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淡路島一周 vs 琵琶湖一周 時間や距離の比較

どこかをぐるっと一周するのはロマンチックです。頂点は世界一周、下限は町内一周だあ? 

サイクリングのジャンルではこういう一周系のロングライドは『イチ系』と称されます。

うちの地元の関西には2つの格好のイチ系スポットがあります。滋賀県の琵琶湖と兵庫県の淡路島、ビワイチアワイチです。

自走と輪行とレンタルサイクル

ぼくは大阪の自宅から出発して、目的地をサイクリングして、帰宅するスタイルを取ります。現地まで自転車で行くこの方式は『自走』です。

反対に目的地まで自動車、電車、飛行機で行くスタイルは『輪行』です。自動車では現地の駐車場の確保、電車や飛行機では機材の梱包が不可欠です。

広義には配送業者の自転車専用運送サービスもこの輪行に入ります。西濃運輸のカンガルー自転車イベント便・自転車輸送便が有名です。近畿-関東片道6000円前後です。

レンタルサイクルはもっとも手軽です。が、価格は割高ですし、時間、返却がネックです

琵琶湖と淡路島のサイクリングのスタート地点

琵琶湖は滋賀県のどまんなかにあります。そして、滋賀は近畿と中部と北陸の中継地点です。どのエリアから来るかでスタート地点は変わります。

琵琶湖のスタート地点

近畿側からの出発地点は琵琶湖の南西部、大津港のかいわいです。大阪、京都、奈良方面からの琵琶湖の入り口です。

ビワイチ 大津港にて 愛車
ビワイチ 大津港にて 愛車

実のところ、京都駅から大津駅までは二駅しか離れません。滋賀の都心部は京都の都心部のおとなりです。

自走派は淀川・桂川サイクリングロードを経由します。電車輪行は浜大津か大津駅まで。自動車は南湖の周辺の駐車場へ。

岐阜、福井からのライダーの起点は北東部の長浜、彦根、米原周辺です。JRの北陸本線と東海道本線が合流します。

淡路島のスタート地点

淡路島のスタート地点はピンポイントです。そもそも島へ渡れる方法が限られます。車か船です。

淡路島には鉄道がありません。兵庫からの明石海峡大橋、徳島からの大鳴門橋は自動車専用道路です。徒歩、自転車は通行できません。

明石の淡路ジェノバライン

電車派輪行はJR明石駅で降りて、そこから淡路ジェノバラインの船着き場に行って、高速船で明石海峡を渡ります。

淡路ジェノバライン発着場
淡路ジェノバライン発着場

大人一人500円、自転車一台220円=計720円です。ちなみにパッケージして持ち込んでも、同じ金額を取られます。J

自動車組は明石海峡大橋or大鳴門橋を渡ります。平日のETC払いでそれぞれ900円、680円です。徳島側には海峡越えの船がありません。自動車オンリーです。

徳島側で自転車輸送がスタートで瀬戸イチが現実に!

しかし、このサイクリング熱に目を付けた自治体がこの2017年10月から徳島-西淡の自転車のトラック運送をローンチしました。

区間は西あわじ市の『陸の港西淡』から『徳島県鳴門市の黒山バス停』間の約20キロです。専用トラックが自転車を輸送します。乗り手は最寄りのバス停から定期バスに乗って、現地まで移動します。

自転車の輸送費は1台500円、人間のバス代は別途800円、土日の利用には金曜まで、祝日の利用には前日までの予約が必須です。受け付けはヤマトホームコンビニエンス徳島支店 (TEL 088-634-3212)です。

