ミニベロ2019 注目ベスト5! 6kg台、カーボン、電動が到来

最近のミニベロ、折り畳み自転車のトレンドは明白です。軽量化とコンパクト化です。一昔前の過度のロード化、高速化はやや収束しました。

ふつうの自転車より小さいミニベロはカスタムの影響をもろに受けます。20 7/8のロード系タイヤを付けて、10kgを下回ると、路面のささいなノイズに辟易します。

Panaracer Minits Lite Plotite sheild 23 451
Panaracer Minits Lite Plotite sheild 23 451

ぼくはあれこれタイヤを試しましたが、デフォルト装備のシュワルベマラソン1.5インチがグッドバランスでした。

ホイールとタイヤを極端に軽くすると、一気にトップスピードまで加速できますが、速度の維持に苦労します。そして、タイヤの消耗度がマッハです。

しかし、大きい20インチの451ホイールの走行性能は魅力的です。小さい20インチの立場を奪って、スタンダードになりました。

RENAULT PLATINUM LIGHT6

市販車の軽量化が空前の域に達します。口火はルノーウルトラライトマグネシウム6です。

軽量マグネシウム合金フレームの14インチシングルスピードフォールディングバイクです。6の数字のとおりにおひろめでは6kg台をうたいましたが、剛性の関係から後出しで7kgジャストになりました。

しかし、その脅威の軽さと駅のコインロッカーに収納できるコンパクトさ、マグネシウムの響きが手伝って、スマッシュヒットになりました。

ウルトラライトの販売元の輸入屋のGICはのりのりです。アルミの無印ウルトラライトに始まり、カーボン、チタン、クロモリてぞくぞく新作を出します。

おかげでGICはハマー屋さんからルノーウルトラライト屋さんへジョブチェンジできました。

悲願の6kgがついに現実のものとなりました。6.8kgはロードバイクのUCIの重量規定と同じ重さです。最軽量クラスの折たたみ自転車です。

フレームの素材はスタンダードなアルミ合金に回帰しました。軽量化は設計と組み合わせの妙でしょう。ただ、折り畳み時の横幅がMAGUNESIUM6より広くなります。

  • プラチナムライト6=65cm×36cm×55cm
  • マグネシウム6=66cm×30cm×57cm

です。フレームのチューブが薄く太くなったかな? アルミ地を薄くして軽量化しても、太くして大口径にすれば、強度を上げられます。これが幅の6cmアップの原因でしょう。

アマゾンの価格のように軽量のPL6のがM6より割安です。完全にマグネシウム合金がネックです。あれは割高だ。

SAVANE FDB20

GICのいきおいは止まりません。ウルトラライトルノーで小径車のトレンドを完全につかみまして、次なる一手でミニベロユーザーの琴線をうまくくすぐります。

それがSAVANEです。もとは中華向けの自転車ブランドのSAVA、萨瓦です。製造販売元は天津敏捷自行车有限公司で、自転車関連製品、電動スクーターを作ります。

目玉は格安カーボンフレームです。フルカーボンのシマノ105コンポの2×11のエアロロードがアマゾンで15万です。

GICの主戦場はネットストアです。SAVANEは実店舗でアカデミックな欧米の自転車ブランドと並べば、かくじつに見劣りしましょう。しかし、ネットではそこそこ見栄えします。

カーボン、ルックス、手ごろな値段で売るネット用のフィットネス商材と見れば、溜飲をさげられます。ネバー競技用機材です。勝つためのバイクではない。ドロハンのスピーディなチャリです。

ドロップハンドル=本格アカデミック

こんな連想がすこしアナクロになりました。ちょい乗りドロハン、ホビー前傾、普段使いカーボンはもうふつうです。

実際のところ、SAVAロードの車体は10kgを切ります。エアロはエアロだ。クロスバイクや古いクロモリロードよりすいすい走りましょう。

この手の格安カーボンロードは珍しくありません。本命はSAVANEの折り畳み自転車です。

なんとフルカーボンフレーム&フォークのフォールディングバイクです。ミニベロ界にカーボン化の波が到来しました!

