先週末は有馬温泉日帰りチャリツアーでした。宝塚から有馬への無限の上り坂が遠い昔日の思い出のようです。ミニベロのヒルクライムとダウンヒルは心身機器共にきついものです。
で、前回の記事の次回予告の通りに今日はサイクルモードライド大阪2017の初日デーです。土曜にするか日曜にするかを昨夜まで迷いますが、明日の参加者のために初日にレポートしに行きます。
天気予報は曇りのち晴れです。雨は降りませんが、朝方はまだまだ冷えます。しかし、ダウンを着て行くと、試乗でもれなく汗まみれになります。日中は15度まで上がりますし。
で、ぺらぺらのパーカーと半そでTシャツと長袖ニットのややイキり薄着で午前7時半に出発します。開催会場の万博公園はうちからちょうど10kmの距離です。だらだらチャリで1時間です。
が、万博記念公園の開門は9時30分です。残りの一時間をなんにしましょう?
はい、かいわいの自転車店めぐりです。これは南千里の隠れた名店くわはら自転車です。

くわはら自転車
映画E.TのBMXのKuwaharaとは無関係です、たしか。犬のくわはらくん?にびっくり! しましょう。
ここはヤフーオークションにセラー出品しますが、総合評価が10000件越えのうちで悪い評価がたったの2件です。サイクルパラダイスやサイクリーに爪の垢を煎じて飲ませたい!
ここから万博道路沿いに出ますが、時間を持て余します。2号線により道して、一条サイクルセンターを視察します。

イチジョウサイクルセンター
看板メニューはTREKとSALSAです。ここはオールラウンドです。箕面にでっかいベース店があります。あっちはザ・ロード系です。
で、万博に到着します。ぼくは地元民ですが、観光客みたいに何遍も撮ってしまう。

太陽の塔2017年3月4日
こっちは中央口です。サイクルモードの入場受付はこの中央口と東口にあります。ぼくは8時45分に正面口に到着しました。待ちは50人くらいです。
受付は前回よりスムーズになりました。イベントチケットが万博の入場券と一体型になったのは大きいです。前回はここらの案内が最悪でした。
- 万博公園の入場券購入に並ぶ
- 公園の入門の列に並ぶ
- イベント会場の入場券代わりのリストバンドに並ぶ
- 試乗リストバンドと入場券リストバンドは別々。試乗希望者はそれぞれに並ぶ
- 試乗車に並ぶ
て、ひどい誘導でした。今回、これが一気に改善されました。上記の一切合財を受け付け窓口でスムーズに処理できます。
おそらく前回の数百万のなにわっ子のクレームが効きましたね~。いらちの大阪人にこうゆう意味不明な二度手間は禁物です。ディス・イズ・段取り悪いわ~、です、ははは。
ちなみに招待券のチケットの受付は『PRESS』の窓口です。前売り券、当日券の窓口じゃありません。『PRESS』です、二日目の人はお間違えないように。
開幕ダッシュでスペシャライズドに並ぶ
さて、人気ブランドの試乗は当然のように込みます。ブースへの開幕ダッシュが基本です。一歩の遅れが10分20分の遅れです。
ぼくは開幕ダッシュでスペシャライズドに向かいます。
しかし、途中であまーいトラップが出ます。
新型ドグマF10だ!

ピナレロドグマF10
これを写メらずに自転車ブログをやれますかいさ! でも、試乗にはすでに待機組みがいます。奥の椅子の方々です。
結局、F10の試乗車はあったかあ? そこまで確認できません。スペシャラブースはどこじゃあ?!
と、右手の奥の方にありましたわ、スペシャラさん。列はまだ少なめです。並びます。ブースのスタッフが誓約書と試乗車メニューを持ってきます。
で、記入して、モデルを選んで、整理券をゲットします。開園直後並びのぼくの時点でルーべコンプは11時でした。
スペシャラの試乗はなかなかのサービス力です。希望すれば、フラットペダルをビンディングに変えてくれます。シューズはこの通りです。

スペシャライズドブースの試乗用固定シューズ
時間を忘れないようにして、ほかをあたりましょう。
この日の一台目はコナのカーボンハードテイルの29erでした。が、MTB系を別個の記事にまとめますから、一つ飛ばしてロードに行きます。
あそこに見えるはConceptでないか? デュラまで付いてさ
たまたまコルナゴブースが目に入りました。列はそんなに多くありません。うーん、なぜだあ? しかも、試乗車は強烈なやつばっかりです。
ボーラウルトラ付きのC60、レーシングモデルのV1R、そして、エアロロードのConcept…
折りよく待ち時間なしでこいつをゲットできました。コルナゴコンセプトです。コンポは新型デュラ! ホイールは純正カーボン! 100万クラスだア!

