い、手数料を貰います。100円とかでしょう。

Uber Eats はこれを全世界でリアルタイムでやって、何十万の腹ペコの人、飲食店、配達パートナーから数百円の手数料をじゅるじゅる吸い上げます。

現在の国内のアクティブユーザーは約200万、登録店舗数は100000店オーバーです。

Uber Eats の飯代=料理+手数料

Uber Eats に加盟する飲食店は注文者と配達パートナーの紹介を受ける見返りにアプリ手数料を支払います。

これは定額でなく、パーセンテージです。標準的な手数料は代金の35%です。もちろん、マクドナルドのような大手は優遇されます。

つまり、飲食店は1000円の料理を売っても、350円の手数料を天引きされて、650円しか稼げません。

原価が5割であれば、純利益は150円です。飲食業でこの利益率は酷です。

ゆえにUber Eats の加盟店はこの手数料分を事前に考慮し、フードデリバリー用の価格設定をして、妥当な利益を確保します。

マクドナルドの店頭とUber Eats の料金比較

Uber Eats の手数料は一律ではありません。マクドナルドのような大口は特別価格でしょうし、個人経営店の大半は言い値の35%でしょう。

試しにそのマクドナルドのビッグマック、フライドポテト、コーラの価格を比較してみましょう。※価格は2020年8月のもの

メニュー店頭価格Uber Eats 価格
ビッグマック390円420円
フライドポテトM270円320円
コーラM220円260円
スマイル0円0円

Uber Eats 価格は店頭価格の約2割増です。上得意さまのマクドナルドがこの価格設定です。

ほかの小規模チェーン店や個人経営店はもっと割増しないと手数料負けしてしまいます。

サービス料と配送手数料

ところで、これまでの価格は料理代金だけの事情です。実際の支払いはこれに留まりません。

注文者はこの割り増し価格のメニューを買うためにサービス料を払い、運ばせるために配送手数料を払います。

注文者のサービス料は一律です。料理代金の10%。ただし、700円以下の少額注文には150円の特別サービス料が掛かります。

700円は150円、701円は70.1円です。このような閾値の帳尻合わせは必須テクニックです。

配送手数料は基本的にピックからドロップ(料理を回収する地点から料理を配達する地点)の距離で計算されます。

私鉄の一駅分が100~200円くらいです。上限はとくにありませんが、10kmが現実的な有効範囲です。

ランチタイムやディナータイムでは同時配送の0円案件が良く来ます。ぼくはこれを利用して、支払いを削ります。

こちらは実際のUber Eats の注文履歴です。

配送料無料
配送料無料

以上のような手数料制度や節約テクニックを知らないと、むだに高い飯を食って、文句を言うはめになります。

「ビールを飲むのは税金を飲むようなものだ」と昔から言いますが、現代では「フードデリバリーを頼むのは手数料を食うようなものだ」と言えます。

ちなみにビールの酒税は350ml缶で77円、やっぱり35%くらいです。コンビニの定価もスーパーの特売も77円です。セール品の方が高税率になります。

ビール税の異常な高さは日本の国策ですが、「ビール高すぎ! アサヒやキリンはぼったくり! 日本政府はクソ!」という酒飲みは少数派です。

政府の情報統制は優秀です。偉い人は不都合な真実を大っぴらに広めません。

配送料定額980円のEats パス開始

Uber Eats のヘビーユーザーには毎度の配送料はじみに痛い出費です。また相乗り0円や格安配送は近場の店舗でしか見つからない。

そこでサブスクのブームにあやかって、Uber Eats は配送料定額サービスを始めました。その名は『Eats パス』です。

サービス名Eats パス
期間一ヶ月
料金980円
条件1200円以上のオーダー

このような内容で2020年8月5日に配送サブスクが始まりました。1ヶ月無料キャンペーンが永続的に実施中です。

条件は注文金額だけですから、そこそこ長距離のピックドロップが可能になります。うちから梅田や難波の店のメニューを取り寄せられるぞ!

もっとも、毎月980円以上の配送料を支払うのは相当なヘビーユーザーです。梅雨、猛暑、真冬とかにピンポイントで加入するのが現実的な使い方でしょう。

南米でスーパーの食材の配送が試験的に始まりましたから、これが日本に上陸すれば、生鮮食品の配送サブスクとしての活路が期待されます

プロモーション込みで考える

このようにUber Eats の料理の代金は諸々の手数料で高くなります。

実際問題、プロモーションやキャンペーンがないと、庶民は気軽に使えません。マクドナルドすら単品注文、クーポンなしでは決して安くない。

Uber Eats の正しい使い方はプロモーション、無料キャンペーン、クーポンを駆使することです。

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