自転車はアウトドアです。基本の活動時間は日中です。朝から晩まで。遠乗り、長乗りには夏場が有利です。5-19時の14時間をチャリについやせます。
逆に冬場のあかるいリミットは7-17時です。10時間しかない。どこかでぐずぐずするとかトラブるとかすれば、目的地の寸前で闇にのまれます。
山中のとうげやオフロードはひとしおです。くらい木立や草むらのおくのガサゴソが恐怖と化します。
しかしながら、基本のタイムリミットを越えて、遅い時間や夜中に走ると、昼チャリとは別種のおもむきを感じられます。
夜チャリ、ナイトライダー
昼間の都会の都心はチャリンコフレンドリーではありません。人と車がごちゃごちゃと行きかい、けんそうが絶えません。
そして、チャリンコ乗りの行く手には数多の違法停車、違法駐車がたちはだかります。
自転車レーン上にタクシーさまがいらっしゃいます。休憩中のようです。「手前のコンビニの駐車場に入れや!」ておこるのはナンセンスです。
運転主さまに特段の悪意はありません。だれもがこういうあつかましさを持ちますし、かるい気持ちでずぼらをしてしまいます。でも、その密度がちょっと高すぎる。
これが都心では常態化します。自転車レーンや道路の左端は完全フリーダムではありません。
観光地周辺の道路はわりにきれいです。しかし、この場面では前方30mからチャリ通の学生さまがもうぜんと突っ込んできます。
歩道に上がるor右に膨らむor相手の動きを読んで直進 さあ、どれだ?! ※歩道に上がってやりすごしましょう。
一転、深夜の都会はしずかです。終電後が狙いめです。
スマホのカメラでこの明度の写真をとれます。深夜の都会はぜんぜん怖くありません。そして、衝撃の事実に気づきます。
「通行少なくて違法駐車ないだけでめっちゃ走りやすいやんか!」
はい、そうです。都会の道の走りにくさの主因は通行車両と路肩の停駐車です。道自体は広々ですし、見通しはばっちりです。
「引っ越しするのに部屋片付けたら意外と広いやんか!」
このクラスの衝撃はあります、ははは。
対照的に田舎の夜道は午後8時からまっくらけです。路面はスマホのカメラにおさまりません。
ちなみに正面が海、左右が道です。闇の中にガードレールが見えますか? 100円のしょぼいライトでは足元がおぼつきません。
かように深夜の都心の幹線道路は最高のサーキットです。昼間よりあきらかに効率がよくなりますし、集中力がまします。ピチピチウェアが人目に触れません。
LIGHT in NIGHT
夜間走行の必須装備がライトです。自転車の無灯火は取り締まりの対象です。フロントライトは白色のライト、リアライトは赤か橙の反射板かライトです。
フロントのカラーライトはNGです。そして、点滅もNGです。白いライトを常に点す。これが交通法の原則的には正解です。
取付位置は自由です。メット、チャリ、ウェア、いずれがOKです。ぼくはスマホのライトを全開にして、胸ポケに入れます。
スマホのフラッシュやライトは30-60ルーメンです。都心のナイトライダーにはあかるさは十分です。でも、たまに前傾ダッシュからの急停止でスマホがつるってすっぽ抜けます。
対人、対車の注目度的には点滅が正解です。チャリの速度域の常夜灯はわりに目立ちません。万全を喫するなら、点滅&常夜灯の2連式を装着しましょう。
あかるさの規定はとくにありません。『10m先を見通せるもの』とかなんとかです。都心部で10m先はよゆうです。無灯火ロンダリグ、ポリ除けには100均のライトが十全に用をなします。
正味、都会のナイトライドは闇とのたたかいではありません。深夜の都心は地方の夕暮れや山中のたそがれどきより暗くならない。
河川敷、郊外、田舎、オフロードのナイトライドこそは闇とのたたかいです。
100均ライト、胸ポケスマホが闇にのまれます。足元がみえても、一寸先がみえない。この写真の路面はキャンプ場の芝生で、やや前方に浅いみぞと渡し板があります。まっっっつたく見えない。
オンロードで500-1000ルーメン、オフロードで1000-2000ルーメンが安全安心ナイトライドの目安です。それ以下のあかるさで走ろうとすると、路面とにらめっこしながらのろのろせざるをえません。