クランクの長さ、クランク長は大事なエッセンスです。これはクランクの中心(BB芯)からペダルホールの中心までの距離のことです。


この長さは走りに多大な影響をもたらします。
しかし、フレームサイズやサドルポジションに異常なこだわりを見せるのに、クランクには関心を向けない人はわりと多くいます。まあ、走れるし慣れるしとなぜか妥協しちゃいます。なぜ?
クランク長の基本は170mm
現在の完成車付きのクランクはほぼ170mmです。女性向けや小柄な人向けの一部のスポチャリモデル、XSサイズ、ママチャリ、シティサイクルなんかは165mmです。
これは身長の10分の1の算出方法によります。170cmの人には170mmのクランクが適当だ、て発想です。
ここ三十年くらい、日本人男子の身長の平均値は172cmです。おそらくこれは東南アジア系人種全般の限界で、将来的にもここから大きく上下しません。飯が変わらないし。
じゃあ、170mmをつけとけば、大はずれはないな、という寸法です。
サイズ展開的にはベターな172.5mmのクランクもありますが、生産量が圧倒的に少数で、高価なモデルか競技用ばかりです。そんなこんなで普及品の定番は170mmとなります。
算出方法がアナクロ
でも、この身長10分の1の計算方法はちょっと古いタイプです。現在のメジャーな算出方法は股下か大腿骨の長になります。
たしかに同じ170cmのヒューマンであっても、アジアンとヨーロピアンでは足の長さは違います。
ぼくは個人的に西洋人の足の長さより甲の狭さにつねづね驚きます。靴のDワイズとかぜんぜん入りません! ぎゅうぎゅうです。
コンバースもナイキもむりです。ニューバランスの26cmの4Eがベストです。結局、サンダルが楽ちんだ。
股下計測法
股下の計り方は、
- 背中を壁につけて、かかとをすこし離して自然に立つ。
- 股間の付け根に本やノートをフラットにはさむ。
- トップをマーキングして、メジャー等で計る。
てものです。魔族をサンプルにしましょう。
あと、計測前に人間男子諸君はアレやナニをきちんと持ち上げてください。ほんまの付け根、医学でいう会陰のところが股下のトップです。
ちなみに身長172cmの股下78cmが日本人成人男子の平均です。ぼくは平均以下です、何回計っても、169.8cmの72cmの無慈悲な現実を突きつけられます。
そんなわけで上のクランク適応リストでは160mmがぎりぎりぼくのジャストフィットクランクです。成人男子平均の78cmが162.5mmですから、72cmは股下界の中の下ってところでしょう。
162.5mmのクランクはレアですから、おのずと165mmが日本人のほんとのメジャー規格になります。ママチャリはそうですし。
でも、成人女子平均は159cmの71cmで155mmになっちゃいます。まあ、大多数のママチャリにケイデンスとかポジションとかはナンセンスですが。
ママチャリでスポチャリみたくひざまっすぐなひざ神ポジションにすると、バランスを欠いて、どんがらがんしゃんとやってしまいます。ママチャリダーはひざ曲がりっぱなしです、それが正解です。
反面、ロードバイクやクロスバイクの完成車付きのクランクは女性陣には長めです。女子チャリダーの方々はクランクを短めにしましょう。走りがまろやかになります。
しかし、最大手のシマノに手頃な160mm以下のショートモデルがありません。これはざんねんです。なので、ショートクランク探しはなかなか難航します。
おすすめは東京サンエスのDIXA La Crankです。
これは日本人向けに開発された企画商品でなんと140mmからサイズ展開があります。
スギノは無骨でレーシーでクールじゃないので却下。
このほかにもBMXレース用のやつは全般的におすすめです。ただし、ほとんどがシングルギアでスクエアテーパーBBで110BCDで5ホールのタイプになります。
多分、うちのANSWERの150mmクランクもそうです。

中古8000円ですが、箱には24000円てシールが・・・高級品です、大事に使います。デザインや質感もグッドだし。これは掘り出し物でした。
ちなみにクランクは短ければ短いほどくるくる回ります。あと、うちのミニベロは車高が低いので、クランクを短くしないと、カーブでアームエンドやペダルをガリッちゃいます。
シマノ105に160mmが出ました。