colnago concept
おあつらえ向きにモデルサイズは小さめ490です。本日の初ロード、いや、本年の初レーサー、いやいや1年ぶりのドロハンバイクがこれです。
絶賛ミニベロラー&親オフロード機材&スラム派&イレギュラーカスタムばかのぼくはなんか申し訳なく思います。てか、STIレバーの操作が記憶のかなたに消えた・・・
さいわい万博の試乗コースは2.2kmのロングコースです。ATCのピロティ広場のがたがた500mの比じゃありません。最初の500mで操作を思い出します。
で、気がかりの新型デュラエースR9100の使い心地です。
ううおお?! これがシマノ入魂の最高グレードか! メディアもインプレももてはやすのは当然じゃないか! スッゲ! 超スッゲ! 次元が違う!!!

新型デュラエース
てことはとくにありません。想像以上にザ・ふつうです。あれれ~、こんなもんですか~? 『次元の違い』や『驚くほどの滑らかさ』はしません。
むしろ、うちのクロスバイクの旧型Deore XTやミニベロのSRAM NXのが好感触です。DLCのチェーンのたまものでしょうか? うーん、デュラエース、ぼくの心はおまえにときめかない~。
あ、ブレーキの効きだけはまあまあでした。あー、エアロモデル用のダイレクトブレーキだからかー。そーかそーか。どおりでVブレーキみたいな手応えがします。
気を取り直して、フレームに行きましょう。このConceptはコルナゴ初のエアロモデルです。従来のコルナゴファンには不評です。
が、ぼくはコルナゴファンじゃないし、ロードバイク乗りじゃありません。そんなぼくの率直な感想は「このフレームはおもしろいフレームだア」です。
まず、仕様は完全に競技用です。重さの手応えは7kgアンダーです。うちの8kg台のミニベロより一歩二歩軽めです。片手でひょいひょい持ち上げられます。
反応はビシバシです。もちろん、ぼくは性能を引き出せませんが、下りで全力ダッシュ、上りで立ちこぎガシガシしたときに、なにかしらのバイクの潜在能力的なものをちょこっと感じられました。
バイク的には優等生て感じじゃありません。後述のルーべコンプはまじめくんの優等生ですが、こいつはじゃじゃ馬です。乗り手を選びますわ。
乗りこなせる人が乗れば、ものすごいパワーを発揮できます。シロートがポン乗りで80点を出せるバイクじゃありません。ルーべコンプと真逆です。
て思いました。とにかく、乗り終えた後でもう一回乗りたくなりました。じゃあ、これは良いバイクです。ぼく的には当たりです。
スペシャライズドのルーべコンプは優等生ディスクロード
このあとでコメンサルのDHバイクやFocusのAMバイクを乗りますが、別記事に分けるとします。時刻が11時になり、気温がぐんぐん上がって、スペシャライズドの試乗車がやって来ました。
はい、ルーべコンプです。490サイズです。ごらんのとおりのエンデュランスディスクロードです。

スペシャライズド ルーべコンプ
シートポストがおもしろい形です。そして、ヘッドチューブ周りにも振動吸収の対策が施されます。Future Shockて機構です。フランス北部の対石畳用の秘策です。

スペシャライズドルーべコンプFuture Shock
20mmトラベルの内蔵型ショックスです。これはわりに沈みます。クロスバイクのフロントサスの超軽いVerみたいなもんです。
ロードの小話をしましょう。フランスの道路の路面事情は昔から今日までそんなによくありません。レーサータイプよりツーリングタイプが発展しました。
一方、イギリスの路面事情はフランスより上等です。ツーリングタイプよりレーサータイプが発展しました。
で、この二国のロードが数十年前の日本にやってきました。当時の日本の道路状況はフランスに近いものでした。けっこうな都会でも砂利道、未舗装、がたがた道路が珍しくなかった。
で、レーサータイプのイギリス車は受けずに、ツーリングタイプのフランス車が人気を博しました。古参の自転車乗りの印象ではツーリングバイク > ピュアロードでしょう。日本一周、アメリカ横断とかの流れはこれに起因します、from ラレーのサイトより。
いまや巨大な道路予算で日本中の道という道はぴっかぴかのつっるつるです。
「また、ここ工事や! 去年もせんかったけ?」
ルーべコンプに話を戻しましょう。このおかげで乗り心地は非常にマイルドです。長乗り、遠乗りにもってこいです。誰が乗っても、そこそこ走れます。非常に優等生ないい子ちゃんのバイクです。
ただ、Conceptで感じたどきどき感は起きませんでしたね。「なんとしてもこいつを乗りこなす!」て熱いものは沸きません。ポン乗りで機材と仕様の恩恵にあずかれます。
そして、このバイクが本領を発揮する舗装路のあれ道がそんなにない。グラベルバイク・アドベンチャーバイクより遊べない。
てことで、中途半端さが付きまといます。乗りやすいのは乗りやすいのですが。あいにく、もう一回乗りたくならなかった。
3Tの新作グラベルバイクEXPLORO
このルーべコンポですでに都合5台目です。そろそろ体力がきつくなります。ちなみにコース途中にはショートカットポイントがあります。そこの折り返しは1kmくらいです。
でも、こんな長いアップダウンは魅力的でしょう。

