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自転車の電動コンポ大特集2019 御三家のDi2 eTap EPSだけじゃない!

自転車はアナログな乗り物です・・・て、定義は急速に過去のものになります。

一般車は電動アシストを積み、スポーツバイクはパワーメーターを搭載し、サイコンはスマホ並みに高機能化し、周辺機器は無線機器のオンパレードと化し…て、モリモリのハイテク化が進みます。

現代の自転車はアナログとハイテクのハイブリッドガジェットです。スマホなしのサイクリング、GPSなしのオフロード走行はむりです。アナログ一辺倒の時代は終わりました。

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定着した電動変速

スポーツバイクの電動ハイテク機器の先陣が電動変速システムです。電気信号でメカを動かして、ギアを上げ下げします。オンロード系のトップレーサーはもう電動しか使いません。

とはいえ、旧来のワイヤー引きの機械式変速は手軽さと価格からたくさんの愛好者を持ちます。ハイテク機器を肯定的に捕えない古風なチャリダーは少なくありません。

  • サイコン、スマホはOK
  • 電動コンポ、アシストはNG

これは客観的には矛盾しますが、気持ちは分かります。が、個人的には電動アシストのeBikeはOKです。

SCOTT E SPARK
SCOTT E SPARK

御三家の電動コンポ

自転車の変速機メーカーは3社の寡占です。なにわのシマノ、シカゴのSRAM、ヴェネトのカンパニョーロです。この三社はそれぞれの電動システムを市場に投入します。

電動デビューの順番はカンパ、シマノ、スラムです。先駆者のカンパニョーロの電子変速システムのおひろめが2010年、販売が2011年です。この時期は10速から11速への移行期と重なります。

このあとに盟主のシマノが手堅くつづき、最後発のSRAMが無線システムで時代を切り開きます。

元祖電動カンパニョーロEPS

先駆者の名誉を尊重しまして、アルファベット順を採用しまして、Campagnoloのシステムを最初に紹介しましょう。

イタリアの古豪の電動変速はEPSです。Electronic Power Shiftの頭文字です。無印のパワーシフトはカンパの昔の変速システムの総称です。それの電気式がEPSです。

実物のシフターはこんなです。

カンパEPS
カンパEPS

カンパニョーロの変速の特徴に親指ボタンがあります。EPSモデルの基本形状もこのスタイルです。もちろん、機械式の駆動系は鉄ワイヤーです。

シフターケーブルの出口
シフターケーブルの出口

反対に電動のレバーやボタンはほんとにシンプルなスイッチです。ディレイラーを動かすのはメカ付属のモーターです。手元のレバーはON/OFFの切り替え機に過ぎません。

で、EPSは有線ですが、これは電気ケーブルです。手元のスイッチで電気信号を送って、メカのモーターを動かします。ケーブルはメカをじかに押し引きしません。

つまり、電動コンポにはケーブルのテンションや引き代なんかが不要です。付属のモーターがディレイラーを動かします。動きはなめらかで軽快でダイレクトになります。

究極、現在の技術で音声操作やモーションキャプチャでのトリガーは可能でしょう。誤作動や混線がちょっと不安ですけど。

ところで、モーターや電気ケーブルは電気なしではガラクタと化します。電池、バッテリーは不可欠です。

案の定、初期のESPのバッテリーはえらいものでしたが、畜電池技術の飛躍的な発展でスマートにコンパクトに長駆動になりました。ここらはスマホの事情とそっくりです。

まちがいなくバッテリーの進化は自転車のハイテク化の影の主役です。電気をよぶんに積めば、LEDライトとかディスプレーとか音楽とかいろいろできますし。

てことは、やはり、E-bikeが次世代の趣味系チャリになる?

