チャリ界の有識者の厳正なる審査のもとでクロスバイクが最強の街乗り自転車の栄誉を勝ち取りました。
![GIANT ROAM3 ver8](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2016/06/GIANT-ROAM3-ver8.jpg)
そこそこの走行性能、そこそこのスポーティさ、そこそこの見た目、そこそこの値段・・・て、可もなく不可もない80点の優等生です。
コンビニ、チャリ屋、自販機のヘビロテで日本のサイクリング環境は世界一らくちんです。おおかたのオンロードの自転車シーンはクロスバイクでことたります。
欠点らしい欠点はジャンルでしょうか。『クロスバイク』てくくり、レッテルが一抹のCONSをかもしだします。
現代の日本の自転車トレンドで『ロードじゃない!』てのは仲間外れマイノリティです。チャリ八分、チャリハラが全国的な問題です。
街で受難のピュアロード
ロードバイクのアカデミックさとステータスはたしかなものです。でも、街乗りやお買い物、通勤通学にはパリパリのフォーマルロードはちとミスマッチです。
ことさらにロードのアイコン、ドロップハンドルが街中では異彩をはなちます。これはかつての実験機の改造ママチャリロードです。
![ドロップハンドルママチャリ](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/05/c5d29d506e83ab9fb1d4251f4fff821e-1.jpg)
この特徴的なルックスは青少年や酔っ払いの心をザワザワさせます。いたずら、パクリの危険性が一気にはねあがります。防犯的観点からドロハンは落第点です。
ドロハンでなんでもロード
「ドロハン付ければなんでもロード」
これはほんとのはなしです。
- 海外の”Gravel Bike”は国内ではグラベルロード
- ミニベロ+ドロハン=ミニベロロード
- MTB+ドロハン=マウンテンロード
- スポーツ自転車=ロードバイク
- サイクリスト=ローディ
この用法がまかりとおります。ドロハンは自転車のロード化には非常に有効です。
が、上記の理由から街乗り号にドロハンはいろいろな支障を生み出します。チャリ通や買い出しレベルで前傾姿勢が必要だあ?
あと、ドロップハンドルのバーテープ巻きやケーブルの取り回しがじみにめんどうです。毎回毎回、ぼくは図を見ないと巻けません。
もうひとつのロード化方法
ドロハンなしのロード化の方法はひとつしかありません。本体のロードバイク化です。この本体=フレームです。
![ロードの展開図](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/12/406520a7652bc192eac26118724f904d.jpg)
本体がロードであれば、そのほかのパーツがどんな変態マニアック仕様であれ、その車体はロードバイクスです。
ドロハンはロードや競輪の象徴ですが、フラットバーやライザーバーはクロスバイクやMTBのアイコンではありません。
![フラットバーロード](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/12/0c1c9fe701694c616aa1fa9a558038c4.jpg)
これをクロスバイクやMTBと称するものはまともな自転車乗りにはいません。フラットバーロードです。判断基準は本体ですね。
- ドロハンを付ける
- ロード系フレームを使う
ロード化はこの二択のみです。
「クロスバイクにすれば?」
これは的外れな意見です。しかも、こういう人はおうおうにクロスバイクをレッテルで見下します。
クロスバイク×
ドロハン×
この条件下で『ロード』を欲するならば、フラットバーロードしか選べません。
ギアを減らすと遊べる
本家のロードの変速は2x系です、フロントダブル。2×11、2×12ですね。今日は11速と12速のはざまの季節です。
3xはスタンダードなクロスバイク、1xはMTBです。ミニベロ、折り畳み、シティサイクルには内装も元気です。
![シマノ Nexus](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/11/0cccfcc30d9b9a863eb9412f1bca05f1.jpg)
で、フラットバーロードはロードですから、変速はおおむね2xのフロントダブルです。レースグレードの11速でなく、8、9、10速の汎用グレードです。
これはシフトレバーのためです。11速以上は競技用機材です。ドロップハンドル用のデュアルレバーが基本です。
![カンパEPS](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/03/d837c5de83d719fc6f41047fc19c7a7a.jpg)
最高グレードのフラットバー用シフトレバーみたいなものはありません。競技グレードのフラットバー用レバーはMTB用です。
![SRAM GX EAGLE トリガーシフターとマウント](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/06/1c336e28c7cc691810fe7e891d739066.jpg)
『ロードバイクコンポーネント』のジャンルに入るフラットバー用のレバーは8-10です。フラットバーで11速をするなら、MTB用や汎用をちゃんぽんします。
しかし、それは『ロード』からすこし遠ざかります。ごちゃまぜちゃんぽんのクロスオーバーはクロスバイクへの第一歩です。それはだめだ。
てことで、フラットバーロードの変速は2×8-10になります。シマノのピュアロード名義のフラットバー用シフトレバーはこれですね。
で、しろうとはギアを増やす方向に走ってしまいますが、くろうとは逆の発想をします。ギアを減らそう!
![シングルスピード完了](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/07/43b9ceeb7a10ae0eabef5226879f06e5.jpg)
シングルスピードのシンプルさに慣れると、はんざつな変速機やじゃまくさいケーブルに戻れません。ぼくはいさぎよく街中、平地しか走りません。
ロード風味を残すなら、もう少しマイルドにして、フロントシングル化しましょうか。
![EASTON-EC90-SL-カーボンクランク](https://b4c.jp/wp-content/uploads/2018/12/1d926910bd02371bee51260fc292fe45-1.jpg)
ロード系以外、シマノ系以外のパーツにアレルギーを起こさないなら、選択肢を一気に広げられます。
で、本体がロードであれば、ほかがどんなに亜流であっても、その本質はロードです。多少のノイズは問題になりません。
むしろ、ノーマルの2xのフラットバーロードはただの亜流です。性能アップの目的で11速化は凡庸でナンセンスでしょう。カスタム目的のそれは分かりますけど。
1x化、シングルスピード化、固定ギア化、内装化などがおすすめです。