これで淡路島半周→四国→しまなみ→本州みたいなルートが可能になります。まさに瀬戸内海一周、セトイチです。

明石、岩屋、西淡、徳島、今治、尾道はざっくり300kmオーバーになります。

アワイチとビワイチの距離とコース

イチ系の特徴は長い距離です。がっちり一周するフルアワイチ、フルビワイチのいずれが100kmオーバーの長丁場になります。

  • ビワイチ200km
  • アワイチ150km

ビワイチの方が長距離です。時速20kmで10時間。ほんとに朝から晩まで自転車ギコギコです。

救いはルートの起伏のすくなさです。大きな上り下りはありません。唯一の上りは北端の木之元町の賤ケ岳です。

一方のアワイチは150kmです。距離的にはビワイチの70%です。朝8時の夜4時だ。ビワイチの後でアワイチをすると、距離の短さに胸をなでおろします。

が、アワイチには坂があります。しかも、島の南部に集中します。大きな峠が三つないし四つです。こういう標識が南淡ではおなじみです。

淡路島内の自転車用上り坂標識

アワイチの難所のピークはこの区間です。

ショートカット

「フルビワイチやフルアワイチはむりだあ・・・」

そんな初心者や女子交じりのグループはショートカットを利用しましょう。

琵琶湖の唯一のショートカット琵琶湖大橋

琵琶湖はでっかい湖です。これをまたぐ橋は琵琶湖大橋のみです。それゆえに道中のルートの選択肢、ショートカットは限定的です。

ビワイチは基本的に2パターンです。琵琶湖大橋の南側の南湖を無視して、守山-堅田をぐるっと一周するセミビワ、南湖と北湖をぐるっとアラウンドするフルビワです。

セミビワは150km前後に短縮します。これが唯一のショートカットです。橋を渡らない=200km確定です。

南湖だけを一周するのはなんちゃってビワイチです。ほんとのゆるゆる観光ポタリングにはベストな距離です。でも、屈指の観光スポットの近江八幡や彦根城を見れませんが。

ビワイチではラコリーナには寄りましょう。このおしゃれな建物の中に有名スイーツ屋がずらりと入ります。

ラコリーナ近江八幡
ラコリーナ近江八幡

ルートたくさん淡路島

対照的に淡路島はショートカット天国です。島の東西を結ぶ道路が数多くあります。内陸部の大半は農地・耕作地です。日本の田舎の風景が続きます。

ほとんどの道路が海岸部へ出ますから、グループライドのショートカット組とフルアワイチ組の合流がかんたんです。初心者から上級者まで楽しめます。

ルートの工夫で50km、100km、150km、フラット、アップダウン、海ビュー、山ビュー、みたいなバリエーションが多彩です。

南端の吹上浜キャンプ場はおすすめです。

キャンプ場のサイトからのオーシャンビュー
キャンプ場のサイトからのオーシャンビュー

交通状況と路面のコンディション

サイクリングの快適さを大きく左右する交通事情と道路のコンディションを見ましょう。

交通量多め、路面まばらのビワイチ

滋賀県は近畿、中部、北陸の境目にあります。自動車の交通量は多めです。

湖東ではそんなに感じませんが、湖西ではあきらかに感じます。JRと並走する道路が近畿-北陸間の大動脈です。大型トラックがひんぱんに行きかいます。

そして、めぼしい裏道、抜け道がありません。下の写真のように路肩は極狭です。

白鬚神社 鳥居
白鬚神社 鳥居

自転車レーンはありますが、お仕事中のおいそぎのドライバーさんは無我夢中です。自動車のプレッシャーはきつめです。むしろ、都心部より高圧です。

そして、路面のコンディションはまちまちです。

湖きわの路面
湖きわの路面

全体的に西低、東高です。なぜか西側の見どころのなさは琵琶湖、淡路島で共通します。上記の白鬚の水中鳥居を逃すと、良い写メスポットについぞ巡り合えません。

車少ない、路面きれいの淡路島

平日のライドのためか淡路島の道路はガラガラでした。淡路や洲本の市街地からはずれると、急速に車も人も店も家も見失います。

南淡でそれが最高潮に達します。数分に一回の自動車とたまたまのサーファーばかりが人の気配です。

南淡の海岸沿い
南淡の海岸沿い

湾岸の道路のコンディションはベリーグッドです。

淡路島には電車が走りません。道路天国、自動車天国の土地柄がはっきり知れます。

一方の滋賀はJR天国です。琵琶湖はぐるっとJRの線路に囲まれます。はながたの東海道新幹線が通りますし、地元の近江鉄道があります。まあまあの鉄道県です。

グルメ

琵琶湖はうなぎ、しじみ、鮎、米、バウムクーヘンです。淡路島はたこ、鯛、のり、たまねぎ、ジェラートです。ブランド牛は近江牛と淡路牛です。甲乙つけがたし。

世間的には海鮮丼とあわじ島バーガーがやや優勢のようです。が、個人的に生魚が△、たまねぎが×です。

琵琶湖ではラコリーナでバウムクーヘンセットを食べました。

焼き立てバウムクーヘンドリンクセット
焼き立てバウムクーヘンドリンクセット

スイーツと牛乳と紅茶好きのぼくに高ポイントです。

淡路島と琵琶湖の双方で道の駅が休憩所と物販スポットを兼ねます。そして、淡路島では郵便局さえがタマネギを推します。

たまねぎアピール

淡路のりをください・・・

公式告知や情報の取りやすさ

近畿の2大サイクリングスポットらしくビワイチ、アワイチの広報活動は積極的です。実質公式サイトです。

イベントやキャンペーン、周辺道路のリアルタイム情報がFacebookアカウントでアナウンスされます。事前にここをチェックすれば、不慮の事態を招かずにすみます。

無情の迂回案内看板
無情の迂回案内看板

山の国の日本では落石や土砂災害は付き物です。雨シーズンの明けライドのアワイチ、ビワイチには上記の二サイトをチェックしましょう。

どっちが初心者におすすめか?

ビワイチの方が初心者にはおすすめです。理由は鉄道網との近さです。もし、どこかで致命的にトラブっても、駅まで行けば、電車で家や車まで生還できます。

隔離された島と陸続きの内陸では窮地のときのプレッシャーが違います。リカバリーのしやすさこそがアウトドアの最優先事項です。