パナレーサーのタイヤのインプレ グラベル系とミニベロ系は◎だが・・・

先日、英国のMerlin Cyclesでパナレーサーのタイヤを購入しました。

Mede in Japan
Mede in Japan! の下にビードの表面の剥離が・・・

安全安心日本製です。しかし、海外からの逆輸入品の方が国内販売より安価です。謎。

パナレーサーのタイヤの印象

ぼくはパナレーサーの商品をけっこう使います。タイヤレバーは文句なしのベストヒットです。

が、超軽量チューブのR’Airとミニベロロードタイヤの旧ミニッツライトにはなかなか泣かされました。

新型ミニッツライト
新型ミニッツライト

グラベルキングはどうでしょう?

パナのGravelkingはその名の通りのグラベルツーリング用です。デビューは2014年で、意外と最近のモデルです。

当初のラインナップは23C-32Cまでのロード系でしたが、2016年によりオールロード系の~40Cが追加されました。

この従来より太めのWOタイヤは新参の『ロードプラスタイヤ』です。2015年以降、この分野のものがぞくぞく登場します。

ロードプラスの定義はさだかじゃありませんが、シクロクロスタイヤの30C前後より太いチューブレス互換≒ロードプラスタイヤです。

スタンダードなロードホイールの700Cより小さい650C+ロードプラスタイヤ=700Cタイヤ外径です。

この3T Exploroがその典型です。1×11、スルーアクスル、油圧ディスクブレーキのロードプラスです。グラベル、アドベンチャー、オールロード系のイマドキバイクです

3T Exploro グラベルバイク
3T Exploro グラベルバイク

タイヤのトレンドは完全に『固く細く』から『太く柔らかく』です。エアボリュームを上げて、乗り心地をアップします。タイヤの重量増をチューブレス化でとんとんにする。

自転車スタイル的にはホビーxスポーツのハイブリッドです。日常の延長線の冒険です。スポーツ! ホビー! レース! ポタ! みたいなきっちりのジャンル分けはやや前時代的です。

ぼくも30c以下の細いロードタイヤにはおもしろみを感じませんから、このちょい太めのロードプラス系タイヤはまさにうってつけです。

でも、セミファットからすれば、ぜんぜん細めですけど。72Cだからなあ。

じゃあ、フレームとフォークのクリアランスは無問題です。大は小を兼ねます。問題はホイールのリムの幅です。

ニップル穴なしでテープレスリム
ニップル穴なしでテープレスリム

内径28mmの外径35mmです。はい、従来のロードタイヤ、シクロタイヤは細すぎます。かりに23cをはめると・・・

23Cタイヤ装着イメージ
23Cタイヤ装着イメージ

こうなります。ノット推奨タイヤ幅です。外径35mmとジャストの35Cタイヤはちと不安です。余裕を見て、40Cにします。そもそもグラベルキングSKのチューブレスイージーは40cだけですし。

チューブレスタイヤの交換 素手で付け外しがベスト

では、チューブレスタイヤの交換に行きましょう。現在のホイールです。

ホイールとタイヤ
ホイールとタイヤ

WTBのはチューブレスタイヤですが、Schwalbeのはクリンチャーモデルのようです。これもグラベルタイヤのG-oneですが、軽量高速タイプのSPEEDです。

このGone-SPEEDの公式ページにチューブレスイージーのマークがありません。でも、シーラントでむりくりチューブレス化できます。初期の空気漏れはたしかに多めでしたわ。

