趣味のサイクリングはアウトドアの一種です。で、アウトドアにはトラブルがつきものです。
どんくさいジャリンコが遠足ですっころぶようにトロいチャリンコはライドでジャムります。
パンク、チェーン落ち、ディレイラー変形などは自転車乗りの通過儀礼です。
外用工具は一本で済まない
そんなトラブルの先頭集団のあとには第二先頭集団がしっかり控えます。
サドルのずりおち、ハンドルがっくん、ネジガタ、ステムあっちむいてホイみたいなしめつけ・トルク系のトラブルです。
自転車の車体の各部は想像以上にガタガタブルブルします。ゆるボルトは走行中の振動でゆるゆるになって、しまいに外れます。
そして、各パーツの六角ねじのサイズがバラバラです。バラのアーレンキーをジャラジャラとバッグにぶちこむのはスマートではありません。
チェーンは忘れたころにはじけとぶ
さらにおそろしい脱輪、チェーンBAN、大破がまちかまえます。サイクリングがキックボードにさまがわりします。10kmのけんけんステップはつらいものです。
こういう致命的なトラブルを体験すると、多少のおもさに目をつぶって、専用工具をバッグにしのばせます。もうチェーンカッターは旅のおともです。
が、これは通常工具です。携帯性は無です、絶無。これと3、4本の六角レンチを持ち歩くと、ジャラジャラに悩まされます。
そんなわけで家用と外用の兼用は非推奨です。ずぼらなO型さんはなおさらです。
現実問題、楽天ポイントの消化ですね。サイクルベースあさひの楽天ストアからこの形態工具と消耗品をGETしました。
はじめての携帯マルチツール
ポイント内に収まるように工具を物色しまして、このSUPER Bのマルチツールをカートインしました。
ぼくの自転車携帯工具の必須条件です。
- チェーンカッター付き
- そこそこの質感
- そこそこのサイズ
- そこそこの見た目
必須はチェーンです。ソロのオフロードのチェーンBANは帰宅困難を通り越して、ザ・遭難につながりかねません。
実際に初訪問のハイキングコースで夕暮れどきにこれをやって、いやな汗をかきました。山のなかの機材トラブルは舗装路のレベじゃありませんぜ~、ヒョエ~。
そのほかの条件はふつうです。経験からやすっぽい工具=だめな工具です。最廉価のノーブランドはNGです。
で、このSUPER Bがめでたく消化の対象となりました。
サギサカのブランド
amazonの売れ筋はTOPEAKやLEZYNEですが、あさひの楽天ストアにこれらの在庫が見当たりません。で、実を取って、この”SUPER B”の工具を選びます。
このマイナーなブランドは日本の自転車ツール屋のサギサカのインディーズです。会社のホームページからコンセプトの概要が知れます。コスパ系のPBです。
質感、サイズ、デザイン、ふつうのふつうです。PBの王道的なふんいきがひしひしと伝わります。
正直、所有度やプレミア感はありません。しかし、ぼくは長年のジャラジャラから解放されて、すごくまんぞくします。
アーレンキーは高頻度のサイズばかりです。星形と+-ドライバーはおまけですね。
カッターの精度チェック
レンチ類のじょうぶさは質感で分かります。いずれが及第点です。問題はカッターです。携帯用の圧入ピンやねじの精度が未知です。
ためしにいろんなチェーンをカットしまくりましょう。端切れをジャンクボックスから引っ張り出します。
手始めはレアな12速チェーンです。SRAM GX EAGLE用です。製造元はクイックリンクの形状からYBNぽく思えます。
12sチェーンは11sチェーンより細身です。が、カッターの台座にはふつうに収まります。誤差の範囲でしょう。
おつぎはおなじみの11速チェーンです。Shimanoチェーンの製造元のKMCのX11-SLです。中空軽量高級品です。
最後は無銘のシングルスピード用のごっついチェーンです。台座のクリアランスががばがばです。この場合、手動と目視でカッターのピンをチェーンのピンに水平に合わせます。
おまけ・中空ピンの微妙なちがい
こんなにいろんなチェーンを同時にカットするのはうまれてはじめてです。この機会に中ピンをじっくり観察しましょう。
シングルスピードのピンの背の高さがたのもしく見えます。次世代の13速、14速のチェーンはほんとにこれの半分になりかねません。耐久度は4分の1でしょう。
とすると、パーツの寿命が下がって、潜在的なトラブル率が上がりますから、チェーンカッターの必要性は増します。