うちには何台かの自作PCがあります。用途はゲーム、ネット、動画編集、画像編集、事務作業、USB充電、書き物、株取引、マイニング、3Dモデル弄りなどなどです。
で、その内の1台のRTX 3090がこうなりました。
ファンの羽がぶっ飛んだー!
破損の原因は小さなゴリラの反逆・・・いや、カーテンの巻き込みです。
ある日の午後の強風にぶわっとはためいたカーテンの端っこがファンに巻き込まれて、かよわい羽がパキパキと折れてしまいました。オーマイゴッド!
グラボのファンの羽の根元はかなり貧弱です。こんな軽いトラブルで簡単にへし折れます。ディレイラーハンガーか。
一応、ファンは回転しますが、2枚の羽根の欠損で重さに偏りが生じて、高速回転でブレが出ます。自転車ホイールの縦振れと一緒です。
おかげで貴重なRTX 3090がブルブルガタガタの騒音振動マシーンと化します。繊細なぼくには無理です。
この壊れたファンの分解修理に挑戦します。
グラフィックボードの分解修理とファンの交換
ファンの破損はグラボ故障の定番です。掃除中の羽飛ばしが最多数派です。次点がファンの寿命ですか。
ファンの破損が製品保証の範囲に含まれるかは微妙なところです。掃除中の羽飛ばしは自己責任でアウトだったかな?
しかし、そもそもこのRTX 3090はBTOパソコンからの取り外し品の未使用品です。グラボの単体の販売保証書が存在しません。ザ・バルク!
つまり、壊すのも直すのも自己責任です。心置きなく分解修理に挑めます。※パーツの分解は基本的に保証対象外となります。
ファンを取り外す
このRTX 3090はBTOパソコン用のパーツです。ゆえに詳しい製品情報が分かりません。売主の説明ではHPのHOMENの取り外し品です。製造元はDELLです、たぶん。
マニュアルを見つけられないので、手探りでやります。裏側です。地味です。光りません。
かなり小さいネジです。さいわいうちには精密ドライバーがたくさんあります。
全部のネジを外して、裏蓋をぱかっとしました。
ちなみに分解清掃の手順もこれと同じです。ファンやヒートシンクの埃を落として、元通りに戻します。
厳密にはこんな簡単な修理も保証外です。
ファンの型番チェック
ここまでのアプローチは簡単です。地味な筐体の良さが活きます。光りませんが。
左右のファンが連結タイプ、中央のファンが単体タイプです。電源コネクタは4ピンです。ラジオペンチとかで静かに引き抜きましょう。
パーツの修理には型番が重要です。
“POWER LOGIC”はメーカー名、”PLA09215B12H”が型番ですね。ショッピング検索で『12V 0.55A 87mm 4Pin』というのが出て来ました。これです。
しかし、amazonとか楽天にはこのモデルの在庫が見当たりません。そんなときには海外通販AliExpressの出番です。というか、ここが国内ショップの仕入れ元でしょう。
Aliでは在庫は無限です。POWER LOGICのやつもありますし、他のメーカーのやつもあります。でも、説明がRX5700だったり、RTX3060だったり・・・
まあ、出費は送料込み1300円です。ダメもとでポチりました。
で、この中央のファンなしではブルブルガタガタは発生しません。ただ、中央の最も熱くなるコアジャンクション部分が冷えません。高負荷で温度が100度を軽く越えます。
ファン交換
発注から3週間でファンが届きました。POWER LOGIC PLA09215B12Hです。
メーカーと型番は完全に一致しますが、細部の仕様が微妙に異なります。
部位 | 新品 | 旧型 |
羽の色 | 黒 | 半透明 |
羽の大きさ | でかめ | スリム |
ケーブル | 丸 | フラット |
ソケット | 白 | 黒 |
サブPIN | 2 | 4 |
グラボ側のケーブルガイドはフラットケーブル用です。新品の丸ケーブルはここに収まりません。
羽の色味が違って、統一感が出ません。
サブPINが2と4です。ソケットの大きさも違います。
まさかのチョイスミス?!
とりあえず、主電源の4pinだけを繋いで、マザーボードにセットして、電源を入れました。
あら、普通に回りました。サブピンは何用でしょうか? ファンコン? そして、白ソケットが意外に目立つ! 後ろのASUS TUFみたいに光らないけど!!
グラフィックボードのファン交換まとめ
- 蓋外す
- ファン外す
- 型番チェック
- 新品調達
ファンの型番さえ確認すれば、通販で簡単に入手できます。しかし、完全なる同一品の入手はムリゲーのようです。おそらくこの元ファンはOMEN専用品です。
分解修理はメーカー保証、販売保証から高確率で外れます。
良いドライバーを使いましょう。100均の安ドライバーと力押しはネジ舐め街道一直線です。