カスタムベースのフレームセット以外の小径カーボンは超レアです。ルイガノ、GUSTOの完成車があります。フレームはJAVA、TRIGON、メカニコなどです。

市販の折り畳みカーボンは日本初上陸です。おまけにブレーキがディスクブレーキです。ホイールのインチアップやダウンが容易です。

デフォルトのタイヤとホイールはまあまあのワイドラージです。街乗りの歩道の段差乗り降り、路肩の荒れ、車載輪行のちょい乗りアウトドアにはこのくらいがベストです。

また、大は小を兼ねます。細タイヤのクリアランスの心配はありません。カスタムベースにできます。

ぼくがカスタムするなら、オフロード系ドライブを入れて、フロントシングルにして、ブレーキをHOPEかMAGURAにして・・・て、いろいろ妄想しますねー。

CARACLE-COZ

CARACLEは大阪の松原のTECH-ONEの自転車ブランドです。同社の本業は精密部品、金属加工の製造と開発です。これがなぜか2010年前後から自転車を始めます。

担当者のブログの過去ログを見ると、他社の折り畳みを研究しながら、手探りで設計・開発を進めた経緯をうかがえます。非OEMの独自開発商品のようです。

たしかにAliとかでCARACLEの同型のフレームを見ない。made by Matsubaraです。香川のさぬきのTyrellのように松原の代名詞的チャリンコになれるか?

CARACLEの売りは折り畳みサイズ世界最小です。65x48x33=0.102立方メートルをうたいます。実際に計算上では上述のルノーマグネ6より10%ほどのコンパクト化がなります。しかも、20インチです。

このCARACLEシリーズに最速のモンスターが誕生します。CARACLE-COZ、カラクルコージーです、ノーノー、コーズィ。

軽量高速フォールディングバイクです。そして、フレームの素材はカーボンファイバーです。完成車重量は6.9kgです。14インチシングルスピードのプラチナム6に迫ります。

走行性能はスズカエンデューロ3位入賞で折り紙つきです。てか、フレームの独特の見た目からすでに速さが伝わります。

折り畳みのジョイントのエラストマーはソフトテール風です。KHSやBD1からのオマージュでしょうか。105のダイレクトマウントブレーキもマニアをうならせます。

CARACLEのえらいところはこのモデルをローンチから完成車とフレームセットを同時に販売することです。中の人がミニベロユーザーの気質をよく理解します。

フルカーボンフレームセットが税別107000円です。非常に良心的です。これは売れますぜ~。で、初回出荷分はすでに売り切れ御礼です。カーボンに餓えたミニベロラーは少なくありません。

このようにSAVANEとCARACLE-COZで小径車カーボンの時代が幕あけしました。

ARAYA Muddy FOX Mini

別ベクトルの小径車を紹介しましょう。大阪の船場の金属加工の新家工業はリムの製造、Raleighの販売元で、日本ブランド自転車のしにせです。

ARAYAの看板はオフロードバイクのMuddy Foxです。国内初の大量生産MTBです。オフロードブームのあとで撤退しますが、のちに復活ののろしを上げます。

現在ではハードテイル、シクロクロス、グラベルモデルのMuddy Foxがあります。CX用はなかなか良さげです

このMuddy FOXファミリーに小さい末弟が加わります。Muffy Fox Miniです。

muddy fox mini
muddy fox mini

クロモリのハードテイルのオフロード系のミニベロです。タイヤはSCHWALBE BIG APPLE PLUS 20 x 2.15です。当然のごとくホイールのリムはARAYA製です。

こいつの特徴はフロントフォークです。上記のようにクリアランスががばがばです。仕様はクロモリ27.5” サイズフォークブレード 1-1/8” AHEADです。テーパーです。

つまり、ロード用のカーボンフォーク、本格MTB用のサスペンションフォークがすぽっと収まっちゃいます。

TERN VEKTRON

2018年はE-bikeの夜明けです。電動ユニットの大手のBoschが日本市場に上陸する、シマノが欧州向けのSTEPSを逆輸入する、パナ、ヤマハが電動MTBをつぎつぎ発表する、てにぎやかです。

ワイズのスポーツバイクデモ in 大阪の会場ではヤマハとBESVとシマノのブースが入場ゲートの正面にありました。

国内のE-bikeのミニベロの最注目の最有力候補がTERN VEKTRONです。

TERN VEKTRON

もとは海外モデルです。アシスト比と制限速度以外のへんなローカライズなしに日本市場へやってきました。TERNに感謝しましょう。

折り畳み機構と電動ユニットの外装バッテリーがうまく融合します。ちぐはぐさがありません。