ミニベロ、つづりは”Mini Velo”です。フランス語系。Miniがちいさな~、Veloが自転車を意味します。げんみつにはミニヴェロです。ヴィオロン、ヴァカンス、ミニヴェロ、オー・シャンゼリーゼ~♪
ミニベロ=小径ホイールの自転車
で、このミニベロは小径サイズのホイールの自転車の総称です。て、ここでゆう『小径サイズ』は自転車ホイール界の伝統でおおむね24インチ以下です。
ただし、24インチは汎用ホイールサイズのひとつです。ジュニア用、キッズ用のスポーツ自転車のサイズがこの24インチです。
はたまた、軽快車タイプ、ママチャリタイプの電動アシスト自転車の一部のモデルが24インチです。ホイールを小さくして、重心を低くして、安定性を高めて、子連れの2人乗り3人乗りを助けます。
ミニベロのスタンダードなホイールサイズは20インチです。
ミニベロ、折り畳み自転車の過半数がこのサイズを採用します。アクロバティックなBMXやトライアルバイクではなかば公式サイズです。
しかし、20インチホイールには大きな20インチと小さな20インチが存在します。→ミニベロホイール406と451
あと、これよりワンサイズ大きいの22インチのホイールはジュニア用ではふつうですが、小径車ではイレギュラーです。
それから、ミニベロや折り畳み専門メーカーのシンボル的なホイールサイズさえが存在します。
- ブロンプトンの16インチ
- モールトンの17インチ
- BD1の18インチ
などが有名です。
ミニベロや折り畳み屋の創業者はだいたい天才肌のこだわり屋さんです。業界標準とか共通性とか互換をそんなに重要視せず、自由なアイデアと奔放な思想をもりこんで、いとしき一台を実現化します。
で、マニアックな規格や仕様があふれかえります。急激な画一化、コモディティ化にさらされるロードバイクとは対照的な自転車ジャンルです。
歴史は100年オーバー
小径車は自転車の歴史的には長老格です。これはイタリア最古の自転車メーカーのBianchi社のミリタリーな携帯自転車です。1900年ごろのものです。ホイールは24インチです。
折り畳みのヒンジ部分は現代の機構に通じます。
つまり、小径車はMTB、クロスバイク、オールロードみたいな自転車よりぜんぜん大先輩です。小さなホイールのかわいさにまどわされない。
重量はかるくない
小径車はコンパクトな自転車です。人気の14インチは折り畳みは駅のロッカーに入りますし、自動車のトランクにおさまります。
が、サイズ、嵩、おおきさはコンパクトですが、おもさはふつうのスポーツバイクとどっこいです。むしろ、カーボンフレームのハイエンドモデルよりヘビーです。
ロードバイクやMTBは競技用機材です。フラッグシップモデルは勝利のためのバイクです。良い素材、良いパーツが率先的に開発されて、もりもり搭載されます。
一方のミニベロや折り畳み自転車は実用品ないし嗜好品です。バリバリの最先端技術はもりこまれません。
カーボンパーツは競技用ではふつうですが、実用品・嗜好品では超レアです。社外品、ノーブランド品、格安中華はありますが、純正のカーボンパーツはめったにありません。
かりにそれらで愛車をいろどっても、べつにレースに出ませんし、一分一秒をきそいません。ハイエンドカスタムが自己満足やコンテストに終始します。
うらはらにレース、競技、勝利てゆうシンプルな指標のなさは際限のなさのうらがえしです。人間の欲望は無限の底なし沼です。結果、むやみやたらと高級パーツをみついでしまいます。
まさに趣味、道楽です。ぜいたくな大人の課金コンテンツです。
で、ホイールこそは小径ですが、フレームやそのほかの構成部位はふつうの自転車とおおきくちがいません。乗り手の体重が変わりませんから。50-100kgの老若男女が安全に乗れる強度の構成におちつきます。
