スポーツバイクのタイヤの種類はおもに3つです。チューブラー、クリンチャー、チューブレスです。
歴史的にはチューブラータイヤが最古参です。それから、クリンチャーが生まれ、チューブレスが出現しました。チューブラー→クリンチャー→チューブレスが空気入りタイヤのながれです。
より新機軸のノーパンクタイヤは空気入りの中空構造じゃなく、ゴムや樹脂のソリッドなかたまりです。台車やスケボーのタイヤの大きいバージョンみたいなもんです。
たしかにパンクは起こりませんが、損傷はありえますし、重さはかさみますし、クッション性は劣ります。これがスポバイに本格的に進出するのはまだまださきでしょう。実用系です。
オンロード=クリンチャー、オフロード=チューブレス
現在のロードバイクやクロスバイクのタイヤの主流はクリンチャーです。タイヤとチューブが別個です。

タイヤとチューブで1kgだ!
某所のユーザーアンケートではクリンチャー、チューブラー、チューブレスの比率は8:1:1です。ザ・主流です。
オフロードではこれががらっと変わって、クリンチャー、チューブラー、チューブレスの比率は1:1:8になります。
近年のトレンドのオールロード、グラベル、アドベンチャーバイクのタイヤはチューブレスです。オールロード系のスタンダードの油圧ディスクブレーキがチューブレスリムが好相性ですから。
最新のチューブレスホイールのリムはホックレスのホールレスです。タイヤビードをひっかける溝や耳、ニップル穴がありません。

ニップル穴なしでテープレスリム
『クリンチャー』の元になるのは『クリンチ』です。一般的にはボクシングの技術です。がっちり組み合うこと、引っ掛けること、て意味合いです。
つまり、クリンチャー=引っ掛けホイールです。じゃあ、このフックレスリムはノットクリンチャーです。チューブ入りで使えますが、クリンチャーじゃない。新ジャンルです。
そして、こののっぺっらぼうの構造はチューブラーホイールに似ます。
空気の内圧でタイヤビードをリムの端に押し付けて擬似的に密封状態を作るのがこれ、完全密封のチューブ入りタイヤを接着剤でリムに直張りするのがチューブラーです。いずれがシンプル構造の高精度です。
一方のクリンチャーは複雑構造の中精度です。クリンチ部分の溝の加工は複雑ですが、リムの精度はチューブラーやチューブレスほど精細じゃありません。
そして、複雑な構造のものを高精度にしようとすれば、なおさらの手間隙を求められます。だいたいカーボンホイールのクリンチャータイプはチューブラータイプより割高です。1、2割はちがいます。
オフロードのホイールでチューブラー専用やクリンチャー専用はほぼ見かけません。入門用からトップレースモデルまでほぼチューブレスです。クロカン向けにあるかなあ?
マイチャリライフ2本目のチューブラー
とにかくチューブラーはオンオフですでにマイナーです。チューブレスがオンロード系のシェアを塗り替えることはありえますが、チューブラーがなんかの拍子にぶわっとメインに返り咲くことはありえません。
チューブラー使用者はプロ、マニア、古参、かわりものです。かくゆうぼくは4番目の代表格になります。ザ・かわりものです。
ママチャリ用のホイールを探して、たまたまタイヤ付き、ギア付き、振れ取り済みのものを見つけて、ぽちっと買っちゃいました。送料込み23600円です。

Miche pistard
イタリアの自転車パーツ屋のMicheのPistardです。トラック系のパーツが看板です。クランクとおそろいです。
くしくもこれの付属タイヤがScwalbe One チューブラーです。街乗り用にはぜいたくな品です。興味本位とお手軽さで衝動買いが決定しました。
人生初のチューブラーだ! て思いますが、サイクルモード大阪2017で試乗したColnago Conceptを思い出します。あれはチューブラーだったかあ?

colnago concept
タイヤサイドのアメ色カラーがかぎりなくチューブラーぽく見えます。さいわい加工前の写真がディスクから見つかりました。拡大しましょう。

colnago concept ヴィットリアのチューブラー?
あー、Vittoria Corsa G+のチューブラーです。じゃあ、こっちが人生初のチューブラーだあ! このScwalbe Oneは2ndチューブラーになっちゃいました、ざんねん。
どおりで乗り心地がそっくりですよ、うちのママチャリとこのコルナゴコンセプトの試乗車、ははは。
Schwalbe One チューブラー
さて、あいにくとマイ1stチューブラータイヤになりそこねたSchwalbe ONEを見て行きましょう。OneシリーズはハイエンドモデルUltremoシリーズの後継です。
販売開始時期は2014年から2015年です。最新の最新はPRO ONEですが、レビューや使用例はほぼ無です。
クリンチャーのPRO ONEのチューブレスイージーが話題で、チューブラーのPRO ONEの注目はさほどです。PRO ONEはミニベロ用に406まで展開しますし。
ただ、チューブレスリムの小径ホイールが超レアです。手組みか中華カーボンが頼りです。一思いに451のPRO ONEを出せ~。
で、うちのホイールの付属品は先代のScwalbe Oneのチューブラーです。

schwalbe one チューブラー24c
ロゴが控え目です。おかげで足元のルックスがきりっとひきしまって、ロープロファイルのトラックホイールがセミディープに見えちゃいます。
ごらんのとおりに5メートルでロゴがまぎれます。

