AZ、エーゼットは機械用潤滑油を販売する老舗のケミカル屋さんです。本社は大阪市内の鶴見区、三井アウトレットパークの近所にあります。
この界隈、CBあさひ本社、パナ本社、AKI本社などが5km圏内にあります。なにわのチャンリンコ乗りには何気に親近感なエリアです。
深遠な自転車チェーンオイル
自転車フレームやパーツの価格は一種のファンタジーです。本場が海外です。為替、輸入税、代理店の手数料などで値段はじつに不安定で不透明です。
ケミカル類の価格はさらなる怪奇です。そもそもの相場が工業製品よりさらにミステリーだ。
そして、プレミアム、スーパー、ウルトラみたいなキャッチコピーがさらに迷わせます。
かつてデュラエースブランドを冠しましたこのグリスは1000円/100gオーバーです。これを安く感じる人はすでに末期症状です。1000円/100gは超高級品です。
まあ、価格のほとんどは容器代です。中身はごくごくふつうのグリスです。
コスパ最強AZのケミカル
プレミアム懐疑主義者のぼくはコスパでケミカルを選びます。ぶっちぎりがAZです。グリスはここの万能グリスです。
色、匂い、風味がことごとく某プレミアムにくりそつです。400円/200gです。マーガリンのごとくべたべた使えます。
パーツクリーナーは198円です。
激安です。なにかとうるさいアマゾンの評価が高得点です。しかも、AZの直販で送料無料です。ザ・スーパープライスです。
てか、AZの言い分では『他社製品が高すぎ』てことです。ケミカルはほとんど言い値みたいなものでしょう。相場が分かんねーし。
この実態に近いプライスはユーザー的にはけっこうですが、ギョーカイ的には手離しウェルカムじゃありません。げんにAZは自転車屋の店頭で見かけません。
案の定、ぼくも疑いなくFINISH LINEを買いまして、先日までせっせと使いまして、使い切りました。
あとはこいつです、マルニデラックスオイル。
こいつはほんまにしゃぱしゃぱです。ものすごくダストを吸って、まっくろになって、盛大に飛び散ります。
FINISH LINE Dry Teflon Lubeもサラサラドライ系です。で、すこし粘っこいのを試そうと思って、AZの自転車用のルブを買いました。
エーゼットのBIc-004チェーンルブ
はい、中身です。
AZ製品のちらしと購入物のルブです。このモリモリちらしはAZの通販の名物です、ははは。オートバイから工業用機械油まで幅広く扱います。
自転車ではマイナーですが、ホームセンターでは常連です。でも、ホームセンターには自転車ルブがありません。上記の万能グリスやじゃばらのチューブ入りの通称いもグリスです。
で、ホームセンターのチャリコーナーの常連はくだんのMARUNIです。しゃぱしゃぱです。おしゃれカフェのスープカレーなみにしゃぱしゃぱです。
AZは楽天やアマゾンでネット直販します。小物の一点から送料無料で発送します。送料がネックにならない! オー、アメイジング!
現時点でAZの自転車チェーンオイルは9種類です。ドライタイプ1、ウェットタイプ8です。粘土調製の液剤もあります。
スポーツバイク用のスピード系のオイルは3種類です。比較的に新しい商品です。定番がB1-004です。アマゾンの取り扱い開始日が2012年です。
3種のなかでは最古参です。AZの表では多用途向けです。万能型のルブです。
ぼくの購入品のBIc-004はそれよりプロフェッショナル向けのオイルです。アマゾンの取り扱い開始は2013年です。B1より耐久性、耐摩耗性に優れます。
さらにハイスピード特化のTT、競輪、ヒルクライム向けのBIc-007 BANKてのが最上位にあります。が、これはぼくの用途に合いません。
じゃあ、お外へ差しに行きましょう。玄関でオイル差しをすると、しばらくケミカル風味に悩まされちゃいますから。
さきっちょのノズルです。
ほそほそくんです。容器のパッキンはしっかりです。どこぞのマルニはがばがばだからなあ~。蓋がルーズで、ちゃんと閉まりません。靴箱の中でいつの間にか倒れて、定期的に悲劇を起こしてくれます。
FINISH LINEのキャップはなんか独特です。押して捻ると開く? なんかそんなギミックです。
たっぷりと差しましょう。コマごとにちぴちぴと垂らす。
一目で粘度の高さが分かります。ドライ系のオイルは「しゅん」てすぐになじみますが、ウェット系はすこし水滴の玉の形を維持して、「じわ」てふうに滲みます。
MARUNI、FINISH LINE DRY=しゃぱしゃぱスープカレー
AZ BIc-004=ええあんばいのとろとろカレーうどんのルー
のようなふんいきです。カレーライスのルーまで行きません。ええとろみのカレーうどんのスープです。
匂いは無臭です。ケミカルくささはぜんぜんしません。ケミケミな某デラックスオイルとは別次元です。
一こま一こまに差して、余分なオイルをふき取ります
さて、このとき、どこまで拭き取くか? ちょい拭きからがっつり拭きまでさまざまな諸説がまことしやかにささやかれます。
ぼくは差して、5分放置して、ガッチンごしごし拭き取ります。『連結部にオイルが残ればええや論』を採用します。
中途半端にオイルを残すと、あとで飛び散りの被害を受けますしね。そして、ぼくはおもにジーパンで乗ります。右足の裾の汚れがえげつなくなりますね、ははは。
で、きっちりふき取って、ちょろっと走りました。ステーです。
くしくもダートのダストの残りが良いキャンパスになりましたね。前のところのオイル垂れのあとは作業時のものです。そのほかのところに目ぼしい飛び散りは出ません。好感触です。
とうぜん、チェーンの駆動はスムーズになって見違えました。サワヤカソーカイです。1年で使いき切るようにこまめにメンテしよう~。