折り畳みは折り畳み機構とその周囲の増強でさらにおもくなります。10kgオーバーはざらです。で、10kgはふつうの入門用クロスバイクやロードバイクと五十歩百歩です。
CARACLE COZみたいな7kg以下のカーボン折り畳み自転車はすいぜんの的です。
小径の自転車ブランドのカーボンモデルはほんとにちょこちょこしか出てきません。ミニベロ愛好者のなかの軽量化大好きさんしか買いません。
ミニベロと折り畳みのちがい
ミニベロと折り畳みはしばしばごっちゃにされます。でも、この二つは似て非なるものです。26インチや700Cの折り畳み自転車がありますし。
くだんのように折り畳み自転車は折り畳み機構と周囲の増強のためにおもくなります。非折り畳みのミニベロ+1kgです。
おのずと折り畳みの重量比のコスパはミニベロより悪くなります。整備性の手間やパーツの調達もすこしめんどうです。
折り畳み自転車の非折り畳みカスタムはふつうです。ぼくの先代の愛機は折り畳みベースのミニベロです。
パシフィックサイクル型のLOUIS GARNEAU JEDI DISCです。このタイプの折り畳み機構はスイング式のフロントフォークのみです。これをノーマルフォークに変えれば、こんなふうにミニベロ化できます。
もっとも、リアのサスペンションが足をひっぱって、8kg台の軽量化がやっとです。走行性能アップ、軽量化をめざすなら、はなからシンプルな非折り畳みのミニベロを買いましょう。
そして、CARACLE COZのかるさがひかります。折り畳みのジョイント部分です。
カーボンフレームにはアルミみたいにもりもり溶接のあとがのこりません。高ポイントです。
折り畳み機構の機能性は何気にメカニックスピリッツをくすぐります。しかし、折り畳みの所作は完全な手間です。りっぱな運用コストです。
で、毎シーズン毎シーズン、多数の人々が『折り畳み自転車もう折り畳まない症候群』にかかります、ははは。
とどのつまり、折り畳み=輪行です。電車にのせるか、車につむか。おうち保管の省スペースの恩恵はいちいちの折り畳みの手間のまえでかききえます。
部屋や玄関をかたづけるか、パーツをコンパクト化するとかして、一台分のスペースをきっちり確保する方がけんめいです。
小径車の基本はそんなところです。くしくもぼくは小径車から自転車にずっぽりハマりましたから、このややこしさの洗礼をいやおうなく浴びて、MTBやロードへたどりつきました。
小径界の特殊な風土のまえでは激動のMTBやE-bikeのトレンドのうつりかわりさえがふつうに見えます。カスタムの登竜門にはぴったりですね。
逆に純粋な走行性能、耐久性、走破性はふつうのサイズのバイクにはおよびません。いちいちのイレギュラーなパーツがたちはだかります。手間やだめなところをたのしめない人には向きません。
かわいさとややこしさがちっこい車体のなかにぎゅっと凝縮する小悪魔的な自転車、それがミニベロや折り畳みです。コンパクトなキュートな見た目にだまされない。いろんな意味で魔性のチャリです。
折りたたみ自転車の価格
町にはたくさんの折り畳みやミニベロがはしりますし、ホームセンターやドン・キホーテの自転車売り場にはポップなチャリがずらってならびます。
やすいものは2万~です。しかし、クロスバイクやほかの本格自転車とおなじく自転車メーカーもの、自転車ブランドもののチャリはこの価格にはなりません。
メーカーもののクロスバイクの希望小売が5万、ロードやMTBの下限が10万です。2万3万のものはスポーツバイク風のふつうの自転車、ザ・コスプレチャリンコ、ぞくに『ルック車』です。
ポップなカラーの折り畳み自転車風の二輪のペダル付きのノリモノです。特徴は走って曲がって止まって折りたためることです。
元祖折りたたみ、ミニベロ屋さんのDAHONの国内の最安モデルのDAHON ROUTEの税別定価がぴったり50000円です。じゃあ、これがミニベロや折り畳み自転車の下限の目安です。
