スポーツバイクのタイヤの種類はおもに3つです。チューブラー、クリンチャー、チューブレスです。
自転車タイヤの家系図的にはチューブラーが最古参の長兄で、次にクリンチャーが生まれ、その次にチューブレスが誕生しました。
分家のノーパンクタイヤは空気入りの中空構造でなく、ゴムや樹脂のソリッドな塊です。台車やスケボーのタイヤの大きいバージョンみたいなもんですか。
ノーパンクタイヤはパンクしません。パンクしませんが、損傷しますし、摩耗します。つまり、ノーダメージタイヤではない。
ここでは長兄のチューブラーを語ります。
オンロード=クリンチャー、オフロード=チューブレス
一般的な国内の自転車愛好家のアンケートではクリンチャー、チューブラー、チューブレスの比率は8:1:1です。日本ではロードバイク乗りが主流派ですから。
オフロードではこれが一転します。クリンチャー、チューブラー、チューブレスの比率は2:1:7くらいになります。
チューブラーを使う層
で、いずれのシーンでマイナー街道を行くのがチューブラーです。この古い規格をあえて使うのはプロ、マニア、ヘンタイばかりです。
チューブラーのデメリットです。
- 取り付けが大変
- 交換が大変
- 入手が大変
- 割高
プロはメンテナンスや整備をメカニックに任せられますし、走行中のトラブルをサポートに丸投げできます。デメリットなしでチューブラーの恩恵を受けられます。
逆に一般ユーザーは取り付けには強烈なセメント液に煩わされ、サイクリングには交換用タイヤの常備を強いられ、割高なタイヤにお小遣いをがりがり削られます。
一般的な自転車乗りのタイヤへの意欲はこれを容易に乗り越えるほど熱心ではありません。易きに流れて、手軽なクリンチャーを使います。
結局のところ、素人がコアな専門機材を使うのは自己満足でしかありません。
「私のロードバイクのタイヤはチューブラーですが、何か?」
最大のメリットはこれをドヤ顔で言えることです。ある種のレアアイテムマウントですか。
12barまで入る! が、適正は7-8bar
チューブラーはクリンチャーよりかちかちになります。Scwalbe Oneの適正空気圧です。
6-12barの90-175psi! 超高圧!
が、適正値は7-8barです。過剰高圧は逆にタイヤ性能を落としちゃいます。そもそも空気入れがたいへんです。ぼくはひいひい言って、9barまでしか入れられません。
Oneの実測です。23.87mmです。
トレッドパーターンです。
菱形です。へびへびパターンのトレッドです。
転がり良し、グリップ良し
実走のインプレッションです。1週間で約100kmの所感です。用途は街乗り、お買い物です。
転がりは軽めです。ころころ転がります。転がりの軽さはシュワルベの特徴です。パナの23cのスリックより上だなあ。
グリップはきつめです。きれいなアスファルトで後輪を滑らせるスキッドを試しますが、タイヤのグリップ力のせいかぼくの技術不足かタイヤがぜんぜん滑りません。
水溜りでタイヤをぬらした後にやっても、ぜんぜんドリフトできません。路面への食いつきは良好です。
空気圧の推移
チューブラーの空気の抜けを見るために高圧の9barまで入れて、普段使いで10日間を置いて、フロアポンプのメーターで数値をチェックしました。
結果はフロント6.5barのリア6barでした。最初にぱー下がって、後でじわじわ下がるぽいです。6-6.5barからの抜けは遅めです。
一ヶ月後
ちょうど一か月、外置き、野ざらし、普段使いをすると、空気圧は4.5barまで下がりました。意外と減圧しませんね。