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VENNのカーボンクリンチャー 台湾VELOCITEのワイドリムなホイール

英国の自転車通販ストアのPBK、Probikekitに注目のニューカマーが登場しました。ブランド名はVENN、アイテムカテゴリは激戦区のカーボンクリンチャーホイールです。

価格、デザイン、質感、モデル展開からPBKのプライベート商品のように見えますが、台湾の独立の自転車ブランドのホイールです。

背景をすこし調べると、おもしろいつながりを発見できました。未知なVENNのホイールを探ります。

激戦カボクリにVENNが参戦!

自転車パーツのトレンドはフルカーボンです。

29erフルカーボンホイールBOOST用
29erフルカーボンホイールBOOST用

カーボンフレーム、カーボンホイールは数年前まで文句なしの高級品、競技用機材、ハイエンドでした。昔のはなしです。いまや最初の一台一本がフルカーボンです。

そんな破格のおすみつきカボクリが一気に台頭して、無印工場直販中華がやや古臭くなりました。カオスなAliの海からまともなものをサルベージする時代は幕を終えます。

で、活況のおすみつきカボクリ界に新しい仲間が加わります。それがVENNです。2018年2月上旬に英国ストアのPBKのホイールリストにぽっと出てきました。

最新のこれはなんとAIの設計だそうな。

VENNのカーボンホイール
VENNのカーボンホイール

Design by VEROCITE

VENNの展開はカーボンクリンチャーホイールのみです。某社のホイール部門のブランド名、シリーズです。

で、その某社こそがVEROCITEです。こちらは台湾高雄の自転車パーツブランドです。フレーム、ホイール、そのほかを販売します。創業は2008年です。若い企業です。

2015年の台北サイクルショーや2017年のユーロバイクのアワードなどの受賞歴があります。あやしいブランドじゃありません。

DOGMAに待ったを掛けた会社

でも、一般ユーザーはこんな要約には「あ~」てなりません。このVEROCITEはPinarelloのDOGMA F10やBolideのダウンチューブのエアロ形状に特許侵害を申し立てた会社です。

あのパクリ疑惑はすっかりうやむやですけど、決着はいまだに付きません。VENNのホイールはそのVEROCITEのホイールです。デカールのロゴがおんなじだし。

本家のサイトでは単体のリムがまっさきに来ます。「ハブやスポークを選択できます」て文面があります。ハブ屋ではない。リム屋兼組み立て屋のような存在でしょう。

台湾にはNOVATECとかDATIとかの優秀なハブ屋があります。Yuniperみたいにハブ専業にしないと、なかなか自前で作れません。

PDFのカタログを見ても、トップにリムの作り方の説明をおがめます。VENNの目玉はカーボンリムです。ハブはどこかのOMEでしょう。

PBKの在庫品の青いフリーボディと全体の質感はDATIハブぽく見えます。

FWT製法のリム

VENNのリムの売りが独自のFWT製法です。Filament Winding Technologyのイニシャルです。直訳は『繊維巻き取り製法』てところです。

現代の基本的なカーボンパーツの製法はわりと牧歌的です。東レとかのカーボン生地やパイプをちょきちょきカットして、金型に入れて、のりをぺたぺた付けて、窯でパリッと焼きます。

コストダウン、剛性アップ

Filament Windingはより工業的です。巻き取り機をぐわんぐわん回して、カーボン糸を接着液の槽に通して、構造の素体に巻き付けて成型します。

単純に人の手が加わる部分が従来の切り貼りハンドメイドより少なくなります。コストダウン、プライスダウンにつながります。

パーツのソリッドさが上がれば、剛性もアップします。切り張りリムのボトムネックのひとつがカーボンのつなぎ目です。

VENNホイール一覧

VENNのホイールはフルカーボンのみです。チューブレスイージーとチューブラーのキャリパー用とDB用です。

ピュアクリンチャーはありません。ロープロもない。イマドキです。

モデル名重量タイヤ種リム幅製法リム重量備考
REV 507 TCC1605gTLC21FWT チューブレス
REV 507 TCD1605g?TLC21FWT485±10gディスクブレーキ
Alter 44 TCC1510gTLC17.25CTL440±10gチューブレス
Alter 44 TCD1500gTLC17.25CTL440±10gディスクブレーキ
REV 35 TCC1510gTLC19FWT430±10gチューブレス
REV 35 TCD1500gTLC19FWT395±10gディスクブレーキ
REV 35 TUC1260gTU27(OD)FWT345±10gチューブラー
REV 35 TUD1280gTU27(OD)FWT チューブラー

仕様はVENNの公式カタログに準じます。若干、PBKの在庫の仕様と食い違いがあります。製法とか。

VENNホイールの注目モデル

注目ポイントを見ていきましょう。まずはディープのREV 507です。こいつのリムは21-29です。C21! エアロで勢力を伸ばす28Cタイヤ用です。



Venn Rev 507 Tubeless Clincher Carbon Wheelset
定価 115000円
割引 -23000円
通常 92000円
特価 86000円

※2018/02/20 10:11:07 のProBikeKitの価格。特価は追加割引クーポンコード[ B4C75 ]を入力した場合の金額

ホイールの剛性をタイヤで緩和しつつ、エアボリュームで快適性を出して、空力でびゅーんて走る、現代のロードレースにマッチします。

それから、ディスクブレーキ用とキャリパーブレーキ用の重量がおんなじです。表記ミスじゃないか? と思いますが、PBKの詳細とVENN公式をチェックしても、同じ数値を見れます。

仮想ライバルのPRIMEのPR-50は1460gです。25タイヤを使うなら、そっちを選びましょう。

Alter 44はセミディープのカボクリです。このシリーズだけはVENN、PBKのいずれでCTL製法のままです。おしではない。

何気にリム幅は最細のC17.25です。そして、DBモデルのが軽量だ。このへんの数値はちょっとなぞですが、リム単体重量は440gの常識的数値です。

ストアとメーカーのいちおしがこのREV 35です。


Venn Rev 35 Tubeless Clincher Carbon Wheelset

定価 105000円
割引 -21000円
通常 84000円
特価 78000円

※2018/02/20 10:26:12 のProBikeKitの価格。特価は追加割引クーポンコード[ B4C75 ]を入力した場合の金額

35mmハイトのちょいセミディープのC19です。外幅は27mmです。25-28Cタイヤが推奨です。エアロロードからオールラウンダーまでカバーします。

で、やっぱし、DBモデルのが軽量です。リムの軽さがはっきりちがう。ディスクブレーキはホイールのリムサイドを掴みません。ここを薄く作れば、軽量化できます。

REV 35のチューブラーモデルは1260gです。Prime PR-38のチューブラーが1200gです。特別に超軽量じゃありません。