走行距離650km、獲得標高5000m、三泊四日の楽しい?自転車ツーリング、紀伊半島一周サイクリングの3日目です。
2日目に和歌山の白浜から本州最南端の潮岬経由で三重の熊野まで走って、ホテルで晩飯と夜食をたっぷり食べて、深夜まで動画編集しました。栄養〇、睡眠△です。
根を詰めるのはパソコンに撮影データを移さないと、GoProのSDカードの容量を確保できないからです。素のHD解像度の動画データは2分で1GBとかなりますし。
あと、身体の疲労度は1日で5%ずつ減るような感じです。初日100%、二日目95%、三日目90%ですか。
しかも、この3日目は正念場の伊勢志摩国立公園です。熊野からすぐに上りがあり、以降は半永久的なアップダウンです。
ビュッフェのケーキが心の支えです。
ぼくはこれを朝からx2しました。
紀伊半島一周サイクリング3日目
この日のゴールは伊勢です。JR伊勢市駅、近鉄宇治山田駅の近所にホテルがあります。ちなみに伊勢神宮やおかげ横丁があるのは近鉄五十鈴川駅です。
で、熊野から伊勢までの直帰の距離は120kmです。が、紀伊半島一周の大義から志摩方面への寄り道は不可避でしょう。
志摩のギザギザの海岸沿いを走ると、走行距離を150~200kmまで伸ばせます。
ぼくは志摩スペイン村の志摩磯部を経由して、伊勢へ回るルートをチョイスします。このルートが160km前後です。
とはいえ、この行程のポイントは走行距離でなく、獲得標高です。尾鷲市より北側の伊勢志摩国立公園が紀伊半島一周の最大の難所です。
開幕熊野ヒルクライム
スタート地点はホテルなみです。ここはちょうど42号線と311線の分岐点にあります。地図では世界遺産の鬼ヶ城の北側です。
左は短い急坂(距離30km ピーク400m 上り400m)、右は長いアップダウン(距離52km ピーク199m 上り700m)です。
どちらのルートも最終的に尾鷲市で合流します。さあ、どっちだ?
ぼくは流れに沿って、42号線に入りました。午前9時の気温がマイナス3度でした。指先と爪先がキンキンになりました。
積雪の少なさが幸いです。
尾鷲市への下りの前に二本の長い真っすぐなトンネルがあります。2kmくらい?
このルートには自動車がほぼ通りません。トンネル内は外よりぬっくぬくです。走行は非常に快適です。むしろ、スピードが出すぎる。
それから、有名な熊野古道はいろんなところにあります。グラベルやMTBで入れるかは定かではない。
紀伊長島で休憩
朝飯にケーキを10個ほど貪り食って、空腹をぜんぜん感じません。結局、終日にご飯なしで走り切りました。
しかし、身体が冷えると、生理的欲求が捗ります。折よく紀伊長島の道の駅まんぼうが見えました。何てキャッチーなネーミングだ。
駅の脇には大きな池と公園があります。休憩にはサイキョーですね。
この道の駅まんぼうの名物はまんぼうのフライ定食です。ぼくの直感が「ない」と申しまして、安定のソフトクリームが手元に参りました。
この道の駅は非常に活況でした。
アップダウンな伊勢志摩国立公園
紀伊半島一周で思い浮かぶのは白浜の夕焼け、潮岬のきれいな海、赤福本店の大行列、そして、伊勢志摩国立公園の無限アップダウンです。
この三重県南東部の地図を見ると、学生時代の地理の用語を思い出します。リアス式海岸? フィヨルド?
正解はリアス式海岸です。フィヨルドは氷河で削られた地形です。三重に氷河は存在しません。そして、志摩半島は日本三大リアス式海岸の一つです。
とにかく、この周辺の海岸線はノコギリみたいにギザギザです。和歌山県南西部の滑らかな海辺とは対照的だ。
で、この地理的特性から道路は少し内陸を通ります。仮に海の間際へ道を敷くと、無闇に長い道路を作らねばなりません。
結果、道のりが湾、上り、トンネル、下り、湾、上り、トンネル、下り…の永久ループになります。天然のインターバル走法や~。
一つの上りのピークはせいぜい数十メートルです。しかし、それが海岸のギザギザの数だけ積み重なります。
試しに地図で道の駅まんぼうから志摩までのトンネルの数を数えてみました。18個です。熊野からでは30前後です。ざっくり50×30=上り1500mです。
50mくらいの上りでは眺望が開けません。ひたすらに地味なアップダウン、理想的なインターバル練習です。え、これは部活ですか?!
実際、この区間でがっつり海を見れるところはほとんどありません。
そんなこんなで志摩磯部です。
左手の山のあちらが伊勢です。スペイン村は反対側です。周辺は基本的に畑です。志摩、意外と何もない・・・
伊勢のおかげ横丁へ
昼食抜きの160km走、おまけのインターバル練習はなかなかハードです。ホテルと晩飯が恋しくなります。最短の平地ルートにハンドルが切られました。
この道は恐らく鳥羽松坂線です。途中で近鉄特急のしまかぜが通りましたし。
大阪まで電車輪行で行き来するなら、このプレミアム特急を使いましょう。リクライニングシートが超最強です。
この線路の先は五十鈴川駅です。JRは五十鈴ヶ丘駅です。場所が全く違います。
伊勢のおかげ横丁の赤福本店前です。
三連休の中日の正月期間中で人手が異常でした。え、赤福は大阪駅とか阪急のデパ地下とかにありまっせ? あと、横丁の茶屋のお汁粉はめちゃめちゃ甘いでっせ?
混雑から逃れて、宇治山田駅の方へ向かいます。
コロッケで有名な豚捨の外宮前店も満席です。ぼくはコロッケだけ買い食いしました。
ホテルにチェックインして、スーパーに買い出しに行き、半額見切り寿司と牛乳とかりんとうを食べました。
初日と2日目で動画のストックを作れたので、この夜には撮影データのコピー&ざっくり荒編集だけして、早めに就寝しました。
明日は伊勢から奈良経由の大阪へ帰還編です。
自転車でお伊勢参りのポイント
熊野から伊勢への直帰は120km、志摩経由は150~200kmです。志摩半島にどこまで深入りするかで距離がかなり増減します。
志摩国立公園の海岸線ルートは基本的に地味なアップダウンです。インターバル練習には格好ですが、快適な自転車ルートではありません。海は一瞬、後は山とトンネルです。
無理に距離を稼がないなら、道の駅まんぼうで260号線に移らず、42号線でひたすら伊勢詣でしましょう。時間と体力をかなり節約できます。
正月と連休のおかげ横丁は戦場です。
日帰り電車輪行には近鉄特急のしまかぜがマジでおすすめです。