楽天が鳴り物入りで通信業界に参入して、しばしの時が流れました。特筆の変動は起こりません。ソフトバンク、au、Docomoの三強体制はそう揺るがない。何故なら楽天モバイルにはiPhoneがないから！

が、現実的には動作保証外のeSIM世代のiPhoneはRakutenのSIMを受け付けますし、旧式の6~X、初代iPhone SEさえが裏技でBAND3の楽天回線を捕えてしまいます。

しかし、このようなハック的使用法は一般人には気軽ではありません。緊急発信ができないという問題もあります。

また、公式の対象機種の少なさと端末の微妙さ、楽天回線エリアの狭さがネックとなって、登録者数の伸びは低調のようです。

と、この状況に業を煮やした三木谷社長が鶴の一声で大型のキャンペーンを投入しました。何とRakuten Miniが期間限定で1円になります！

0円でないのは大人の事情でしょうか。さらに5月30日から GALAXY A7さえが実質700円になりました。ぼくはその数日前にオクで買いましたよ、ええ。

この手法は一昔前のヤフーBBのモデム配布を思い起こさせます。初期設備をただで配って、契約者を増やし、継続利用で元を取る。これは実家の喫茶店をコーヒー無料券で繁盛させた孫正義氏の伝統の手法です。

これは現代ではウォーターサーバー、健康食品、青汁などに引き継がれます。

楽天UNLIMIT低調の理由
- iPhoneが動作保証外
- 対応機種が微妙
Rakuten Mini 1円キャンペーンの条件
- iPhoneのアクティベート問題も解決

楽天UNLIMIT低調の理由

上記のようにiPhoneは楽天モバイルの取り扱い機種には含まれません。これはジョブズの遺産をこよなく愛する日本では絶大なデメリットです。

iPhoneが動作保証外

現状、楽天モバイルの対象機種はAndroidのみです。通話し放題の楽天LINKのiOS版がありません。必然的にiPhoneでのアプリの利用登録とSMS認証が不可となり、事務手数料分3300ポイントとキャンペーンの3000ポイントの条件が未遂となります。

アクティベートの問題は厄介です。ぼくは対象外のOPPO R17を使って、自宅ではアクティべートできず、大阪の楽天回線エリア内のど真ん中に行って、どうにか利用登録しました。

パートナーエリアでの通信制限のボトムが1MBまで上がりましたから、お値打ち感は十分です。しかし、世間の反応は微妙です。

iPhone使えない
エリア狭い
三木谷さんが何となく嫌

世間はここで興ざめして、算盤を弾きません。つまり、楽天UNLIMITは市民の感傷に訴えられない。爆発的な普及は無理です。

対応機種が微妙

楽天モバイルの対象機種の凡庸なラインナップはガジェット好きやハック好きには微妙です。ハイエンドや変態端末がない。XIAOMIの一億画素のカメラのやつとかGALAXYの折り畳めるやつとかがない。

楽天モバイルの最安の端末はオリジナルのRakuten Miniです。価格は税込18700円。上位のArrows RXやGALAXY A7がメルカリやヤフオクで同じ値段です。背面の”R”のロゴはおしゃれではない。

しかし、値段が1円であれば、小さな不満は吹き飛びます。むしろ、最初からこのキャンペーンをやらなかったのは楽天のミスでしょう。中途半端な値引きとネタの小出しは利用者に嫌われます。申し込みの時期で差が出るから。

実際問題、先行受付で申し込んだ人はRakuten Miniを1円で買えません。この端末1円の条件は新規の回線申し込みです。このキャンペーンの前日にRakuten Miniにお金を払った人の悲鳴が聞こえます。