中華カーボンフレームのインプレ 重量と細部とその後の評価

5.0

自転車の本体はフレームです。パソコンのマザーボード、建物の基礎、人体の骨格です。

自動車の『シャーシ』はフランス語です。和訳は『枠』、中訳は『车架』、で、英訳はやっぱり『フレーム』です。

バラでパーツを集めて完成車を組み立てる、『バラ完』はこのフレームから始まります。これが決まらないと、パーツ調達が始まりません。

CPUはドライブトレイン、メモリはホイールでしょうか。PC自作とチャリバラ完はそっくりです。

フレームの到着

現物の到着が前後しましたが、今度の新車の本体がついに届きました、EMS、国際速達配送で。つまり、おとなりの大陸からのおとどけものです。

EMSのでっかい梱包
EMSのでっかい梱包

アジア圏のEMSは一週間以内で来ますAliExpressの無料配送の英米ストアの二週間待ちになれると、とくにあくせくせずにのんびり待てます。

はい、ふたを開けましょう。

ていねいな梱包
ていねいな梱包

ていねいな梱包です。過去の個人的な海外通販の経験からアジア、英米、イタリアの順に梱包はアバウトになります。ラテン系はほんとにおおらかです、ははは。

反面、中華系ストアのだいごみが失せました。しにせのストアはイマドキに洗練されてしまいますし、へんなストアは即座に淘汰されます。

みごとなぐるぐるまきです、マミーか。

ぐるぐるまき
ぐるぐるまき

過剰包装じゃありません? この巻き巻きシートで45リットルのごみ袋が埋まってしまいました。

ちなみに中華カーボンホイールはすでにありますが、中華カーボンフレームはおはつです。

新鋭中華カーボン FASTERWAY

ぶあつい肉の壁を取りさると、ようやく本体のハンサム顔をうかがえます。

FASTERWAY フレーム
FASTERWAY フレーム

軽量なオールラウンド型のレーサータイプのフレームです。ザ・ロードバイクです。ブランド名はロゴのとおりにFASTERWAYです。

中華カーボンの定番はDenghu、Hongfu、BXT、Miracle Bikes、Seraphなどです。加工や塗装のOEMをやりつつ、自社モデルを開発します。

で、これらの王道中華カーボンのレポートはよそさまのブログやSNSでちらほら出てきます。二番煎じはネタ的におもしろいものじゃありません。

で、これらを避けて、仕様とジオメトリとにらめっこし、このFASTERWAYにたどり着きました。

BBrightと1 1/3のテーパーフォーク

このフレームのポイントはBBとフォークです。BBは汎用のBB86やBB30やねじきりでなく、BBrightです。一般的にはCerveloフレームのBBです。

そして、フロントフォークが1 1/8 to 1 1/3インチてめずらしいテーパーです。おおくは1 1/8 to 1 1/2を採用します。

こんなふうに1.5インチ用のヘッドセットのベアリングははみ出します。

1 .5インチベアリングがはみだす
1.5インチベアリングがはみだす

おかげでヘッド回りの下側がすこし細身になって、正面のルックスがしゅっとしたイケメンになります。

Factor? NO Fasterway!

BBrightと1 1/3テーパー、この二つの特徴を持つのが英国の自転車ブランドのFactorのロードです。機材供給先はフランス籍のプロチームのAG2R La Mondialeです。

このFactorのバイクは2017年のツールドフランスに初参戦して、競合各社を抑えて、総合3位の成績をおさめます。まさに新進気鋭の自転車ブランドです。

セパレートダウンチューブのONE-Sが話題を集めますが、そのうらでオールラウンダーのO2がひそかに好評を博します。

そんなFactorのフレームにこのFATSERWAYはそっくりです。実際、別モデルのジオメトリとカラーはO2のAG2R版と完全に・・・げほんげほん! こんなときに持病の癪が!

ぼくのモデルはFactorのリストにありません。O2のシートステーはこんなにギャップダウンしませんし、ブレーキはダイレクトマウントでなく、ふつキャリパーです。

実際問題、これはO2のプロトタイプの没モデルじゃないかてぼくは推測します。とにかくじつにユニークな一本です。

ディレイラーハンガーのうらになぞの表記があります。H2? コードネームか!?