サイクルモード大阪万博試乗コース
走り応えはばっちりです。てか、ほぼアップダウンの練習ゲレンデですわ。完全に部活坂です。万博の10kmマラソン(来週日曜開催)のときもここは難所です。女子や子供にはちとヘビーです。
時計の針が正午を過ぎて、会場の熱気と各ブースの待ち時間はピークに達します。人気ブランドの1時間、2時間待ちはふつうです。
今回の長蛇ナンバーワンはCANYONとCANNONDALEですか。ネット通販オンリーのCANYONの試乗機会は多くありません。Cannondaleやピナレロはカンザキやシルベストにあります。
ぼくは乗れるのを探して乗ります。おつぎはGarneau Gennixです。

Garneau Gennix
ルイガノの本家カナダのモデルがGarneauです。これはエントリーモデルのGENNIXです。こいつの感想は・・・うーん、ビミョーです。クロスバイクとさほど変わず。てか、うちのルイガノのミニベロより走らん!
デュラエースダイレクトブレーキ、ロードディスクブレーキを試した後で普及帯のキャリパーブレーキ車に乗ると、その制動力の頼りなさに驚きます。
「ぜんぜん止まらへんやん! ドラムブレーキか?! ママチャリけ?」
てなもんです。がつっと止まれないと全力でダッシュできないなあ、性格的に。アルテグラブレーキでしたけど、2ndグレードがこれだったら、ティアグラやソラのキャリパーブレーキはどうなるん?
ロード系の最後はイタリアのトリノのパーツブランド3Tの新型EXPLOROです。3T史上初のオリジナルフレームです。しかも、イマドキのグラベルバイクです。
LOUIS GarneauとKONAの間にあったから、取り扱いは大阪のアキコーポですかねー?

3T Exploro グラベルバイク
ディスクブレーキ、オフセットシートステー、スルーアクスル、SRAM 1×11のザ・イマドキ・グラベルアドベンチャーバイクです。
タイヤ幅は47cです。クリアランス的には2インチが入りそう。

3T Exploro タイヤクリアランス
奇跡的にうちのクロスバイクのタイヤ幅と同じです。

TEKTRO Vブレーキ
車体の価格は10倍違いますが、ははは。これはコンチネンタルのシティサイクル用の47cです。サイズはほぼ28インチで、乗り心地はマウンテンに近くなります。
3Tのグラベルは8台目です。足はすでにぱつぱつです。しかし、こいつが見た目に反して、意外とカンカン加速します。3T、初フレームでやりよるなあ。ぼく的にルーべコンプより上です。
このExploroのドライブはSRAMのForceの1×11でした。操作方法がシマノと違います。レバー小プッシュで変速アップ、大プッシュで変速ダウンです。
レバーの手応えはちょっとチープですが、変速はカチカチ決まります。
やっぱし、デュラエースの「次元の違い」とか「驚くほどのなんとか」てのはていの良い宣伝・うたい文句ですかね~。想像以上に想像以上じゃなかったな~、デュラくん。
ロードの試乗は以上の4台でした。
- ハイエンドエアロ
- エンデュランスディスクロード
- スタンダードロード
- グラベルバイク
とバランスよく試乗できましたね。もう一度乗りたいのがConceptで、買いたいのがExploroです。Garneauとルーべコンプはいまひとつぴんと来ませんでした。
でもしかし、ドロハンとロードのレバーを久しぶりにがっちりきっちり使いましたが、改めてぼくのチャリスタイルとのミスマッチを感じました。
帰りの10kmを安クロスバイクでひいこら走りましたけど、ライザーバーとフラットバーの良さ、トリガーシフターの良さを再認識しました。あと、うちのミニベロはロード並みによく走るなあと。
個人的にスポーツバイクに必要な要素は
- ディスクブレーキ
- フラットバーorライザーバー
- トリガー系シフト1×11
- スルーアクスル
- ハードテイル
- 40C~のタイヤサイズ
です。モンスタークロスみたいなやつになるかな~。いろんなロードを乗りまくって、バラ完組へのヒントと手応えを掴めました。
つぎはMTBとクロスバイク編です。が、すこし一休みしましょう。腿がぴくぴくする!