先日、マイミニベロのペガサス号で新御堂筋のかたわらを走りまして、シッティングで千里の山の長い上りをえっちらおっちらクライミングしますと、ケツの違和感に気付きます。
「サドルがふにゃふにゃ動く~。ネジの緩みだあ?」
うちのサドルはフルカーボンサドルです。精神衛生上、レールのトルクをがちがちに掛けられません。やわめ、ゆるめにします。で、これが良くずれる。
「またか~。アーレンがないよ~」
と気軽に思って、後ろを向きましたら、こんな惨状に見舞われました。

あーら、きれいな中折れポストじゃございませんか・・・
NONONONO、ございません! 目が節穴ホールですか? ほおら、ポストがクラックぱっくりパックマンだあ!

オーマイガー! ヘルプミー!
残りは首の皮一枚ならぬアロイ合金のガワ1mmです。とりあえず、応急処置でポストの上側の無事なところでマウント仮留めしようとしますが、クラックのバリがシートチューブに引っかかります。
結局、立ちこぎで6kmほどの帰路をひいひい走りました。小径車の立ちこぎはヒジョーにデリケートです。カーボンフォークの軽さが相まって、直進安定性がすごく損なわれます。ハンドリングがベリーピーキーです。下り坂はデンジャラスです。
折れたシートポストの修復はムリで、純正品の調達はめんどう
帰宅後、折れた箇所をチェックして、まっすぐに出来ないかなーといじくり回したら、トドメを刺しちゃいました。

ボッキン! バッキン! バッキンガム宮殿だあ! あちゃー!
残りが15cmくらいになっちゃいました。もとの3分の1くらいですよ。すっごい軽量化です、うひょ―!
が、これを差すと、ママチャリクラスのべったりどっしり座りしか出来ません。フルカーボンのかちかちサドルでそれはNGです。坐骨神経痛になりかねません。段差の突き上げがもうケツバットです。尾てい骨がクラックするわ!
さて、今回のシートポストの破損の原因はシンプルです。強度不足や経年劣化でなく、ぼくの中途半端なDIYのせいです。
むしろ、強度は必要以上です。純正品のシートポストはとにかく野暮ったくて分厚くて激重です。大方、アロイの6000系の素材でしょうが、肉厚がやたらと厚ぼってりです。軽さより強度重視です。
で、この仕様の以前にライザーバーとやわらかサドルで楽ちんミニベロにしたとき、このシートポストを軽量ショート化するのにノコギリを入れました。が、古いノコが作業の途中で壊れて、カットが3分の1で止まりました。

左側の断面がきれいです。これがノコ引きの名残雪です。
で、年末に街乗りから高速仕様にモデルチェンジして、シートポストをママチャリポジからスポーツポジにして、この一ヶ月で200kmから走りました。挙句がこのざまです。
重みと振動でカットの端から金属劣化が始まって、深い位置までじわじわ侵食して、最終的に致命的なダメージになります。まさにアリの穴から堤防は崩れます。1crack 1crash,HEY OCOC!!
先週、清荒神まで行ったのが祟ったかあ?

距離は往復40km前後でしたが、道のりは意外とハードでした。街中の何気な段差がけっこうなダメージになります。小径車の弱点です。いや~、予想より早めに折れましたね~。
そして、シートポスト径のマイナーさはミニベロや折り畳みのネックです。うちのミニベロのシートポストのカタログ値は謎の30.4mmです。シートチューブの内径の実測はこんなです。

デジタルノギスの出番だぜ! クリスマスにサンタさんからプレゼントで貰いました。ありがとう、マニアックなサンタさん!
で、実測は30.51mmです。誤差0.1mmは出し入れの削れ分でしょう。許容範囲です。個人的に0.2mmくらいのギャップはトルクでどうにかなります。
が、シートポストの実測はこれを上回ります。

30.23mmです。これも削れです。クラック部分の磨耗がえげつないレベです。で、30.51-30.23=0.28mmです。うーん、このギャップはザ・危険水域です。
これは30.0mmのシートポストです。SDG I-beam用の特殊台座のやつです。

ギャップは0.5mmです。これは明らかにゆるゆるになります。クランプをぎゅうぎゅうに締めても、ワンクッションで下まで沈められます。
ぼくはアルミシートを噛ませて使います。


I-beamのシートポストは優秀な規格ですが、世間的には不人気です。サドルが限定されるのがCONSですか。ブランドはSDG、RACEFACE、KOREぐらいです。MTB寄りになる。
今のところ、手元にI-beam用のサドルがありません。ワイズロード大阪のワゴンで買ったSDG I-FLY Cはお嫁に行ったし、予備のやつはヤフオクで買われちゃったし。
現行のフルカーボンサドルは通常のレールタイプです。I-beam規格のポストに付きません。しかも、こっちのポストの傷が余計に目立ちます。なんでこんなに削れるかあ?
自転車のポストのメジャーな規格は27.2mm、30.9mm、31.6mmです。幸い、変わりもんのうちの装具箱にも27.2mmのシートポストの予備はあります。

おなじみの工場直販の無印中華カーボンパーツです。品質はグッド、価格はチープです。表面のカーボンの目も荒っぽくありません。当たりの1本です。しかも、美品だ!
でも、うちのミニベロのフレームのシートチューブにはマッチしません。30.4-27.2=3.2mmです。1mm以上のギャップをアルミシートで埋めるのは大儀です。
こちらの解決策は既製品のシートポストシムです。

600円也。これでマイナー径のフレームにメジャー径のポストのインできます。一安心。
しかし、ここで新しい問題が発生します。アダプターとシートチューブはきっちり嵌りますが、アダプターとカーボンシートポストがちょっと滑ります。
アルミとカーボンの接触面がややスリッピーです。停車時のセッティングで動かなくても、走行中の体重移動や力加減で微妙にずれ・沈みしちゃいます。
マウント部分の余地はぜんぜんありません。ぎっちぎちです。しかし、ずれる。じゃあ、問題はトルクでなく、摩擦でしょうね。
解決作はカーボン用の滑りどめジェルです。カーボングリス、ファイバーグリップ、アッセンブリコンパウンド・・・販売元で呼称がまちまちですが、粒々入りのねちょねちょくんです。
定番はフィニッシュラインのこいつです。
高いものじゃありません。でも、絶対に使い切らんで・・・てことで、ぼくは手を出しかねます。歯磨き粉のクリアクリーンとかきな粉でなんとかならへんけ? 正月にお餅用に買ったきな粉も使いきらへんなあ~。
ついでにこのカーボンポストのオフセットがぼくのケツに合いません。

下がり代は3cmくらいです。ヒップが下がって、ハンドルが遠くなります。これがヒジョーにかんばしくありません。骨盤が起き過ぎます。反り腰は猫背に等しくNGです。
で、ストレートタイプを発注しなおしました。
27.2mmのストレートタイプのカーボンシートポストです。シム使用を前提にします。
「なんで純正・補修用の30.4mmを取り寄せないかあ?」
でも、純正・補修用はことごとく激重で割高です。取り寄せ気分がぜんぜん湧きませんわ~。そして、社外品の30.4mmの軽量アルミポストみたいなものが皆無です。KCNCあたりにありそうだのに!
これを歯磨き粉か摺り胡麻で固定できなかったら、滑り止めグリスを買いまっさ~。
それか、リーマーでフレームのチューブを30.9mmまでごりごり削り広げて、メジャーポストを使うか。でも、フレームの加工は気重だな~。ずぼらなうちにやムリやでえ。