タイヤを外しましょう。空気を抜いて、ビードをリムの中央の溝に落とします。

ビードをリム溝に落とす
ビードをリム溝に落とす

メーカーはタイヤレバーの使用を推奨しません。取り付け、取り外し、ともに素手ハンドが理想です。

さいわいぼくははじめてのチューブレスを素手で装着できましたし、ビード上げをふつうのフロアポンプで出来ましたから、とくに苦手意識を埋め込まれなかった。

はじめての作業で失敗すると、のちのちまで苦手意識やアレルギーを植え付けられます。第一印象のインプレはげに重要です。

あとにもさきにもタイヤにぶち切れたのはミニベロの406の旧ミニッツライトだけでした。あれはイジョーにかちかちでしたねー。はぐれメタルクラスでしたわ、ははは。

そうそう、チューブレスタイヤを外すときにはシーラントに注意しましょう。力任せにやると、こいつをぶちまけちゃいます。

シーラント一ヶ月経過時
シーラント一ヶ月経過時

STANS NOTUBEのシーラントです。きれいなもんです。ふむふむ、再利用は可能でしょうよ。毎度のケチケチ作戦を実行します。

リムとタイヤをクリーニング 砂や埃は空気漏れの元

リムとタイヤのクリーニングはチューブレス化の大事な心得です。ボロ布やちり紙できれいきれいします。

リムをクリーニング
リムをクリーニング

ビードが砂や埃やゴムの削りかすをかむと、タイヤとリムの密封度が下がります。空気漏れ、減圧の原因です。最悪、空気が回らず、ビードが永遠に上がりません。

上のようなテープレス、ホールレスのリムのメンテは楽ちんです。ペーパーで乾拭きすれば、新品みたくさらぴかにできます。

この写真ではシーラントの浸透がよくわかります。

よくなじんだシーラント
よくなじんだシーラント

ジョセフの血なみになじむッ、実になじむぞッ!

で、おニューのタイヤとおリニューアルのリムをめでたくドッキングします。の前に計測をしましょう。

gravelking SK 40C waight 495g
gravelking SK 40C waight 495g

実測495gです。もう1本は510gです。カタログ値は490gです。重めだあ!

石鹸水なしで素手でなんなく行けましたね。

タイヤを素手でセットOK
タイヤを素手でセットOK

一旦、シーラントなしで空気入れをして、ビード上げをチェックしました。OK牧場です。シーラントを移植します。

シーラント移し
シーラント移し

ザ・ツルセコ作戦です。おぼっちゃまくんじゃありません。現実はつるピカハゲ丸くんです。

容量は大きめスプーンで5杯=50ccです。じゃあ、40cには十分な液量でしょう。3インチと2.35にはたっぷり100ccをふんぱつしましたけど。

本番の空気入れをします。推奨空気圧の4Barより高めにして、シーラントを染み渡らせます。

ビードから空気漏れ
ビードから空気漏れ

タイヤサイドは完璧ですが、ビードの一部がルーズです。こんなふうにシーラントがしゅうしゅう噴き出ます。が、ほどなく流出がストップして、密封が完了します。

リアホイールを同様にやります。はい、OKです。100点!

グラベルキングセット完了
グラベルキングセット完了

フレームに組み付けて、さらっと試走へ向かいましょう!

グラベルキングSK試走インプレ

コースは最寄の河川敷、神崎川の遊歩道です。適度にきれいなロード、適度にちょい悪路面、適度に芝生、適度に地道があります。グラベルの試乗にはサイコーです。

と、ここへの自走の時点で転がりの軽さは分かります。そして、ロードノイズがしずかになりました。セミファットのゴゴゴゴゴからズズズズズくらいにボリュームダウンしました。

タイヤのブロックパターンがなかなかそそります。

リアステークリアランス
リアステークリアランス

Schwalbe G-oneのはシンプルなドットでしたね。パナのこれは二パターンです。サイドはテトリスみたいだ、ははは。

フォークのクリアランスはいとしおです。若干、すかすか感が出ます。

フォークのクリアランス
フォークのクリアランス

そして、ハンドルポジションがインチダウンの分だけ下がりましたね。肩の痛みが出ないかな~。ちょっと不安です。足付きは良くなりましたね。

サイドの全体ビューです。

KONA HONZO CR TRAIL DL ver Gravel
KONA HONZO CR TRAIL DL ver Gravel

オー、クロスバイク?! セミファットの圧倒的迫力が失せました。キャノンデールのBADBOYみたいなストリート系のバイクに見えます。

なお、ロード系やシティ系タイヤの評価はビミョーである。