モンスターママチャリ完成
これはねらいでしょう。オフロード用のグラベルタイヤG-One 29er 2.35のロゴはこんなハデハデデカデカしますし。リアタイヤがそうです。

サイド
ロゴとアイコンの字体は一緒です。ぼくはオフロードではこのデカ系ロゴを好みます。パナレーサーのグラベルキングSKは目立たない。

KONA HONZO CR TRAIL DL ver Gravel
チューブラーはレース用です。ファッション性が弱まって、業務用機材感が強くなります。スキンウォールのタンカラーでオールドくろうと感を出すのが精一杯です。
ママチャリも業務用機材みたいなものですから、シュワルベワンのぼくとつさはマッチします。ママチャリフレームにタンカラーはよく見かけますけど。あれはクリンチャーのサイドのおかざりです。
12barまで入る! が、適正は7-8bar
チューブラーはクリンチャーよりかちかちになります。Scwalbe Oneの適正空気圧はこんなです。

schwalbe one チューブラー推奨空気圧
6-12barの90-175psi! 超高圧! かっちかちにできるで!
が、適正値は7-8barです。過剰高圧は逆にタイヤ性能を落としちゃいます。そもそも空気入れがたいへんです。ぼくはひいひい言って、9barまでしか入れられません。
軽めの人は6.5bar、重めの人は8.5barです。むしろ、クリンチャーより低めの空気圧にしてゆったり乗っても、リム打ちパンクをそうそうやらかさないのがチューブラーのおもしろみです。
さらにシーラントを入れれば、ピンホールを予防できます。Scwalbe Oneのチューブラーのバルブはセパレートタイプです。ラッキー!

チューブラーにシーラント
Schwalbeはオフロードやオールロード系のタイヤに積極的です。チューブレス推進派です。
ミニベロのScwalbe マラソンプラス 405 1.5クリンチャー
MTBのSchwalbe G-One 29er 2.35チューブレス
トラックのScwalbe One 700 24チューブラー
て、ぼくは何気にシュワルベユーザーです。使用頻度が大です。つぎがパナレーサーです。ミニベロ用のハイエンドを出すところに共感しちゃいます。
ただの主観ジンクスですが、コンチネンタルのアーバン用はパンクしまくりました。鉄片踏む、プラ片踏む、ワイヤー踏む、五月山ポタリングの行きでパンク、出直しの帰りでパンク・・・
Oneの実測です。23.87mmです。

schwalbe one 24c 実測
カタログ24mmの実測23.87mmはいつわりなしの看板を堂々とかかげられます。タイヤのカタログ値と実測はわりにばらばらですからねー。
重量の実測は変わりませんが、カタログ値は260gです。ふつうです。
トレッドパーターンです。

へびへび菱形パターン
菱形です。へびへびパターンのトレッドです。水はけの良さが見た目から知れます。最新のPRO ONE HTの菱形はさらに小さく細かくなります。
グラベル系のG-ONEでは卓球のラバーみたいなパターンです。

グラベルタイヤシュワルベG-one
これも転がりの軽さと水はけを両立します。30cの太めロード用チューブラーのS-ONEのタイヤのパターンはこの卓球トレッドです。シクロレース用、あと、ツーリング用に意外とよさ気です。
転がり良し、グリップ良し
さて、かんじんの実走のインプレッションです。1週間で約100kmの所感です。用途は街乗り、お買い物です。一度だけ大阪-枚方を淀川サイクルロードで往復しました。ママチャリの距離じゃない~。
転がりは軽めです。ころころ転がります。転がりの軽さはシュワルベの特徴です。パナの23cのスリックより上だなあ。
グリップはきつめです。このママチャリは固定ギアです。きれいなアスファルトで後輪を滑らせるスキッドを試しますが、タイヤのグリップ力のせいかぼくの技術不足かタイヤがぜんぜん滑りません。
水溜りでタイヤをぬらした後にやっても、ぜんぜんドリフトできません。路面への食いつきは良好です。
空気はぜんぜん抜けません。9bar入れてふだんづかいで乗り回して、歩道や線路を行きますが、足元に不安を感じません。保管状況は外置野ざらしです。ママチャリですから。
総合的にSchwalbe Oneは高バランスなチューブラータイヤです。パナやコンチ、ほかブランドのがピーキーです。特化型てより万能型です。
Schwalbe Pro One HTロードタイヤ – V-ガード
定価 11460円
割引 13%
特価 9970円
※2017/09/21 17:32:58のの価格
後日のチューブラー交換が今からたのしみです~。「ノリ剥がれない! タイヤ嵌らない!」て大騒ぎしたい~、ははは。
空気圧の推移
チューブラーの空気の抜けを見るために高圧の9barまで入れて、普段使いで10日間を置いて、フロアポンプのメーターで数値をチェックします。
結果はフロント6.5barのリア6barでした。最初にぱー下がって、後でじわじわ下がるぽいです。6-6.5barからの抜けは遅めです。
じゃあ、半月に一回の空気入れで行けます。
PS
ちょうど一か月、外置き、野ざらし、普段使いをすると、空気圧は4.5barまで下がりました。予想外に減圧しません。優勝チューブラーです、Schwalbe One。
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