シマノのアルテグラはロードバイクコンポの第二番目のグレードです。105 < アルテグラ < デュラエースの順でグレードが高くなります。ちなみにどれも11速です。
2017年6月にめでたく新型モデルチェンジを迎えまして、型番が6800からR8000になりました。イニシャルのRは『Road』のRです。オフロードコンポには『MTB』のMが付きます。→シマノコンポ一覧
れっきとした競技機材。が、コスパは105に劣る
アルテグラはれっきとしたシマノのセカンドクラスの競技用コンポです。ちまたのレースに出られます。性能不足を感じるのはハイアマチュアやセミプロ以上のユーザーでしょう。一般的な競技ユーザーには十分です。
SH 6800のセットの実売は60000-70000円です。これとカーボンフレームと軽量アルミホイールで完成車を組めば、ぜんぜん8kg前後にできます。優秀なセットです。
しかし、2014年に11速化して、2018年にモデルチェンジを控える3rdクラスのシマノ105 5800のセットが40000-50000円のお値打ち品です。
1stモデルのデュラエースは日本製、プロと同じてゆうプレミアム特別感、総合的性能で根強いファンを持ちます。日本製はXTRとデュラエースだけです。ブランドです。
が、アルテグラ以下のコンポは外国製です。近年はマレーシア製です。首都クアラルンプールから数百キロ南のシンガポールの国境の近郊にでかい工場があります。シマノの自転車パーツと釣具の一大生産拠点です。
じゃあ、アルテグラのブランド力は落ちます。デュラエースとそれ以外です。シマノのブランディングがそうです。新型アルテのホイールには『ULTEGRA』の刻印がなくなりましたし。
で、新型のR8000が出ましたから、旧型の6800はお古になっちゃいました。ひとつ下の105との差がさらに狭まります。
旧型セカンドグレード > 新型サードグレードです。基本的に直近の世代の性能差は覆りません。2018年にモデルチェンジする105 R7000セットはR8000や6800に勝てません。
5800と6800の顕著な差は重量です。セット重量が250gほど違います。とうぜん、6800のが軽量です。6800とR8000はほぼイーブンです。
変速性能は11速です。最上位のデュラエースが11速です。つぎのリニューアルの2020年までロードコンポの12速はおあずけになります。MTBは定かじゃありませんが。
競技用機材の下限が11速の105です。これより下のTiagraは10速でちと力不足です。エントリーモデル向けです。機材感は薄れます。
デュラを選ばないレベのユーザーがアルテグラか105かを迫られれば、コスパで後者を選びます。価格差の影響は大です。
正味、2万/250gは妥当なところです。軽さのために2万を追加して、アルテグラを買うのはふつうです。
しかし、コンポに2万を足すよりホイールに2万を足す方が総合的にベターで健全です。シロッコをゾンダに、レーシング5をレーシング3、テツゲタをアルテグラホイールにできます。グッドアップグレードです。
てことで、なにかとアルテグラ6800のコンポの立場がビミョーになります。105に価格以上の決定的な差を付けられません。マレーシア製だし、型落ちだし。
電動コンポのDi2が旧アルテグラの最後のとりで
唯一の救いは電動セットの存在です。105には電動Di2のバージョンがありません。従来の機械式のみです。
105 5870 Di2は何度かうわさされたが、ついぞ出なかった。来年の105 R7000に期待がかかります。あとはシマノ純正105パワーメーターです。この二つが来年の新型105の目玉でしょう。
ですから、アルテグラ6870 Di2はシマノの最安値の電動セットとして存在意義を持ちます。旧型デュラエースの電動セットは20万-25万、新型は25-30万です。高嶺の花だ。
一方のアルテグラ6870電動セットの実売は10万前後です。製品はいまやがっつり型落ち旧型ですが、ソフトウェアは最新版です。シンクロシフトがOKです。
変速性能は機械式デュラエースより上で、価格はそれより下です。アルテの電動セットの購入意義は十二分にあります。
国内小売のシマノ製品は基本的に取り寄せです。おかげで割引率は横並びで、旧型もそんなに大幅に安くなりません。20%オフが限度です。
が、海外通販のセール品はそうでなくて、このようなバルクや大量仕入れや処分品です。シマノの顔色をうかがわず、大幅セールをかけられます。
とにかく新型=国内、旧型=海外が賢い買い方です。
という、数年前の通販天国から事情は一変して、海外ストアのシマノ製品は日本にもう届きません! シマノさんが安売りに怒りました!
てことで、国内価格が手近な最安となります。