自転車のタイヤの種類は3つです。チューブラー、クリンチャー、チューブレスです。
このなかで誰もがお世話になるのがチューブドクリンチャーです。子供用チャリンコに乗ったその日からクリンチャー歴がスタートします。
が、ママチャリのパンク時にはえげつないわずらわしさになります。
![チューブの捻じれ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2020/05/882bdbe96f5796b85c17844a6f134fd4-1024x576.jpg)
関心はTUBOLITOのみ
チューブ製品の関心は超々軽量のTUBOLITOのみです。MTB用の上級モデルS-turboの29erが44g、ロード用の700cモデルが33gです。
現状、これとクリンチャータイヤの組み合わせが最軽量になります。ラテックス系チューブラーよりシーラント+チューブレスコンパチより軽量です。
ネックは価格です。4000円/1本です。ぐは!
復活クリンチャー!
しかし、邪道の改造でクリンチャータイヤの出番がうちに復活しました。きっかけは中華カーボンホイール二号機です。
フロント615g、リア725g、ペア1340gの軽量チューブレスホイールです。重さはフルクラムレーシングゼロカーボンとタメです。
本来の用途はクロスカントリーみたいな高速オフロード用です。強度は32本組の太リムの1660gの初代中華カーボンホイールに劣ります。
二号機のリム幅の内外は22-27mmです。内径は20mmオーバーですが、外径の27mmはロードホイールと大きくかけ離れません。
外法カスタム、チューブレスのクリンチャー化
この軽さとリム幅を活かして、外法のカスタマイズをほどこしました。チューブレスホイールのチューブドクリンチャー化です。
このチューブレスリムにはビード受けのストッパーがありません。リムのサイドはつるぺたの壁です。
![通し番号](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/12/e0ccc52ef4927d6c872ae6f80035085b.jpg)
最近のオフロード用の中華カーボンのチューブレスリムはほぼこれです。HOOK LESSリムです。
リムサイドにビード受けのHOOKがなければ、タイヤがより自然な形でふくらんで、よりたくさんの空気が入ります。
反面、空気圧を入れすぎると、内圧でタイヤのビードをバッカーン! て吹き飛ばしちゃいます。このリムの限界値は50psiです。3barが上限です。
チューブでむりやり高圧に
解決策はチューブです。ロード用のタイヤをセットして、チューブを入れて、空気を入れると、適正空気圧までふつうに上げられます。
![7bar達成](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/12/ecca7361e038804a9437a47948268590.jpg)
推定320gのリムの軽さ、BOOSTスルーアクスルの剛性、415mmのMTB的にはショートなリアセンターが手伝って、加速がえげつないレベになります。
タイヤ幅は27mmのリムときれいなツライチになります。疑似セミディープです。
![ツライチッシモ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/12/3c7d14c3c0b686c03b6103f8bbe22013.jpg)
むしろ、タイヤのトレッドのふくらみとか、ビードの接地面のシンプルさとかはHOOKEDリムより好印象に思えます。こんなふうにめっちゃきれいにタイヤの丸みが出ます。
これで100kmを走りますが、特段の不安を感じません。常用できます。将来的にはカーボンクリンチャーの全般がこのHOOKレスタイプになりえます。
Vittoriaの付属のチューブが110g!
このタイヤはVittoriaのRubino PRO G+です。グラフェン入りの現行の世代のRubinoです。タイヤ幅は25cです。実測は上段のとおりです。
![ルビノプロセット中身](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2017/12/9b4e056f2fbd8d2083a97935b413efe0.jpg)
限定数のタイヤとチューブのセットパッケージ製品です。ウエムラパーツの店頭現金特価が税込6048円でした。
タイヤの重量の実測は250g-260gです。まあまあのグリップ、そこそこの転がり、スマートなロゴデザインの普段使いタイヤです。これはGOODです。
が、付属のVittoriaのチューブ、これがだめです。Vittoriaのものはねじスレッドなしのバルブです。チューブレスユーザーのぼくはこの形状を好みません。
そして、重量が驚異の110gです。タイヤ250+チューブ110=360gになっちゃいます。当初の予定より足回りの軽量化がはかどりません。
オフロードの超軽量タイヤは360-450gです。最軽量はSchwalbe frious fred Addixです。2インチがなんと360g!です。
シーラント40gを足しても、400gに抑えられます。そして、エアボリュームとグリップとパンク耐性と転がり抵抗の軽さを得られます。
その利点にわざわざ背いて、クリンチャーのロードタイヤをイレギュラーに使うなら、もう少し軽量にしましょう。
250gのタイヤに110gのチューブはアンバランス
おまけに250gのタイヤに110gのチューブはアンバランスです。チューブが足回りの全体の27.7%を占めてしまいます。
最終的にチューブは混ぜ物になっちゃいます。タイヤの本来の持ち味がチューブのために損なわれます。乗り心地と転がりはとくに影響を受けます。足回りの内訳は重要です。
ラテックス系は減圧します。チューブドクリンチャーシステムの気軽さとは相反します。没。
パナのR’AIRはミニベロの主役でした。定番の噛み込みパンクを何度かやらかしましたが、ぼくの荒い乗り方によく耐えました。グッド軽量チューブです。
でも、R’AIR最近の値上げ値上げで高級品の仲間入りを果たしました。700×23-28cの48mmバルブの実売が1500円です。
1000円/1本以内で候補をしぼります。BS EXTENZA、MAXXISウルトラライトチューブは予算をオーバーします。
安い! 軽い! TIOGA UL
最終回答はTIOGA ULです。
![TIOGA ULチューブ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/01/55b3e44341a8d1a5e8a00ed58846a184.jpg)
1本660円です。ものはBS EXTENZAやMAXXISウルトラライトとおなじです。ちがいは販売元、名前、パッケージです。製造元はともにCST、台湾のチェンシンタイヤです。
チューブのスタンプです。”made in Taiwan”の刻印が3社で共通します。
![TIOGA チューブのスタンプ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/01/15dc05b5b5420ada43a1bf2c38edf7cf.jpg)
実のところ、ぼくはそんなうらばなしを知らずにミニベロの20インチのTIOGA ULをたまたま買って、「あ、R’AIRの代替になる」と直感的に思いました。
実測70g
TIOGA UL 700×18-25c 48mmバルブの実測はぴったし70gです。BSは67gで1200円です。R’AIRは66gで1500円です。
日本製のR’AIRの価格の高騰はぎりセーフですけど、外注のOEMのBS EXTENZAの1200円はビミョーなところです。
タイヤx2 チューブx2の実測です。
![Vittoria Rubino PRO 25c x 2 TIOGA UL x2](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/01/Vittoria-Rubino-PRO-25c-x-2-TIOGA-UL-x2.jpg)
635gです。x1のセットは317.5gです。純正のチューブx2から80gの軽量化が成功しました。そして、重量比は22%まで下がります。タイヤのピュアさが回復しました。
同クラスのブランドチューブの半額
80gはバイクの全体の重量にはささいな軽量化ですが、足回りには大きな軽量化です。
安い、軽いTIOGA インナーチューブウルトラライトはほんとにおすすめです。この良心的な価格が末長く続きませや~。