ミニベロや折りたたみの改造はロードやMTBより奥深いものです。プラモデルやミニ四駈いじりみたいな楽しさがあります。でかい模型をいじるかんじですか。
改造による変化がロードやMTBよりダイレクトに伝わるのも魅力です。グッドな改造はもろにメリットになり、だめな改造はがっつりとデメリットになります。
タイヤの影響度は特大
そのなかで変化値を最大限に感じられるのはタイヤの交換でしょう。クランク交換やリアサス(あれば)のチェンジは万人向けじゃありません。
その点、タイヤ交換は手軽ですーーと断言するのはあれれ? です。ミニベロのタイヤ交換、とくにロード系の細タイヤの着脱はイージーモードじゃありません。
ただし、費用対効果は優秀ですし、アイテム調達はかんたんです。アマゾンの品揃えが豊富ですし。
軽量化と高速化はミニベロ改造者の決定的宿命です。何人も強い運命の力でこれから逃れられません。
付属タイヤはまあまあ太め
ミニベロや折り畳みの完成車のデフォルトタイヤはおおむね1.25から1.5です。28c以下のタイヤはほぼ付属しません。細タイヤはメーカー非推奨です。
実際問題、町乗り、遠乗りには太目のタイヤが有利です。都市部のカオスなチャリ事情には細タイヤの性質が活きません。段差の乗り降りがネックです。
でも、発症中の改造熱はそんな理屈でおさまりません。特効薬は実際にタイヤを交換することです。交換の満足度は無常のカタルシスで、究極の処方箋です、わりとまじで。
で、タイヤとチューブです。さまざまな観点から最良の選択肢はパナパナセットです。タイヤはパナレーサーのミニッツライト、チューブはパナレーサーのR’AIRです。
これがミニベロタイヤ軽量化・高速化の定番中の定番です。これをパナレーサーのタイヤレバーで交換します。まさにパナトリオです、パナパラダイスです。
後述の理由からレバーの予備を余分に買ってください。1セット3本はやや不安です。
もちろん、タイヤとチューブのサイズは要注意です。小さい20インチのETRTO406用は小数点表記、大きい20インチのETRTO451用は分数表記です。上のものは7/8=分数表記=451です。
18インチとか14インチの世界はよく分かりません、あしからず。
ミニベロのタイヤ交換は大変
さて、実際のタイヤ交換です。工程はスタンダードなタイヤ交換に準じます。あさひとかのマニュアルで見ましょう。特別な手順はとくにありません。
問題はかたさです。この手のミニベロ細タイヤはホイールのリムにすなおにはまりません。28c以下からが一気にはまりにくくなります。
感覚的に1.5くらいのふつタイヤの固さが1であれば、細タイヤの固さは10くらいです。まじもんでかっちかっちのぞっくぞくです。
強化プラスチックのタイヤレバーがなにかの拍子にばっつんとおれます。そんなレベルです。コツは根気です。一気にはめようとしない。
タイヤレバーの幅分をちまちま溝に落として行く、くらいでやります。じゃないと、永遠ループです。
「近くのあさひでやってもらおか?」
て、考えが頭にちらつきはじめます。でも、たいていのあさひは体よくやんわり断ります。わりが合いません。
気休めの対策に
- ビードをよくもむ
- チューブの内圧でビードを広げて一晩放置
てのがあります。まあ、気休めです。
このようにミニベロの高速タイヤの着脱は手軽じゃありません。しかし、作業の達成感と走行の変化値は絶大です。
ぼくはミニッツライトよりミニッツタフをおすすめします。
耐久度重視の軽量細タイヤです。よく転がりますし、多少のリム打ちでパンクしません。ビードの固さはなやみのたねですが、ベターグッドタイヤです。
ミニベロ改造エントリーの方はくれぐれビードの固さを覚悟して、楽しい自転車ライフを過ごしましょうね~。何度となく交換するぼくもまだぜんぜんてこずりますが、ははは。
2016にリニューアル!
さて、このミニッツライトシリーズは2016年にこそっとモデルチエンジしました。旧PTからPROTITE SHIELDへ。
ロードタイヤの新作EVO3の技術を導入して、パンク耐性を旧モデルの24%増しに引き上げました。ほかの仕様はほぼ変わりません。チューブレスには未対応です。
ぼくはひさびさにこのミニッツライトの 7/8を買いました。新型の方です。
気持ち的にビードがフレンドリーになりましたね。圧倒的にはめやすくなりました。改良された?
過去の苦労が嘘のようです。新型がおすすめです。