阪神間の六甲山は自転車乗りやハイカーのメッカです。西の果ては須磨浦、東の果ては宝塚です。その距離はざっと50kmに及びます。
市街地から目と鼻の先に無数の取り付きやドライブウェイがあります。いずれが絶好のヒルクライムやハイキングのルートです。
神戸市内のメリケンパークの波止場から北側を望めば、その特異な地形を理解できます。海、町、山、空です。
はじめての西六甲ヒルクライム
ぼくの地元は北大阪です。で、ここから六甲山へ遊びに行くと、オンロード、オフロードを問わず、もれなく山系の東側からアプローチします。
最寄りのヒルクライムコースはぞくに逆瀬川ルートです。六甲ヒルクライム中のいちばん人気のコースで最難の道のりです。
ほかのルートは北山公園経由、有馬街道経由です。が、結局のところ、この迂回路も甲寿橋の交差点で合流して、後半の7km、9%の地獄区間に入ります。きついよ!
で、たまにはほかのコースから山頂を目指そうと思います。六甲ヒルクライムの4大ルートは上述の東六甲、表六甲、裏六甲、西六甲です。
今回、たまたま神戸に朝からお買い物に行きまして、時間をたっぷり余して、うちからもっとも遠い西六甲へいどめます。
三宮のアーケードの一貫樓で豚まんとチャーシューまんを食します。エネルギーがみなぎる!
まずは再度山ヒルクライム
さて、西六甲ヒルクライムは複数区間セグメントの合体コースです。神戸市街のふもとから山頂の一軒茶屋まで走破しようとすると、Googleマップで22.7kmて長丁場を走らねばなりません。
おまけにうちから神戸三宮への自走がすでに30km強に達します。さらに今日の愛機はザ・MTBのザ・オフロードモードです。長距離には不向きだ。
そして、気温がぐんぐん上昇して、日差しのビームが肌に突き刺さります。湿度の低さがすくいですか。
道中の写真をパシャパシャしながら、ゆっくりのんびり参りましょう。フルコースです。
オレンジ部分が前半の再度山ヒルクライムです。実質のヒルクライムらしいヒルクライム区間はここだけです。
青区間が西六甲ドライブウェイです。ゆるいアップダウンがながなが続きます。緑区間は再度山ゴールから西六甲スタートの五辻までのインターバルゾーンです。
スタートへ
再度山ヒルクラのスタート地点へ向かいます。有名チョコ屋のラヴニューや人気パン屋のサマーシュの近所に取り付きがあります。
目安は『海外移住と文化の交流センター』です。この建物の西側で悪夢のドーナツ型のすべり止めがウェルカムします。
でも、この開幕ゲキサカ区間は300mしか続きません。ここは生駒のふもとではない。神戸、神戸です。落ち着け、B4C、ふうふうはあはあ…て、深呼吸で息を整えます。
トンネル、ビーナス、ヘアピン
ドーナツの終点のトンネルです。区間中のトンネル走行はここばかりです。洞窟内にランナーの姿が見えます。
そこそこの傾斜をしばらく進むと、特徴的な天空通路の下にさしかかります。これはビーナスブリッジです。有名な夜景のスポットです。カップルで夜中に行きましょう。
序盤のいちばんのげんなりポイントのヘアピンカーブです。なんときれいな180度の曲がりっぷりでしょうか!
つづらの相乗効果で斜度がきつく見えますけど、実際はふつうの登りです。スタート直後のドーナツのがハードです。
このヘアピンが再度山ヒルクライムのちょうど1/4のポイントです。ちなみに再度山の読みは『ふたたびさん』です。アゲインマウンテン、アゲマンです。
中盤から終始アップダウン
カーブNo28からアップダウンがはじまります。この番号でゴールまでの距離がだいたい分かります。六甲最高峰付近のカーブは106とか107です。とおっ!
ところで、この再度山ヒルクライム=奥再度のドライブウェイはふもとを背にしながらずっと北上します。道中に眺望はぜんぜんありません。そして、オートバイ禁止です。
終盤のランドマークは大龍寺です。仁王像が名物です。
で、ここから最後のアップダウンを経て、再度山公園前のバス停に至ります。5.7km、360mのやさしいコースです。
基本的に序盤以外はマイルドなアップダウンです。数百メートルの上り下りを繰り返しつつ、じょじょに高度を上げます。
公園内のあずまやでひとやすみします。1500mlのジュースは正解でした。強烈な日差しと乾いた空気のせいでのどが異常に乾きます。
再度山ヒルクライムの印象です。
- 車通り 多め
- ハイカー 少なめ
- チャリダー ふつう
- コース マイルドアップダウン
- 景観 無
西六甲ドライブウェイへ
再度山公園のバス停から西六甲ドライブウェイの合流地点の五辻まで向かいます。ここは下り基調のショート区間で、インターバルゾーンのようなものです。
西六甲の本舞台のドライブウェイに近づくと、あちこちから「ブンブンブブブン!」て爆音のこだまを拝聴できます。ここは屈指のオートバイ天国です。
実際問題、西六甲ドライブウェイは東西に長く伸びます。カーブも傾斜もそんなにきつくなりません。二輪には絶好のコースです、ブンブン!
メリハリがない
他方、チャリダーにはメリハリのなさがじわじわこたえます。東六甲ルートの後半みたいな走りごたえがない。
ちょろって登って~、ちょろって降りて~、またちょろって登って~…これのリピートです。二輪乗りみたいに車体を傾けてさっそうと走れません、ブンブン!
おまけにオフロードのタイヤが足かせになります。トルクをかけても、ロードやクロスみたいにぱーって加速できません。15kmの緩慢なるえっちらおっちらが続きます。
ぼくにE-bikeをください! Boschユニットの北米版でいいですから!
牧場、テラス、一軒茶屋
牧場前の分岐です。奥は摩耶山へのドライブウェイです。ここもヒルクライムのコースですが、片道の行ってこいになります。
このあと、表六甲、裏六甲の分岐ポイントをわき目にしつつ、ひたすらにえっちらおっちら走ります。
六甲山町の付近です。このかいわいにはちょこちょこ住宅があって、歩道、郵便局などがあります。路面には通学路の「文」のマークが・・・
このあたりからハイカーや行楽客の姿が増えます。山中でもっともにぎやかなエリアです。おのずとシーズンの週末の朝夕には大渋滞が発生します、ははは。
ガーデンテラスにはレストランや飲食店があります。ザ・観光地のメシです。一軒茶屋とてんびんに掛けましょう。
で、最後の最後までアップダウンを繰り返して、その一軒茶屋or六甲最高峰にゴールします。
西六甲ヒルクライムの印象
西六甲のインプレです。
- 車通り 多め
- オートバイ 多め
- ハイカー 多め
- チャリダー 多め
- 羊 無
- コース だらだらアップダウン
チャリにはたいくつなコースです。距離がながすぎる。オートバイには最高でしょう、ブンブン!
六甲最高峰から北側を望みます。めっちゃええ天気や~。おでこと腕がひりひりする~。
おまけ(本番)東縦走路ダウンヒル
一軒茶屋からふもとまでのコースはおなじみです。逆瀬川に降りても、西宮に降りても、おうちに帰れます。
まあ、塩尾寺です。