EPSモデルはスーパーレコード、レコード、コーラス、旧アテナです。アテナシリーズは後継のPotenzaの登場で廃版になりますが、廉価な11速のEPSの立場からしぶとく残ります。

ディス・イズ・電動コンポのDi2

業界の盟主のシマノの電動コンポがDi2です。Digital Integrated Intelligenceの略です。つまり、げんみつな頭文字の略称DIIです。が、あえて二つのIIを”i2″とするところがおしゃれポイントです。

直訳は『デジタル統合型知性』でしょうか? なんかへんにこまっしゃくれた呼称です。EPSの直球さの前では小手先感がひとしおです。

シマノのコンポはオンロードの分野で圧倒的なシェアを持ちます。トップチームのシマノ率は約90%です。市民レース会場さえがDi2にまみれます。

アルテグラロード

カンパのEPSの価格はべらぼうです。廉価モデルの旧式Athenaが2ndグレードの最新Ultegra Di2とどっこいです。

ために価格、シェア率、性能、調達性、アフターケアからDi2が電動コンポのファーストチョイスになります。カンパEPSを選べる人は熱心なカンパファンか石油王だけです。

Di2はロードバイク用だけではありません。オフロード用のXTR Di2、XT Di2、内装変速用のAlfine Di2があります。

そして、オフロードのXT Di2はシマノ系E-bikeのパッケージの一部です。

STEPSコンパネ
STEPSコンパネ

アシストのバッテリーの電気を借りれば、電動コンポやこんなパネル、あんなサイコン、そんなパワーメーターうんぬんかんぬんをらくに動かせます。ペダル付きのおもしろガジェットですわ。

電動無線ワイヤレスeTap

鉄ケーブルから電気ケーブルへ、これが当初の電動コンポのモットーです。で、これが普及すると、当然のごとくつぎの段階が見えます。有線から無線へ。

これが先進と革新のアメリカからはなばなしく登場します at 2016。世界初の電動無線変速システムのSRAM eTapです。

ディレイラーにバッテリー、モーター、送受信センサーが盛り込まれます。手元のシフターをちょちょいといじれば、短波無線がぴゅーんと飛んで、メカをかちゃっとギアチェンジします。

eTapの短波無線の規格はWifiやBluetoothやANT+でなく、AIREAて独自規格です。セットでペアリングして、オリジナルの暗号トークンを生成して、ほかのeTapとの混線を避けます。

無線のメリットは軽さ、整備性の良さ、持ち運びのしやすさ、断線のしにくさなどです。変速のなめらかさはこのグレードでは特段の強みになりません。

最近のロードバイクのフレームのケーブルの取り回しは内装式です。ブレーキケーブル、シフターワイヤーを車体の内側に通します。Hiddenデザイン、インテグラルデザインがトレンドです。

現行のGIANT PROPEL DISCはインテグラルエアロディスクロードの典型です。一切のケーブル類が外から見えない。

GIANT PROPEL DISC
GIANT PROPEL DISC

見た目はスマートです。ライダーはほくほくです。メカニックや販売店はへろへろです。暗い狭い複雑な形状の空隙にほっそい線をとおす。内装ルーティングはほんとにたいへんです。

ドロップハンドルのルーティング
ドロップハンドルのルーティング

EPSやDi2は電動ですが、有線です。電線ケーブルの取り回しの手間はきっちり残ります。さらにジャンクションてルーターみたいな分配ユニットが加わって、配線がしっちゃかめっちゃかになります。

無線コンポはその手間を一気に解消します。Di2やESPが有線ルーターであれば、eTapはまさに無線LANルーターです。長いLANケーブルのタコ足配線から解放される!