インターナショナルモデルのSUV D6てのが35000円です。型番の数値のとおりに6速です。これは現代のチャリ事情的にはややきびしいところです。ルック車と五十歩百歩だ。
でも、ミニベロや折りたたみの用途が競技やレースじゃありません。カラーと価格で安いのをえらぶのはありです。クロックス感覚ですね。
おすすめ折り畳み自転車メーカーと注目モデル
では、折りたたみ自転車のおすすめメーカーと人気注目のモデルをずらずらってピックアップしましょう。今回の特集は折りたたみのみです。非折りたたみのピュアミニベロは別途です。
折り畳みサイズのDはあつみ、Hは高さ、Wは全長です。
TERN LINK N8
ターンはアメリカの折り畳み自転車屋です。同国の世界No1折り畳み自転車屋のDAHONの創業者の息子さんが2011年にはじめました。新進気鋭のバイクブランドです。
ちなみにターンのつづりは”TURN”でなく、”TERN”です。これはアジサシてゆう渡り鳥のことです。同社のシンボルマークの鳥さんがこのTERNです。
2015年から東京のイラストデザイン事務所のKittdesignと提携して、コラボレーベルの”Roji Bikes”をたちあげます。このレーベルのバイクがなかなか通好みのニクイやつです。
TERNの国内主要シリーズは3つです。
- スピード:VERGE
- ノーマル:LINK
- コラボ:ROJI BIKES
本家の海外モデルには24インチのEclipceや26インチのJOEがあります。電動アシストのVEKTRONは注目度ナンバーワンの小径E-bikeです。
はい、バッテリーユニットの置き方がおしゃれです。イマドキ・スタイリッシュ! こんなふうにTERNのがDAHONより先鋭的で都会的です。
で、スタンダードなLINKよりスポーティなVERGEのがTERNらしさを体現します。
- モデル名:TERN VERGE N8 2019
- 定価:86000円
- 重さ:11.2kg
- カラー:黒、青、ベージュ、緑
- ホイール径:20インチ 406
- フレーム:アルミ
- 変速:1×8
- 折りたたみ寸法:D38 x W79 x H72 cm
- 通販:OK
国内で展開するマウンテンバイクやロードバイクの人気自転車メーカー/ブランドの過半数が店頭訪問・対面販売を奨励します。人気ベスト10の半分は通販NGです。
正規取り扱い店は新品の完成車とフレームを通販できません。アメリカ御三家、イタリア御三家、GIANTとかがそうです。海外通販、中古、個人間売買は別です。
折りたたみ、ミニベロはネットフレンドリーです。amazon、楽天、ヤフーに在庫がずらってならびますし、取扱店がふつうに完成車を発送できます。
逆に通販専用のレーベルやブランドがすくなくない。ドッペルギャンガーが有名です。ドッペルのチャリはDODの自転車部門の商品で、基本的に通販用のレーベルです。実店舗にはそんなにありません。
そして、よくよく思いかえすと、ぼくはamazonでしか小径車を買いませんねぇ。自分用のドッペル、友人用のマイパラス、そして、上のLOUIS GARNEAU JEDIです。購入履歴にあるし。
ミニベロ、折り畳みの専門店は5大都市圏に集中します。このローロみたいな店は地方にはまれでしょう。
左の5台の展示車はじつに小径車好きホイホイです。で、やっぱし、全国的には通販が主体です。と、ヨドバシ、ビックカメラのチャリ売り場だ。
DAHON Boardwalk D7
元祖折り畳み屋さんがDAHONです。中国系アメリカ人のDavid Hon博士が創業しました。マツキヨみたいな命名法則です、ははは。
ダホンはTERNの源流でもあり、現行の折り畳み自転車の源流でもあります。ゆえにダホンタイプの同等品、派生品、類似品が無数に存在します。
