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Uber Eats のマック地蔵が邪魔? じゃ、駅前の客待ちタクシーはどうなん?

マック地蔵 【まっくじぞう】

『フードデリバリーの配達パートナーがマクドナルドの周辺に待機する様。関西ではマクド地蔵とも』

広辞苑やWikipediaに載りかねない怒涛のパワーワードがマック地蔵です。ぼくのなかでは個人的な2020年流行語大賞です。

Uber Eats のスタイルは自由
Uber Eats のスタイルは自由

ちなみにマクドナルド以外での待機には特別な呼び名がありません。つまり、上の図はべラ地蔵ではない。ただの一休みです。

このマック地蔵、マクド地蔵という現代的な現象を少し詳しく見ていきましょう。

ネットの『地蔵』の意味

『地蔵』という言葉はネットの世界では独自の意味を持ちます。これは主に『道端の一か所にじっと待機すること』で通じます。

とくにナンパ師やキャッチのお兄さんは「さっきから地蔵です。声掛けできません」などの言い回しを良くします、多少の自虐や揶揄を込めて。

ゆえにこの『地蔵』はポジティブな意味では使われません。今日の主役のUber Eats のマック地蔵もネガティブに取り上げられます。

マック地蔵以外の色々な地蔵

ところで、地蔵は自主的な本望の結果ではありません。基本的にこの状態は不毛の非生産的な時間です。毒、麻痺、地蔵、ああ、バステ。

フードデリバリーサービスの配達パートナーは報酬を得るために外へ出ます。「よーし、地蔵しちゃうぞー」とはならない。

しかし、配達パートナーはリアクション型のお仕事です。自主的に営業を掛けるとか、御用聞きに回るとかできません。

アプリからの依頼が入らなければ、パートナーは動けません。待機時間=地蔵は絶対的に発生します。

これは駅前の客待ちのタクシーと同様です。

タクシーは駅前地蔵か?
タクシーは駅前地蔵か?

が、タクシーは『駅前地蔵』とは特に揶揄されませんし、ネットニュースで取り上げられません。

また湾岸道路に行くと、たくさんの休憩中のトラックを拝めますが、これを『湾岸地蔵』とは言わない。

地蔵は普通

と、地蔵行為は一般社会では日常的な事象ですが、フードデリバリーの配達パートナの待機だけが恣意的に取り上げられます。

実際、大昔からある駅前の客待ちタクシー軍団とコロナから台頭するマクド前の注文待ちUber Eats 軍団の影響度は似たり寄ったりでしょう。

個人的にはタクシーを利用しませんし、都会を自転車で移動しますから、駅前タクシー軍団の方が圧倒的に邪魔です。

しかし、目新しいものには一般大衆の注目とヘイトが集まります。ためにネットメディアはマック地蔵を積極的に取り上げます。

「客待ちタクシーが迷惑だ!」

この平凡なコピーには注目とヘイトは集まりません。そんなことは昭和の時代からの常識です。

また、マック地蔵に怒る大衆は一種の『ヤフーニュース地蔵』です。スキャンダラスな話題をPCやスマホの前でじっと待つ姿は地蔵行為の典型でしょう。

そして、いずれの地蔵も効率的に成果を上げるための手段に過ぎません。タクシーは駅前へ、配達パートナーはマクドへ、大衆はスマホへ。

つまり、地蔵は普通です。

マック地蔵をする理由

上記のようにマック地蔵はUber Eats の配達パートナーが効率的に稼ぐための必勝法です。

ご存知のようにマクドナルドは外食産業の超名門です。バーガーキング派のぼくも100円ポテトや100円ナゲットにはたまに浮気します。

バーガーキングのベーコンチーズワッパー

・店舗数
・立地
・ブランド
・オーダー数

マクドナルドはこの全ての条件を兼ね備えます。駅前の一等地にはあの黄色いMのマークがだいたいどーんとあります。

※厳密にはあの看板は二本の金色のアーチで、Mの文字ではありません!

