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新型クラリスR2000には触角がない! もはや別物の8速コンポ

シマノの自転車コンポは4年ごとにモデルチェンジします。今年はオフロード入門用のDeoreとオンロードのセカンドグレードUltegraのリニューアルイヤーです。

Deoreは2月にはやばやアナウンスされて、先ごろにUltegraが中国系SNSでリークされました。公式アナウンスは6月解禁のようです。ツールドフランス前にどどんと発表されますね、おそらく。

で、11速以下のコンポの注目度はがくっと下がりますが、ロードコンポのエントリーモデルのClarisがこそっとモデチェンされます。

実際、Deoreと同時期にアナウンスがありまして、そろそろ出荷が始まります。

  1. Dura Ace
  2. Ultegra
  3. 105
  4. Tiagra
  5. Sora
  6. Claris
  7. Tourney

下から2番目のザ・エントリーモデルです。変速数は8速です。安いロードやクロスバイク、ミニベロなどに使われるグレードです。

クランクが4アーム化で2ピースに

今回のモデルチエンジでClarisはけっこうな変更点をします。型番は2400からR2000になります。

アルファベット大文字イニシャル+*000の数字。これは最近のシマノの命名規則に合致します。ロードはR付きの000番台、MTBはM付きの000番台です。

ティアグラ4700「・・・」

ちなみにUrbanのMetreaはU5000です。アルテグラはR8000で、105はR7000になります。RとMの5000と4000番台が空位です。

で、クラリスです。8速のギアは競技や趣味にはやや物足りません。でも、ちまたの8速自転車はボリュームゾーンです。11速とか12速とか街中にそんなないから!

クロスバイク、ミニベロ、折り畳み用です。オン・オフのコンポミックスは日常茶飯事です。8速てくくりはなかなか広大で雑多です。実用的だ。

で、新型クラリスは変速数を増やさず、8速を維持します。熱心なクラリスファン向け、てより8速ロードコンポの確保のため、先輩の9速SORAさんの面子を潰さないためです。

トレンド的にロードバイクのクランクはぞろぞろ4アーム化します。シマノはほぼ4アームへ移行しますし、日増しにシマノライズド化するカンパもそうです。

でも、SRAMのロードクランクは5アームです。つぎの機械式のREDが12速化と4アームになるか? はたまた、独自路線で5アームを維持するか? 見ものです。

ピュアロードのREDは4アーム、オールロードのREDはフロントシングルダイレクトマウントになるかも。

MTBのクランクは昨今のフロントシングル化の波に乗って、アームを廃します。リングはダイレクトマウントになります。

ダイレクトマウントチェーンリング
ダイレクトマウントチェーンリング

取り付けがらくちんですし、固定がばっちりです。チェーンリングの固定ボルトの星型ネジはじみにいやらしいところです。25Tのトルクスドライバーはそのへんのホームセンターにないしさ。

で、クラリスクランクFC R2000のリニューアルでシマノのロード兄弟は完全に4アームオンリーになっちゃいましたね。統一感が出たか、個性が消えたか。

けど、このクラリスの4アームクランクはグッドビジュアルです。現行のクランクのなかではイケメンです。

ぼく的には新型デュラや新型アルテのクランクよりかっこよく見えます。上位モデルのむきむきごりマッチョ感は人を選びます。

クランクのしゅっとしたビジュアルは目を引きますが、中身の変化はさらに大です。クランクが3ピースから2ピースになりました。

3ピースはママチャリ、シティチャリみたいな一般的な自転車に使われます。右アーム、左アーム、シャフト兼BBです。代表がスクエアテーパークランクとBBです。

スクエアBBトリオ
スクエアBBトリオ

これ+左クランクアーム+右クランクアーム=3ピースです。一方の2ピースはシャフトが左右のアームのいずれかと一体化します。

上の緑のクランクのシャフトは左アームに付きます。下のXTRクランクのシャフトは右アームに付きます。

XTR 9020右アーム
XTR 9020右アーム

で、2ピースです。このタイプのBBはシャフトを持ちません。純粋な軸受け、ボトムブラケットです。

2ピースのPROSは剛性のアップです。単純な発想で構成部品が少なければ、強度は上がって、全体がソリッドになります。

ドッキングロボは意外とぜいじゃくです。3機合体より2機合体のがかちっとします。ゲッターよりガンバスターのがソリッドでしょうよ。

CONSは精度のフレーム依存です。フレームのねじ切りやチューブの品質がよくなければ、それがクランク精度に直結しちゃいます。合体失敗!

はて、5万の安クロスバイクや折り畳みのチューブやねじ切りの精度が満遍なく及第点でしょうか? それらはスクエア向きです。

ピースが多ければ、フレームの嵌め込み部分の精度がよろしくなくとも、ピースピースに負担が分散されます。アバウトさの利点です。

スクエアなんかはその典型です。わりとテキトーに取り付けをやっても、最後の締め込みのあんばいで調整できます。

フレームは自転車の骨格で屋台骨です。ここの修正は外科整形なみの大仕事です。アイプチみたいに気楽じゃありません、ははは。

STIレバーが内装型に。目盛りが消滅

レバーの変更点はSORAに準じます。ケーブルが外装から内装になります。

ケーブル内装式と外装式
ケーブル内装式と外装式

右側のケーブルの根元のでっぱりがぞくに『触覚』です。ごらんのとおりに見た目がピョコピョコうるさくなります。

反面、メンテナンスがらくちんです。人目から隠れたケーブルの取り回しは意外とやっかいなものです。クランクの2ピース化と同様にメンテの手軽さはダウンします。

そして、レバーのインジケーターがなくなります。インジケーター=目盛りです。左の赤いやつです。変速の段階を示します。

~8速のグリップシフトや内装変速にはごていねいに変速の数字が付きます。3速の外付けはおなじみでしょう。一見で段数がぱっと分かります。超便利!

でも、本来、変速の数字は目安に過ぎません。1速で走る、3速で走る、てのは本末転倒です。

「ここは緩い上り坂だな。すこしギアを軽くしよう。かちかち」

「ん、好調。もう少し重くしてタイムを出してみよ。かちかち」

て内外のコンディションやフィーリングで変速するのがほんとのところです。結果的にそれが3速になり、1速になります。

マイバイクの特性を知って、乗りなれてしまうと、変速数のインジケーターをほぼ見ません。むしろ、初心者ぽい見た目がじわじわ来ます。

「なんかビギナーぽくやぼったく見える~。やだな~。やだな~」

初心者にはありがたいもの、中級者にはありがた迷惑なものです。

で、これがR2000のSTIレバーから消えます。中級者以上の本格使用にバージョンアップだ! てものでなく、SORA R3000のSTIレバーの流用です。

新しい8速用インジケーター有りのレバーを作るより出来合いの9速用を8速用にダウングレードする方がメーカー的には割安です。

ストッパーかロックで引き代をちょちょいと変えれば、簡単に8速用にできます。フロントシフトの3速2速のコンパチは昔からありますしね。

まあ、8速は8速です。8速によほど拘らなければ、わっと飛びつきませんわね。でも、クランクは手頃でイケメンです。