元祖レーベルらしくモデル展開は多彩です。海外版には電動モデル、26インチモデル、無限変速モデルみたいなものさえがあります。
国内のダホンの販売形態はちょっと特殊です。ふたつの正規代理店がある。日本版をあつかうダホンジャパンとインターナショナル版をあつかうタケダシナネンです。
日本版は少数展開の店舗にのみ配給されます。地域のチェーン店、町の自転車屋のダホンはこっちです。
大手のチェーンのダホンはインターナショナル版です。ワイズロード、ヨドバシなどはこちらです。amazon、楽天には日本版、インターナショナル版、日本未発売版、そっくりさんがみだれとびます。
ちなみにダホンジャパン=アキボウ=TERN JAPANです。アキボウ主催の試乗会ではこの両ブランドが顔をそろえます。
そんなDAHONの主要シリーズです。
- MU:フラッグシップ
- Boardwalk:ロングセラー
- DASH:ミニベロロード
- DOVE:14インチ
ダホンっぽいおすすめモデルはヨーロピアンなBoardwalkです。
クロモリの細身のシルエットとレトロなデザインとユニセックスなカラーが万人受けを約束します。
「ママチャリよりちょっと良い普段使いのおしゃれなかわいいメーカーものの自転車ほしい!」
て需要にぴったりです。
- モデル名:DAHON Boardwalk D7 2019
- 定価:62000円
- 重さ:12.3kg
- カラー:ミストブルー、グリーンティー、ブリリアントシルバー、チャコールグレー、ボルドー
- ホイール径:20インチ 406
- フレーム:クロモリ
- 変速:1×7
- 折りたたみ寸法:D34 x W78 x H65cm
- 通販:OK
7速=軽快車系の外装変速レベです。走行性能、変速性能はそれなりです。ママチャリ以上、クロスバイク以下です。
フレームがクロモリです、鉄系素材。屋外駐輪、雨ざらしはNGです。せっかくのおしゃれなフレームがさびます。
ルノーミラクルライト6
ルノーはフランスの自動車メーカーです。オー・シャンゼリーゼ~♪ 国内のルノーブランドの自転車はライセンス品です。本家ルノーは開発や販売にかかわりません。
ルノーの販売元は大阪の住之江の輸入販売屋のGICです。ここは外国ブランドの自転車の国内のライセンスをどっさりかかえます。ハマー、シボレー、マセラッティなどなど。
そして、関連企業のオオトモは通販用自転車の大手です。CANOVER、GRANDIR、RAYCHELLとかはここのレーベルです。
で、このGICのスマッシュヒットがルノーウルトラライトシリーズです。14インチブームのパイオニア的モデルです。
この数年のGICは完全にルノーウルトラライト屋さんです。もはや、このモデルはGICのアイコンです。
6kg台をうたいながら設計見直しで7kgにあまんじた初代マグネシウム、真の6kgを達成したプラチナライト、そして、2019モデルにさらなるアップデバージョンが登場しました。
その名はルノーミラクルライト6です!
総重量は6.7kgです。UCIのロードレースの重量規定が6.8kgです。プロのロードより軽量だあ! てアピールがろこつです。さすがのなにわの企業です。
- モデル名:ルノーミラクルライト2019
- 定価:83000円
- 重さ:6.7kg
- カラー:Blue
- ホイール径:14インチ
- フレーム:アルミ
- 変速:1×1
- 折りたたみ寸法:D34 x W67 x H56cm
- 通販:OK
プラチナムライトからのあきらかなアップデートはカラーとクランクとブレーキですね。最軽量クラスのアルミパーツがふんだんにもりこまれます。これが100g/2万円のポイントです。
もはや、市販車てより軽量化カスタム特注機のようそうを呈します。いじりどころがない。個人的にこのブルーのカラーはつぼです。電車輪行用に買っちゃう?