で、フードデリバリーアプリの報酬は個々の配送に出ます。距離報酬は全般的に控えめです。単発の長距離はNGだ。これはタクシーと対照的です。

近距離の配達を多くこなして、追加インセンティブを上乗せするがフードデリバリーの報酬を増やすテンプレートです。

安定したオーダー数を期待できるマクドナルドに配達パートナーが群がるのは自然のことです。そこは良い漁場のようなものです。

ちなみにスタバ、ケンタッキー、松屋などでのオーダー待ちはとくに地蔵と呼ばれません。

なぜだ?! スタバ地蔵とかケンタ地蔵とか松屋地蔵とかもいるぞ!

くしくもマックにはネット民や一般ピーポーのヘイトが定期的に集まります。Uber Eats との相乗効果が良好のようです。

マクド提携はUber Eats のみだったが・・・

マクドナルドは自前で配達要員のマッククルーを雇います。マックデリバリー。ロゴ入りの赤い自転車や原付が目印です。

マックデリバリー
マックデリバリー

マックデリバリーの配達員はマクドナルドの直属の従業員です。基本的にマックのオーダーしか運びません。

他方、フードデリバリーのUber Eats や出前館は直営の店舗を持ちません。既存の飲食店と提携して、そこからのオーダーを取り扱います。

で、マクドナルドと提携するフードデリバリーは長らくUber Eats の一社のみでした。競合のDiDi FoodやFoodpandaではビックマックを頼めません。

foodpandaのクーポンで注文
foodpandaのクーポンで注文
foodpandaのクーポンで頼んだハンバーガー
foodpandaのクーポンで頼んだハンバーガー

この事情からマック地蔵=Uber Eats でした・・・が、2020年10月に国内トップの出前館がマクドナルドと提携して、長年の一社独占が崩れました。

・Uber Eats 650店舗
・出前館 850店舗
・マッククルー 1300店舗

これでマック地蔵=Uber Eats の公式も正解ではなくなります。まあ、出前館=LINEですから、ネガティブなニュースは忖度されそう。

マック地蔵に陰り?

ところで、マクドナルドの提携先が増えても、ビッグマックの消費量は劇的には変わりません。

国内の人口は減少の一途を辿ります。日本人一人当たりの平均の食費も摂取カロリーもバブル期から右肩下がりです。

フードデリバリーはまだまだ伸びますが、現場の状況はそれより早く変化します。配達パートナーの一人当たりの稼ぎが減る。

新規の出前館軍団がマクド前に群がると、古参のUber Eats 軍団が困ります。明らかに運び手が余る。

また、アプリのアップデートで店舗から最寄りのパートナーに注文が行かなくなり、その店舗の近郊のパートナーにランダムで飛ぶようになりました。

結果、マック地蔵で稼げる時代は急速に終焉に向かいます。それでも、この必勝法は消えません。同レベルの代替案が見つからない。

タクの駅前地蔵と等しくUber Eats のマック地蔵は不滅です! 

とはいえ、Uber Eats 一本で行くのは東京・大阪以外ではとうにむりゲーです。アプリの掛け持ちはもう必須ですね。

専業や上級者はすでにアマゾンフレックスや軽貨物配送を取り入れます。え、Uber Eats 地蔵から駅前地蔵へジョブチェンジだあ?

逆に副業、お小遣い稼ぎ、フィットネス感覚でやる人にはこれらはポジティブな変化でしょう。

だれもかれもがマクドのド真ん前でタバコをふかしながら地蔵できる人ではありません。

Uber Eats 地蔵デビューにカバンはいかが?

はれてマクドナルドでUber Eats 地蔵デビューするなら、デリバリーバッグを用意しましょう。

Uber Eats の公式バッグはAmazonのこれです。

が、最近ではネットニュースの煽情的な取り上げ方のおかげでこのロゴが一部の人々から白い目で見られます。

そして、このアメリカンサイズの公式バッグは日本の出前事情にはややオーバースペックです。特大ピザや10人前の寿司セットの注文はそう来ません。

ということで、軽量・コンパクトなロゴなしの汎用デリバリーバッグが人気を集めます。

Uber Eats
B4C