自転車のチェーンのつなぎ方は人によりけりです。シマノライクな別途コネクトピン派、スタンダードなミッシングリンク派、そして、古式の元ピン再圧入派が存在します。
DIY派がついに工具に手を出した!
ぼくはミッシングリンクと再圧入を併用します。最近の新品のチェーンには別途のコネクトピンが付属しませんから。付属小物はほぼミッシングリンクです。
これまでミッシングリンクを外すときには古いインナーワイヤーや針金を通して、ビンビン!て引っ張って外します。
新品のミッシングリンクはタイトです。一発目にはめるときにはペダルのトルクでかんたんにパチンできますが、あとからぜんぜん取り外せません。
で、いらいらして元ピン抜いて再圧入をくりかえします。これはチェーンの耐久度的にはよろしいものじゃありません。
感覚的に再圧入ピンはもとのピンの80%くらいです。うすっぺらい最近の11速や12速のリンクはなおさらです。
そのせいか先代11sチェーンは5000kmから走行中のバッツン!!が多発しました。
オーバーユーズ、オイルアップさぼり、へんなチェーンラインなども要因です。自宅から10km圏内でしか起こらなかったのが不幸中のさいわいでした。
以来、チェーンカッターが遠出の必需品になりました。そして、この期にようやくミッシングリンク用の工具がamazonのカートにころがりこみます、チャリダー3年目の初夏。
はい、BIKE HANDのミッシングリンクマスターツールです。ただのリムーバーではありません。名前のとおりのマスターツールです。これ一つで取り付け・取り外しが可能です。
まあ、ミッシングリンクの難の99%は取り外しです。新しいリンクはやすやすと外れません。潤滑剤+針金+成人男子のMAXパワーでさえ微動だにしない。
製造元のBIKE HANDは1988年創業の台湾の自転車工具屋さんです。国内代理店はフタバです。へんなブランドじゃありません。良心的価格とふつう品質がモットーです。
はじめてのミッシングリンク外し
これ以前に先細のラジオペンチで何回か挑むも、チェーンのコマのピッチに泣かされます。ぎりぎりペンチの歯が掛からない。
難敵の近影です。
使用歴2週間のフレッシュなKMC X11Lチェーンのピッカピカのミッシングリンクです。案の定、カッチカチです。小手先のDIYは通用しません。
餅は餅屋、ミッシングリンク外しはミッシングリンクツールです。コマのサイドにツメをすべりこませて、柄を軽くグリップします。
で、パキッと。
リンクのピンとスリットの固定力はそんなに大きくありません。でも、ワイヤーやレンチでは力がうまく掛からない。ピンの外側のブッシュのまるみがあだです。
こういう工具をゲットすると、るんるん気分でむやみに着脱したくなります。しかしながら、ミッシングリンクの回数制限はせいぜい3-5回です from メーカーの主張。
個人的には再利用はぜんぜんOKです。今のところ、ミッシングリンクの破損の経験はありません。セット時のむらがない。再圧入元ピンのがトラブルメーカーです、ははは。
リアメカおそうじ
周年オーバーホールを兼ねて、リアメカの様子を見ましょう。春先からの集中的なオフロードライドでガリ傷が加速度的に増えます。
しかし、変速性能、ハンガーの状態、ケージの具合は万全です。めぼしいBADはプーリーの汚ればかりです。
あ、汚プーリーを外すなら、屋外でやるか、下になにかを敷きましょう。高確率で作業中にヘドロのかたまりがぽろんちょします。
右の肉抜きプーリーは3月のはじめにやってきました。それが二か月半でこんなに汚れます。グリス、オイル、金属の粒子、路面の砂利、謎の毛etcetcのハイブリッド汚物です。
汚れの付着から右側のテンションプーリーが余計に汚れます。地面との近さがたたります。ガイドプーリーの固着物は半分以下です。
さいわいベアリングの回転はなめらかです。テッシュで汚物をふきふきして、ケージにセットしなおします。もちろん、オイルスプレーのクリーナーは禁物です。
ボルト類を増し締めして、リアメカのメンテを終えます。
この記事で使ったバイクハンドのミッシングリンク用マスターツールはアマゾンで2000円くらいです。安心安全台湾製。
めったに使わない工具にそんなにお金を掛けられない! という人は中華系の安いのを買いましょう。おおむね1000円以下で買えます。
ちなみに自家用のラジオペンチでぐりぐりやるのは時間の無駄です。まっすぐな爪はリンクのピンに掛りません。