自転車最大90%オフ ワイズアウトレット

自転車サドル おすすめメーカーと人気モデル

サドルはペダルと並ぶ自転車の代名詞的部分です。自転車に乗る=サドルに跨ることです。自転車の乗り心地=サドルの座り心地です。フィーリングの決定者だ。

サドルセット
サドルセット

自転車乗りの最大の悩みはケツのストレス、トラブルです。とくにロードバイクやランドナーは長丁場です。ホビーライダーからトッププロまでケツの痛みは宿命です。

深遠なサドル

そもそも真剣にサドルを選ぶ、サドルという特定の部位に意識を向けるのは乗馬ユーザーと自転車ユーザーばかりでしょう。

世間ではより身近なシューズ選びさえが割とルーズで無神経です。大半が単純なサイズしか知りません。一般人の知識は「Width? 足囲? はあ?」のレベルです。

サドルはシューズと同じくエルゴノミクスの塊です。奥深さは靴に比肩します。

そして、既製品に100点はありえません。靴のオーダーメードさえが95点どまりです。完璧なサドルはこの世に存在しません。

必然的に完全なサドル選びは不可能です。

人気ブランドはイタリアに集中

自転車のサドルの原型は乗馬のサドルです。工芸品で、高級品で、ハンドメイドです。

フランスの超高級ブランドのエルメスの源流は馬具工房です。ロゴの馬車はその名残です。主要商品はアパレルですが、伝統と技術の保護、職人の育成を兼ねて、馬の鞍のオーダーを継続します。

自転車のサドルももともとハンドメイドの本革製です。良い革と良い職人が必須です。この条件が揃う地域はおのずと絞られます。ドイツ、フランス、イタリアです。

とくにイタリアは昔から革製品の一大産地です。良い靴屋がわんさかあります。国の形が靴型ですし。

で、人気のサドル屋もイタリアに集中します。型取り、縫い、糊付けみたいなサドルの製作工程は靴と共通します。ノウハウの応用が利く。靴屋兼サドル屋は少なくありません。

逆にイタリア以外のサドル屋はレアです。英国には革サドルのしにせのBrooks Englandがあります。看板のサドルはUK製ですが、一部のバッグはイタリア製です。

サドル選びのための座骨幅測定法

プレミアムなサドルのプレミアムな販売店にはシューフィッターのようなサドルフィッターがいます。お金持ちはこちらに任せましょう。

庶民は自分で座骨幅を計測します。

  1. ダンボールを床に敷く
  2. 自然に三角座り
  3. くぼみの中心から中心を図る

これで座骨幅の目安が出ます。

おすすめサドルメーカー

おすすめのサドル屋をさらっと見ていきましょう。上記のようにほとんどがイタリアメーカー、イタリア系ブランドです。まじでBrooks以外の有力ブランドが見つからない。

Selle Italia

トップはSelle Italiaです。Selle=鞍、Italia=イタリアです、そのまんま。世界2大サドルブランドの一柱です。

これはレーシー計量モデルのSLRです。

万能型のスタンダード、狭めの固めのレース、広めの厚めのコンフォートの3タイプが各メーカーにあります。

  • スタンダード:NOVUS
  • レース:SLR
  • コンフォート:FLITE

Selle San Marco

世界2大サドルブランドのもう一本がSelle San Marcoです。イタリアの自転車産業のメッカ、ヴェネト州に本社を置きます。愛称はセラサンです、マサノリではない。

  • スタンダード:Concor
  • レース:Aspide
  • コンフォート:Regale

FIZIK

FizikはSelle Royal社の高級サドル部門のブランド名です。例のごとく大本のSelle Royal社はイタリアのヴェネト州のサドル屋さんです。

ヴェネトの州都はベネチアです。大昔から貿易港です。モノやヒトの流通がさかんです。また、位置的に東欧のおとなりですから、出稼ぎや移民のおうせいな労働力が継続的にあり、製造業には有利です。

Fizikの大ヒットはArione、アリオネです。クリオネではない。形がきれいです。ばくぜんとしたエルゴノミクス感がひしひし伝わります。

  • スタンダード:ARIONE
  • レース:ANTARES
  • コンフォート:ALIANTE

サドルは実用品で、装飾品です。見た目のよさは所有の満足度、さらにモチベーションに影響します。モチベーションの維持は体力の維持に等しくアマチュアにはたいせつな要素です。