後々にはルノーアルティメットライト、ルノーΩライト、ルノー激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームライト、真・ルノー5、ルノーエンペラー、天元突破ルノーラガンなどが出ましょう。
BIRDY
BIRDY、バーディはドイツのR&M社のスポーツフォールディングバイクです。旧名称はプロジェクトコードのBD1です。現行機は”BIRDY”で統一されます。意味はまんまの小鳥です。
創業者はリーズさんとミュラーさんです、R&Mの名前の由来です。この二人の学生が意気投合して、プロトタイプを作り上げます。
その後、このプロトタイプが自転車展示会で台湾パシフィックサイクルの社長の目に留まって、世界進出と量産化のめどがたちます。で、20世紀末にこのざんしんな折り畳みが世に出ます。
BIRDYの特徴は前後のサスペンションです。フルサスフォールディング! で、このサス部分が前後にスイングして、縦にコンパクトになります。
上述のようにJEDIはもともとパシフィックサイクル系です。が、このモデルのリアサスは非折り畳みです。本家BIRDYとはデザインと機構が別物です。
フロントのスイングアームはほぼイーブンでした。あいにくとその写真が手元にない。
JEDIのフレームの溶接はBIRDYモノコックのものにそっくりです、背骨チック。前側のベースは共通のようです。「きれいな溶接だなあ!」て溶接屋の友人におどろかれました、ははは。
BIRDYのシリーズです。
- Classic:スタンダード
- Monocoque:イマドキスポーティ
- AIR:軽量タイプ
個人的愛車遍歴からモノコックをおしましょう。
- モデル名:BIRDY MONOCOQUE STANDARD DISC
- 定価:225000円
- 重さ:11.4kg
- カラー:シアン、マットチャコール、ホワイト、ライム、スコッチブライト
- ホイール径:18インチ
- フレーム:アルミ
- 変速:1×9
- 折りたたみ寸法:D34 x W72 x H60cm
- 通販:NG
おねうちの225000円です。
「ロードを買える!」
はい、ロードはロード、ミニベロはミニベロです。ロードwwww たかだかはやりもんのミーハーな汗臭い競技用機材がなんの物差しになりましょう。ミニベロは高尚な道楽ですよ、道楽。
BIRDYは通販には出ません。店頭でおもとめください。さっきのローロの店頭写真を見返しましょう。左のワインレッドのやつがBIRDY MONOCOQUEです。そのしたがクラシックです。
流通数がダホンやTERNみたいな量産型メジャーブランドよりぜんぜんすくなくなります。販売数のボリュームがないと、価格がこんなふうに高止まりします。
BIRDY、パシフィックサイクルタイプの実売は12万円~です。型落ちや特価品を買えば、差額をカスタムに回せますね!
フォークをカーボンにすれば、一気に10kgアンダーまで落とせる・・・
で、ホイールを18インチから20インチにすれば、走行性能を上げられる・・・よーしよしよし、1万のチェーンをおろしちゃうぞー、3万のスプロケをつけちゃうぞー、よーしよしよし。
うほっ、おもろいもんが出来上がりましたで~。ほんで意外とよー走るわ~、このおもちゃ。
はい、どつぼです。で、そんなふくざつかいきなミニベロ界からスポーツバイクの本流に行くと、650Bホイールや29+やDBやチューブレスをすんなり受け入れられます。
BROMPTON M3L
ブロンプトンは英国発、英国製の折り畳み自転車です。made in ENGLANGがうりもんくです。用途は街乗り、チャリ通です。プレミアムなフォールディング・アーバン・バイシコーて表せます。
すこしまえまで台湾製のライセンス品がふつうに流通しましたが、本家がブランドスの見直しをはかって、『純英国製』ののぼりがふたたびかかげられました。このご時世に骨っぽいメーカーです。
このブロンプトンには専門店があります。これは神戸のブロンプトンジャンクションです。
おされです。セレクトショップ的なしきいの高さが門構えからただよいます。実際問題、入りずらさはナンバーワンです。せまい店内でおされなスタッフとしょうしゃにやりとりスキルはわてにはない!
イギリスの高級ウェアのRaphaとか革サドルのBROOKSとかのブランドイメージに通じます。大人上品プレミアム。ブリティッシュ!
店に入る前に駅前の大丸でクリケットジョーンズを買いましょう、ははは。
この名車のファンは世界各地にいます。で、ブロンプトンだけのイベントレース、BROMPTON WORLD CHAMPIONSHIPが定期的に開催されます。
ドレスコードはメットとスーツとシャツとネクタイです。各国予選を勝ち抜けば、決勝のロンドンへ行けます。
- モデル名:BROMPTON M3L
- 定価:194400円
- 重さ:11.5kg
- カラー:12色
- ホイール径:16インチ
- フレーム:クロモリ
- 変速:1×3 内装変速
- 折りたたみ寸法:D27 x W59 x H58cm
- 通販:NG
ブロンプトンの機材的特徴は16インチホイール、内装変速、M型ハンドルです。性能は実用車、日用車レベルです。郊外をばりばり走るチャリじゃありません。地下鉄の沿線の都市部が似合います。
専用の関連グッズやカスタムパーツがほうふです。オーナーには独特の輪、ブロンプトンコミュニティてものがあります。ビアンキ仲間のチェレ友のブリティッシュプレミアム版ですか。ブロ友?