で、無線のメカはアタッチメント式にフレームからぺこっと外れます。飛行機輪行や超距離の車載移動や自転車便の郵送にもってこいです。ディレイラーはわりにでしゃばって、かさばりますから。

現在、eTapモデルはロード用の最上級グレードのREDシリーズにしかありません。しかし、MTB用の1×12 EAGLE eTapの最終試作品はすでに実戦へ投入されて、近日の公式デビューを控えます。

過酷なオフロードライドでは電気ケーブルの断線やショートの可能性は皆無ではありません。安心安全の面で無線電動コンポはぜんぜんありです。

ブレーキの無線化はもうすこし先でしょう。

そのほかの電動変速システム

SRAM eTapの登場で一段落したように見えた変速パーツ界でしたが、意外なところから伏兵が登場しました。

なぜか米日伊の御三家以外の自転車パーツメーカーがなぜかつぎつぎと変速パーツ市場に参戦して、業界の一部をざわつかせます。

FSA K-FORCE WE

FSAは台湾の自転車パーツ屋さんです。もとはヘッドパーツ屋さんです。軽量カーボンパーツがおはこです。オリジナルホイールブランドのVISIONはたまにレースシーンで見かけます。

で、なぜかここが意欲的な新作を引っ提げて、変速機市場へ出撃します。セミ電動無線ドライブのK-FORCE WEです。

セミは蝉でなく、semiでhemiでdemiです。レバーとフロントメカが無線のANT+でつながり、前後メカとバッテリーが有線でつながります。フロントメカは受信機で分配器です。

フル無線のeTapのバッテリーはメカのスロットにカシャッとはまります。アタッチメント式でコンパクトです。反面、駆動時間が限られます。カタログのリミットは約1000kmです。

K-Force WEはバッテリーを別ユニットにして、容量を確保し、駆動時間を延ばします。こちらの駆動時間の目安は4000-6000kmです。

弱点はセミワイヤレスの中途半端さとFSAの変速パーツの実力、価格、調達性の悪さです。

microShift eXCD

シマノ互換の安価な変速パーツを販売するのが台湾のmicroShiftです。安い外装変速の自転車のコストダウンの心のともがこのMSの製品です。

ここが二三年前からずっとeXCDてMTB用の格安電動コンポの情報を小出しにしつづけます。EUROBIKEや台北サイクルショーの度にちょっとした話題と画像が出ます。

セット600ドル! て破格のプライスが各所のリーク記事におどります。全容はまだまだなぞの霧の中です。

XSHIFTER

世界中の有志からの善意の出資で製品やサービスを開発するのがクラウドファンディングです。海外で人気No1のKickstarterが2017年11月から日本版を開始しました。

たくさんの自転車パーツがこのKickstarterから世に羽ばたきます。KNOGのOiベル、超剛性な携帯バンドのOTTOLOCKなどなどもKickstarter初です。

また、有名企業がユーザーの需要をさぐるためにざんしんな商品をクラウドファンディングで出します。ブロンプトンの限定版とかDAHON Curlの特別版とかが過去の成功例にあります。

で、少し前に大注目の電動ユニットが登場して、みごとに目標金額をかきあつめました。それがXSHIFTERです。

クリック式シフターとバッテリーユニットが無線で、独自ユニットとメカが有線です。XSHIFTERは手元のクリック型シフターとバッテリーユニットのみです。メカはSRAMやSHIMANOです。

メカとユニットの有線の部分はふつうの自転車用のシフターケーブルです。すなわち、このXSHIFTERもセミ電動無線です。

しかし、FSA K-force WEのようにブレーキやディレイラーやカセットがパッケージにバンドルしません。販売内容はユニットとシフターのみです。

インデックスやギア比の設定にはiPhoneの専用アプリを使います。しかも、スマホ経由で音声に対応します。メガネの怪しいおっさんのシステムが大手を越えた!

ローンチはMTB用の1xモデルのみです。ロード用、2x用、androidのアプリは開発中です。MTBの1xのセットの価格は299$、なんと3万円! です。

あれよあれよと公式ページが開設して、Kickstarterの早期受付分のデリバリーが順次に始まりました。気長に待てる奇特な新しもの好きさんはためらいなくポチりましょう。

正気の人はてがたくDi2でシンクロシフトのぬるぬるさを堪能するか、eTapで無線の恩恵にあずかりましょう。