2022年12月の非常に寒い時期に大阪梅田新道交差点から東京日本橋まで500kmのキャノンボールが開催されました。参加者はぼくのみです。
富士山は大阪から370km、三日目の朝です。
さすがに帰路をチャリで帰るのは魅力的なツーリングではありません。東海地方の国道1号線は自転車走行にはアウェーですし。
そんな訳で帰りは東京駅からの電車輪行です。折よく青春18きっぷが旬を迎えました。
これは自転車リタイア時の切り札でしたが、今回の道中ではトラブルは不発でした。
で、ネタ作りと旅費の節約のためにこの貧乏旅行の伝家の宝刀で東京から大阪まで鈍行電車で輪行しました。
結論は「チャリ500kmの後では鈍行500kmはただのぬるゲー」です。漕がんでも進むし! こんなのはぬるゲーじゃない、もはやチートだ。
この実際の経験から青春18きっぷの費用や時間、要注意ポイント、おすすめ度を紹介します。
青春18きっぷの基本情報
青春18きっぷはJRの期間限定のチケットです。年に3回、春夏冬のホリデーシーズンに販売されます。
名前や販売時期から学生や若者ライクなチケットですが、全年代に公平に販売されます。
- 商品名:青春18きっぷ
- 販売時期:春夏冬
- 販売場所:JR各駅、旅行会社窓口
- 価格:12050円
- 利用回数:5回
最近、JR西日本のサイコロきっぷが何かと話題ですが、貧乏格安お得電車旅行の王者はこの青春18きっぷです。
シーズン中には流通性がけっこうあって、フリマやチケット屋さんとかに未使用~使用済み券が出回ります。
ぼくは梅田地下のチケット屋で少し安く調達しました。
青春18きっぷの使い方
これは1回使用済みの青春18きっぷです。12/17付けの東京駅のスタンプが『1回(人)』の枠にありますね。
チケットの性質から自動改札には通せません。使うときには駅員さんに頼んでスタンプを貰い、下車するときには駅員さんに見せて改札を通ります。
有効期間は当日の24:00を過ぎて最初に到着する駅までです。その間、JR全線の普通車自由席がフリーになります
1枚の券が5回分です。1人×5日、5人×1日、2人×2日+残り1回券をメルカリのような使い方が可能です。
実際、残1回券や残2回券は使い勝手の良さから中古市場で非常に人気です。
青春18きっぷの費用
18きっぷの正規価格は12050円です。2410円/1回。チケット屋やオクの相場は11500~11800円です。
未使用5回分より残1回とか残2回の方が人気で、割高になります。残1回の相場は2500~3000円くらいです。
無論、有効期限が近付くと、価格が下がります。期限が一週間を切ると、下落速度が顕著になります。期限二日前の残1回券は1500円とかです。※ヤフオク調べ
ぼくは残4回を12月19日に10500円でpaypayフリマに出して、30分であっさり捌けました。
結果、東京から大阪までの旅費が実質2000円で済みました。サイコロきっぷに勝った! ※サイコロきっぷは新幹線指定席往復5000円
ちなみにチャリ旅2泊3日(3日目のホテル代含む)は宿泊費・食費込みで18000円くらいです。2万で東京大阪往復旅行できるのは超コスパです。
青春18きっぷで東京から大阪へ帰る実践編
ぼくは500km二泊三日のぼちぼちキャノンボールで東京に着いた翌日に18きっぷで東京駅から普通列車に飛び乗りました。
この写真の時刻が2022年12月17日11時31分、土曜日の午後です。
青春18きっぷの長距離移動では要所で乗り継ぎの待ち時間が発生します。少し早い電車に乗っても、乗り継ぎ時間でアドバンテージを消されるのは普通です。
逆に1本乗り遅れて待ちぼうけを食うのも日常茶飯事です。
ここでは12時27分発の熱海行きをピンポイントで狙って、自転車をバラす時間を含めて、早めに来ました。
18きっぷ東京から大阪までの最短コース
普通列車乗り継ぎ東京から大阪への最短最速コースは8時間50分のパターンです。1日に3回くらいのチャンスがあります。
最大最長コースは9時間37分です。時間差は乗り継ぎの待機時間の差です。
で、ぼくは新大阪で降りますから、正味8時間45分で済みます。しかも、漕がなくても進みます。しかも、暖房付き!
行きの寒い2泊3日人力東海道横断と比べると、子供用のぬるゲーと言わざるを得ません。
昼飯や休憩の時間
最短コースの難点は乗り継ぎ時間の短さです。
飲まず食わずで半日間チャリ走することを苦にしない自転車乗りには9時間弱の電車乗りっぱなしごときはベリーイージーモードですが、一般人にはそこそこの苦痛でしょう。
18きっぷ最短コースでは乗り継ぎ駅の待機時間が削られます。12:27発の熱海行きは以下の通りです。
- 熱海 14:11着 14:13発 2分
- 浜松 16:54着 17:01発 7分
- 米原 19:39着 19:54発 15分
2分の熱海で買い出しは無理です。7分の浜松ではホームでの買い出しは可能です。15分の米原は余裕でしょう。
まあ、一般乗車の方は電車に戻り損ねても、次発まで待てます。が、自転車輪行するぼくは同じ電車に戻れないと、自転車を持っていかれます。
乗り場や改札内へ移動する際にいちいち自転車を持ち出すのは難儀です。自転車はかさばる。実際、熱海の2分の乗り継ぎはけっこうぎりぎりでした。
15分の米原では弁当などを買い出しに行けます。しかし、この時点で最速普通電車の新快速さまに乗車中です。ゴールの大阪は目と鼻の先だ。
浜松からの新快速のシートはだいたいこういうタイプです。快適快速、実質特急。あ、若干乗り物酔いしたので、優先座席を頂きました、星三つです。
この旅で座れなかった区間は熱海から三島・沼津あたりの数駅でした。10分の立ちっぱなしなどは箱根をチャリで越えるより全然楽です。
一般ピーポーには浜松の乗り継ぎ時間でジュースやおにぎりを買うのが現実的でしょう。もしくは、乗車前に補給物資を調達するか。
青春18きっぷ東京~大阪のまとめ
青春18きっぷで東京から大阪へ移動する最速の時間は8時間50分です。今回のぼくの12:27発熱海行きからの乗り継ぎはかかなりおすすめです。
費用は最大12050円です。実質の支払い額は入手方法やチケットの処理の仕方に寄ります。1回券をチケット屋やフリマで買うのもありです。相場は2500円くらいです。
最短最速コースでは乗り継ぎ時間が削られます。買い出し・休憩タイムは浜松以降となります。
難所は熱海で乗り継ぐ浜松行きです。猶予が2分しかない。あと、車両編成が少なくなって、乗車位置次第では激走が確定します。※熱海行き3両目あたりが浜松行き1両目になる
浜松以西の新快速は普通電車の王です。快速快適、実質特急。新快速オンリーの青春18きっぷ旅は非常におすすめです。米原、敦賀、赤穂までカバーできます。