緊急時以外にはこういうのはNGです。

サドルクッション増強
サドルクッション増強

Selle SMP

穴あき、湾曲サドルのパイオニアがSelle SMPです。フラット・ソリッドなスポーツバイクサドル界に人間工学の観点から一石を投じました。

このようにケツの形が前提です。点より面だ。そして、これは自転車のサドルの原型の馬の鞍の形状にそっくりです。

  • スタンダード:COMPOSIT
  • レース:CHRONO
  • コンフォート:FORMA

この形は優秀です。同系統の安いフルカーボンサドルのフィット感はグッドでした。ケツにすっと収まる。

フルカーボンサドル
フルカーボンサドル

PROLOGO

PROLOGOもエルゴノミクス系の振興サドル屋です。しにせの有名どころはだいたいSelleうんぬんですが、PROLOGOはその法則から外れます。

『PRO=~より前、LOGO=はなし・言葉で、前段、プロローグ、旅のはじまりを意味しますetc』てブランドイメージがすでにスタイリッシュで後続組です。吉田カバンでなくて、PORTERですよ。

ここの本社はロンバルディア州のミラノ郊外のブズナーゴにあります。同国のトリノ、ジェノバ、ベネチア、ボローニャよりスイスの国境がご近所さんです。

これがばくぜんとしたエルゴノミクス感を醸します。なんか個人的にスイス=工学のイメージがあります。気のせい? BMCは工学系じゃないかあ?

公式のULRはhttp://www.prologotouch.comです。toutch、タッチ、あだち充です。タッチ感、フィット感がPROLOGOのブランドコンセプトです。

ビジュアルがこうです。ハデハデジャージに通じます。シックさはそんなにしません。イマドキ・ハイテク・スポーツサドルです。

  • スタンダード:NAGO
  • レース:ZERO
  • コンフォート:SCRATCH

Brooks England

この化学素材の全盛期のなかで天然素材のサドルに拘り続けるのがBrooks Englandです。貴重なイタリア以外の本格サドル屋さんです。

その製品の特性から実用性より装飾性が大きくなります。革好きには最高のサドルです。一枚側張り、無骨な鋲打ちのクラフトマンシップが革ラーにびんびん来ます。

レトロなクロモリフレームにはあめ色のこいつがベストでしょう。

しゃれおつです。

革製品にはお手入れが不可欠です。純正クリーム、高級オイルでかいがいしく育てましょう。より革靴の感覚に近くなります。過度の湿気、極端な乾燥は禁物です。カビカビのカピカピになりますよ!

Brooksのブランド自体がコンフォート・アーバン系です。がりがりのレーシーモデルはありません。コンフォートはバネコイル付きです。

  • スタンダード:B17,CAMBIUM
  • レース:SWIFT
  • コンフォート:FLYER

革サドルのフィット感も悪くありません。最初の硬さに慣れられるかがポイントです。あとはお手入れです。

VELO

サドルはフィーリングのかたまりです。良いサドルはえてして高いものですが、高いサドルが良いとは限りません。相性はさらに別途です。

「結局、なんかお買い物クロスバイクの安っぽいサドルがぜんぜんぴったしジャストフィットですけどぉ?」

て、ことはしばしばあります。だいたいそれは純正サドルかVELOのサドルです。むしろ、純正サドルやVELOのサドルがぜんぜん合わない! てのはまれです。

ここから軽さや見た目を求めだすと、へんに高いうん万円のサドルやフルカーボンのかちかちのサドル、TIOGAスパイダーみたいな目新しいやつ、分厚いサドルカバーに手を出しちゃいます。

純正サドルや安サドルの『ふつう』や『とくに問題なし』や『悪くない』はブランド高級サドルの『ベリーグッド!』や『アメイジング!』に匹敵します。

実際、ぼくのサドル歴の中でふつうベスト3はGIANT ROAM3の純正、Cannondale Quickの純正、WTBの安サドルです。

外置き雨ざらしのサドルの宿命
外置き雨ざらしのサドルの宿命

ぬい目から雨が染みるのは玉に瑕です。ほかはふつうです。つまり、実用面はパーフェクトです。見た目と重さがあれですけども・・・て、人間のおこがましい無限の欲望がサドル沼への招待状です。