純粋なブランド力でブロンプトンを上回る小径車はアレックス・モールトンばかりです。
億万長者のIT社長さんや貴族さんにおすすめです。
「クルマを買える!」
はい、クルマはクルマ、ミニベロはミニベロです。クルマwwww そもそも150万の折り畳みを買える人は150万のクルマを買いません。1500万のベンツを買って、1億5000万のおうちを買います。
DOPPELGANGER BLACKMAX
庶民は現実に戻りましょう。正直なところ、はじめてのミニベロや折り畳みにはブランドもののBIRDYやブロンプトン、メーカーもののTERNやDAHONやルノーさえが重荷です。
ふつうの一般人がぱっと思い付く予算は3万前後です。で、そこを直撃するのがドッペルギャンガーのチャリンコです。
価格、デザイン、ルックス、ふんいきが世間一般の折り畳み需要のイメージにぴたって一致します。そのような巧妙な設定です。
DOPPELGANGERは大阪のビーズ株式会社の総合アウトドアレーベルです。キャンプ、自転車、オートバイの関連商品をたさいにとりあつかいます。
ドッペルのアウトドアグッズはすごい人気です。最近のヒット作はDODレーベルの格安高性能テント、カマボコテント2です。2は問答無用で名作です。
ドッペルは通販時代の申し子的存在です。一昔前には「アウトドアのギアをネットで買うって・・・」みたいな風潮がありましたけど、いまやドッペル人気はColemanやCaptain Stagに勝るとも劣らない。
そして、モンベルは高い! スノーピークは高い! やっぱり、しにせのメーカーものは門外漢の感覚では割高に見えます。ダホンやターンの折りたたみみたいなものです。
で、ドッペルはこのお客の深層心理をうまくよみとって、じつにゼツミョーな企画開発をします。割安で高性能でマニア心をちょろってくすぐるようなアイテムです。
そして、商品展開が迅速で豊富だ。オリンピックでBMXが採用されればBMX系モデルを加え~、14インチがはやれば14インチモデルを出し~みたいに。節操のなさはさすがのなにわクオリティだ!
「ネットで折りたたみ自転車を買うって・・・」
て、ゆわれつづけてはや10年です。ドッペルギャンガーの自転車はamzonの人気ランキングの常連です。これはもうりっぱなひとつのブランド、レーベルです。
ぼく的には『あり』です。折り畳みやミニベロを競技用機材やぜいたく嗜好品と解釈せず、アウトドアギアの一角、日頃の足、レジャーの友と位置付けるなら。遠目のぱっと見はふつうにおしゃれですし。
フラッグシップはBLACKMAXシリーズです。
- モデル名:DOPPELGANGER BLACKMAX 202 S
- 定価:32400円
- 重さ:12.3kg
- カラー:ブラックオレンジ
- ホイール径:20インチ 406
- フレーム:アルミ
- 変速:1×7
- 折りたたみ寸法:D- x W82 x H66cm
- 通販:OK
しかし、AURORA219のむちゃくちゃぶりもPROSです。フロントがディスクブレーキで、リアがVブレーキで、前後サス付きだあ?! わざと?! わざとですか?!
良い意味でのやすっぽい厨二ぽいかっこよさがドッペルにはあります。ぼくはこの通販の安い亜流バイクを完全に否定できません。たいがいのオトナの精神年齢や美的感覚は中二どまりですし。
価格、デザイン、見た目、ふんいきがスポーツチャリンコ事情を知らない人の頭に浮かぶばくぜんとしたおしゃれな折り畳みやミニベロのイメージとぴったりします。DODの企画の妙ですね。