自転車のハンドルのグリップの小物は形状でことなります。フラットバーやライザーバー、一般ハンドルにはソフトグリップやロックオングリップが使われます。
このパーツの役割は滑り止め、クッション、見た目のいろどりです。むき出しの金属やカーボンのバーは汗や雨で滑ります。
他方、ドロップハンドルのグリップにはバーテープが巻かれます。
テープをぐるぐる巻きにします。機能は滑り止め、クッション、見た目のいろどり、さらに非内装式ケーブルのカバーです。
ドロハンにはレバーがカーブの途中にくっつきます。さらにその内側にまでグリップがあります。一本のながい管状のソフトグリップは不都合です。
例外的にブレーキなし、シフトなしの競輪のグリップはながいソフトグリップです。
グリップやバーテープの寿命
自転車は消耗品のかたまりです。グリップやバーテープは例外でありません。むしろ、これらの寿命はパーツのなかでは短命です。
いずれの交換時期の目安が一年です。グリップやバーテープの素材のウレタン、ゴム、EVAの寿命がそのくらいですから。
野ざらし雨ざらしのソフトグリップは加水分解でべたべたになります。
室内保管のロードのバーテープも手汗、手脂、手汁でぼろぼろになります。雑菌レベルは靴の中敷きに匹敵するとかしないとか、うえ。
じゃあ、グリップやバーテープの定期的な交換はかいてきな自転車生活には必須の作業です。
バーテープの巻き方
では、実際にロードバイクを使って、ドロップハンドルのバーテープの巻き方をいちから練習しましょう。巻く人はロード初心者のずぼらなO型さんです。
テープはもっちもちのLizard Skins DSPです。あつみは2.5mmです。
と、その前に下準備をしましょう。レバーの位置決めとケーブルの処理です。いずれがテープの巻き付け後には修正不能になります。
交換のときにはこの気遣いは不要ですが、はじめての取り付けのときには注意が必要です。バーテープは仕上げの最後の最後です。
で、以上の下準備をして、バーテープの取り付けをはじめます。はじめにレバーのフードをめくります、ぺろって。
古いのりのカス、油汚れ、金属やカーボンの粒子やすなぼこり、いずれがテープの貼り付けの障害物です。きれいに拭き取りましょう。
バーエンドから巻き始めます。すきまなくきっちりくるみます。
で、均等に巻き巻きします。テープを引っ張りつつ、1/3から1/4ずつ重ねながら、外から内に巻き上げます。
おのずと左レバーのテープは時計回り、右レバーのは反時計回りになります。これは緩み防止の対策です。
ここまではかんたんです。つぎのレバー付近の巻きがやっかいです。
化粧テープをまきこむ
ためしに本能でさっと巻きましょう。たいがいこういうチラリズムにでくわします。
はい、レバーの固定金具がテープの隙間からかいまみえます。しろうとメンテのぬかりです。ベテランさんに鼻で笑われます。
ここの仕上がりはレバーの位置やハンドルの形状によりますが、上級者はきれいにすきまをなくします。
初心者はそんなむだな努力をせず、付属の化粧テープを使いましょう。かんたんにきれいに仕上げられます。
で、これをうまく挟み込んで、上ハン部分へ行きます。巻き方向は外側から内側になります。つぎの章のイメージ図を見ながらやりましょう。
裏を見落とさない。
巻き終わりの位置と処理はお好みです。
このエアロ形状のハンドルのケーブル類は内装式です。ブレーキアウターが外に出ません。この位置でテープを巻き終えても、美観に支障をきたしません。
あと、このLizard Skinsの仕上げテープのトカゲ柄が好みじゃありません。こんなふうに黒い絶縁テープでがちがちに固定しました。
サイクルモードの試乗車がこんなでしたし。
カンパニョーロブースの試乗車の巻き終わりはこんなでした。
位置はちがえど、最終処理はゴムテープです。付属の仕上げテープののりの粘着力がわりにぽんこつですからねー。
エンドキャップをはめる
ぶじにバーテープを巻き終えたら、ふりだしのバーエンドへ戻ります。あまりのテープをハンドルの中に押し込みます、ギョーザの皮を包むように端から親指でぎゅむぎゅむと。
最後にバーエンドキャップを付けます。
OK!
レバーのところのテープの展開図
写真ではレバーのところのテープの巻き方がいまいち分かりません。もっとも典型的な巻き方をシンプルなイメージで展開しました。
明るいピンクの面が表、暗いピンクの面が裏です。数値は巻きの順序です。2から3への工程が最大の山場です。
ここのテープのながれは紐の通し方、糸の結び方に通じます。説明されてもよく分からん、見てもよく分からん、図を描いてすらまだ覚えきらん。
上の図をスマホやPCで見ながらやれば、まちがいなく巻けます。