リアディレイラーのハンガー裏
リアディレイラーのハンガー裏

結局、最終的な判断基準はビジュアルです。マットシルバーの細身のビジュアルがぼくの気分とマッチしました。

これを53000円で買えるなら、こまかいことをとやかく申せません。

フレーム重量を計測

バラ完のPROSのひとつはパーツを個別にチェックできるところです。結局、完成車はパッケージ品に過ぎません。細部や暗部がはっきりしない。

フレームを計測しましょう。おおまかな軽さは手応えから分かります。1kgはない。ここから余計なものを取っ払います。

が、ヘッドの下側のベアリングが外れません。ハンマーで叩けばこじり出せますが、ぴかぴかのフレームに気後れします。最悪、ペイントやカーボンのチッピングが起こります。

安全策でトップのベアリングの重量からこれを皮算用しましょう。

実測20gです。じゃあ、これより大きい下側は25g(仮)です。

あ、フロントメカ台座も外れません。ボルトに角やスレッドがありません。これは10gぐらいでしょう。

正味、フレーム+ヘッドセット下側ベアリング+FD台座の実測です。サイズは52です。

カーボンフレームの重さ 870g
カーボンフレームの重さ 870g

870gです。ここからベアリングの25g、FD台座の10gを引きます。結果、まるはだかの塗装済みフレームの重量は835gです。かっる!

ストアの同カラーの52の公称値が880gです。これはディレイラーハンガー、アウター受け、ボルト、BB下のケーブルガイド込みの重量でしょう。

てことは、この現物はほぼほぼイーブンorアタリのフレームです。塗料の目安がだいたい100gです。未塗装の窯出し焼き立ての無地フレームの推定体重は750g前後になりますか。

おあそびのドロハン♡カーボン☆バイクには十二分な軽さです。

ヘビーなフォークとポスト

フレームはそんな軽量級です。一方のフォークがこうです。

カーボンフォーク 390g
カーボンフォーク 385g

385gです。コラム未カットです。これはそんなに軽量級じゃありません。ふつうのカーボンフォークです。

重さの容疑者はダイレクトマウントブレーキの台座です。この部分には金属の補強が入ります。でも、ダイレクトマウントは今回のテーマのひとつです。不可避。

そして、ダイレクトマウントのブレーキキャリパーはふつうのキャリパーより軽くなります。結果的にはイーブンないしやや軽になります。

ポストの形が心をざわつかせる

シートポストは230gです。

カーボンシートポスト230g
カーボンシートポスト230g

そこそこの重さです。きっちりカットすれば、200gを切れます。

サイズはスタンダードな27.2mmの丸形です。てことは、ドロッパーシートポストやサスペンションシートポストが入ります。

おりよくTMARSの3段式の格安ドロッパーが靴箱の奥にひそみます。前衛的なロードバイクが現実味をおびます。

中華カーボンの暗部をうかがう

外見はOKです。中身はどうでしょう?

フレームの内装用ケーブルのルート

ザラザラじゃねーか!

あ、まちがった。これはKONAの15万の台湾製の正規のフルカーボンフレームのトップチューブの中身でした。しまった、しまった。悪気はないよ ウヘ!

もちろん、新品購入時の組み立て前の写真です。市販のカーボンパーツのつくりさえがこんなもんです。性能は問題なしです。てか、超速い。

中華カーボンのトップチューブの実態です。

トップチューブ上から
トップチューブ上から

おお、カーボンの生地の目がきれいじゃありませんか。好印象です。

つぎはBB裏からトップチューブの胃カメラです。

BB裏からシートチューブ
BB裏からシートチューブ

ダウンチューブ付近の接着はふつうです。BB圧入部はていねいです。

BBシェルの左の裏におくゆかしきチャイナっ気が出てしまいました。アイヤー!

左BBシェル裏にささくれ
左BBシェル裏にささくれ

今回、ガラスコーティングを試そうと思って、アマゾンでおすすめのやつを買いました。表側を塗った後でここをぺたぺた補強しましょう。

シートチューブ内です。

シートチューブ内
シートチューブ内

パイプのところはじつにきれいです。総合ポイントはかなりの高得点です。カーボンパーツの本場の地力が知れます。

細部を見る

細部を見ていきましょう。末端はえてしてざつになります。

各所のねじ穴をチェックします。へんなつっかかりや曲がりはありません。

ダイレクトマウントブレーキ台座
ダイレクトマウントブレーキ台座

ケーブル内装用の穴です。

ケーブル内装の穴
ケーブル内装の穴

きれいなパンチングです。

中華カーボンフレームのインプレ

重量はA、内部はB、細部はAです。ファーストインプレッションはA’です。有名ブランドの市販フレームと比べても、特段のCONSを感じません。

走行性能うんぬん、ブランドうんぬん、ステータスうんぬん、アカデミックうんぬんは別のはなしです。

今や中華ストアに頼まずとも、アマゾンで買えます。ICANは有名ですね。