Vブレーキのフレームにディスクブレーキを搭載する・・・これは漢のロマンです。手間と費用が無駄に掛かります。
Vブレーキか、ディスクブレーキか
前に古いMTBを入手しました。車軸はクイックリリース、ブレーキがVブレーキです。前世紀の遺物の特徴です。
これをディスクブレーキ化できないかと心の中の自転車の悪魔がささやきます。そして、いくつかの答えがネットで見つかってしまいます、アウチ。
ディスクブレーキアダプター
パーツのトレンドの移行期には様々なアダプターやアジャスターが散発的に生まれます。ディスクブレーキアダプターもその一つです。
が、メーカーものは非常に高価です。ジャンクな車体の入手価格より明らかに高く付きます。
で、もっと手軽なやつを探して、廉価版を見つけました。価格はおどろきの239円です。しかも、国際送料込み!
うーん、見事な100円ショップクオリティだ。
さらに別ストアの画像が衝撃です。
木切れ!! ウッドマウント! アイヤー!
このビジュアルに負けて、ポチってしまいました
239円のディスクブレーキアダプターw
ノリで注文してしまったAliExpressのディスクブレーキアダプターがついにポストインしてしまいました。カートインからかれこれ二週間ほどのご到着です。
ちなみに配送はトラッキング通知なしのポスト投函でした。パッケージは丁寧です。これで込み込み239円です。原価はいくらだ?
実物です。
無骨な鉄製。表面処理の雑さはCNC加工と真逆の方向性です。金型の荒さが一目で分かります。込み込み239円クオリティの一品でいらっしゃいます。
鉄のグレードも下の下の下でしょう。ハンガーは厚めで、そこそこの硬さですが、ブラケットのところはへなへなです。
ISOなんてものはくそくらえ! という町工場の気概がひしひしと伝わります。
ヤフオクに類似品が2000円~でありますが、きっと上級品でしょう。もしか、これを2000円で売っちゃうのはなかなかのメンタリティです。
あら探しは不毛です。というか、全体があらの塊です。
やけくそで取り付け
うだうだ言って、取り付けにかかります。
メインチャリのディスクブレーキを借ります。油圧式のFOMULA RXです。
これは普通の油圧ディスクブレーキです。
ハンガーの取り付け位置を検討
商品ページのサンプル画像を確認します。
ポイントは木材スペーサーでなく、ハンガーのマウントの位置です。フレームの内側にINですね。
でも、このハブのエンドはフレームエンドの爪にかかるところです。アダプターのハンガーがここに入ると、エンドの掛かりが浅くなりません?
あれこれやってみますが、ほかの方法を思いつきません。消去法でこれが正解です、きっと・・・
覚悟を決めましょう。フレームのエンドをがっと広げて、ハンガーをざっとかまして、クイックをばっと通す。はい、いけました!
厳密にはホイールが右にずれるので、チェーンラインが怪しくなりますが、取り付けテストが先です。
次はブラケットのところです。明らかにクリアランスががばがばです。
サンプル画像のように割り箸風のプレカーボンナチュラルパーツをかますのが正攻法でしょうが、ぼくはゴムスペーサーを使います。スマホホルダーの付属品です。
ディスクブレーキアダプターのねじ穴の位置はインターナショナルタイプです。このFOMULAのブレーキキャリパーはポストマウントです。はいはい、アダプターアダプター。
で、これが本締め後の最終形態です。
おお、悪くない! 各部の固定強度が心配ですが、パーツの抵触やクリアランスは無問題です。いける!
ディスクローターの大きさが足りない!
しかし、最後の最後でマシントラブルが発生しました。この取り付け方ではディスクローターがパッドに届きません。
このローターは160mmです。ブラケットはもう動きません。とすると、ラストピースは180mmのローターですか。
直径20mmアップ=半径10mアップでジャストっぽい感じでありませんか?
もしくは、アダプターを140mmタイプにして、キャリパーをローターに近づけるか。
え、そこまでする?
と、このアダプタはあきらかにおもちゃです。おそらくブレーキ一発でへたります。