フルサスペンションMTBを作ろうシリーズが最終局面に突入します。ドロッパーポスト交換、タイヤノブカットなどを経て、最後の大物パーツをゲットしました。
アメリカのSRAM系列のROCKSHOX印の縦長のパッケージです。箱のなかみはなんでしょうね?
黒い”YARI”
はい、どーん! 二又の黒いウェポンです。
“YARI”のロゴが見えます。
え、この形状、この色、この名前ですよ? じゃあ、もしや、あれをぶちやぶれる?
やっぱりだ! 案の定ですよ! これはかの有名なロンギヌスの槍(TVアニメ版)です! ATフィールドが段ボールのようにあっさりやぶられましたで! あめいじんぐ!
・・・て、かるいわるふざけで体をほぐして、大物パーツのセッティングに着手しましょう。今回はサスペンションフォークのインストです。
はじめての本格サスフォーク
あらためて紹介します。こちらがフルサスMTBバラ完の最後の大物パーツのROCK SHOX YARIです。
“YARI”は槍です、たぶん。KATANA、KABUTO、SHURIKEN、NINJA、JARI、KUMAとかの系列です。
個人的にサスペンションフォークはめあたらしいものじゃありません。ふるい26インチのMTBやGIANT ROAM3のフォークがサスフォークでした。
しかし、クロスバイクのフォークはかざりものです。町中の歩道の段差や河原のダートがせいぜいだ。オフロードや山には力不足です。
て、そんなふうにうそぶきながら、つい先日までサスなしのカチカチリジッドフォークで走り回るのは当のこのB4Cです、ははは。
トレーニングや特訓にはハードテイルやリジッドフォークは効果的です。うらはらに衝撃やダメージは人体と車体にもろに来ます。手首が黄信号だ。
どのサスにする?
で、ようやく腹を決めて、本格サスペンションフォークの調達にのぞみますが、この未知のパーツのチョイスに苦労します。知識がぜんぜんない。
一度、地元の豊中の有名なMTB屋さんのリンゴロードに行って、スタッフにあれこれ聞きまして、ばくぜんとしたイメージをつかみました。
かの高名なる自転車ブログの『IT技術者ロードバイク日記』のFJTはここのシクロクロスチームに所属します。ザ・百戦錬磨のプロショップです。
ぼくの情報収集ではマウンテンバイクのサスペンションメーカーの印象です。
- FOX:名実ともにNo1のサス屋 国内代理店が本気 オレンジ
- ROCKSHOX:FOXと並ぶフォーク屋 SRAM系 黒
- DVO:新興最有力 Marzocchiの創始者が立ち上げ 緑
- Marzocchi:FOX傘下の普及レーベル
- Manitou:ブレーキのヘイズ関連、ジョン・トマック
- X-fusion:新興、よさげ
- SR SUNTOUR:安軽フォーク、最近好調、各社OEM元
- KOWA:国産ブランド
- MAGURA:レア
- TECH-IN:なつかしヴィンテージ
- ÖHLINS:モータースポーツで有名、Specializedと仲良し
- CANECREEK:ヘッドパーツ屋、ÖHLINSがOEMぽい 黄
- Cannondale:LEFTYとHEADSHOCKは不滅の傑作
国内のMTB乗りのいちおしはFOXです。性能は文句なしで、代理店のマムアンドポップスの大島さんはMTBサスペンション界の最後の希望です。
実質、大半の小売店が大島さんにオーバーホールを頼みます。国内トッププロがおとくいさまです。
その日々の模様はブログの『ヒントになれば幸いです。(仮)』にいろこく描かれます。
この『ヒントになれば』とのむラボのブログを熟読すれば、無敵になれるか、膨大なマニアックなチャリ情報におしつぶされます。
ために国内ではほかのサスメーカーのメリットががたーんと薄れます。リンゴロードのスタッフのおすすめもFOXでした。
対抗馬のROCKSHOXの販売元はダートフリークです。うーん・・・
FOXのネックは色くらいです。なぜか数年前からフラッグシップがオレンジです。
前後のサスを合わせるがフォーマル
フォーマルな自転車乗りは統一感、トータルコーディネートを重視します。シマノとカンパをミックスしない、車体とウェアのブランドを合わせるなどなど。
案の定、前後のサスペンションのたがいちがいはフォーマルMTBer的にはCONSのようです。前FOX、後ろROCKSHOX、前DVO、後ろX-fusionとかはだめだ。
で、うちのVitus SommetのフレームのリアショックはRockshoxです。
これはフレームの付属品です。上級のリアショックです。完成車モデルのフロントはRockshox Lyricです。
このマットブラックの車体にはFOXのオレンジはちと浮きます。で、フォーマルな慣習から外れる。
そして、結局、ぼくの性分から一本目のサスフォークはモルモットになります、十中八九。アフターサポートはそんなに重要じゃない。
てことで、このロンギヌスのYARIもといフォークをヤフオクでGETしました。お値段は5万ちょいです。
YARIの詳細
YARIの詳細を見ていきましょう。トラベルは160mm、スプリングはDebonAirです。
Dual Potision Air、DebonAir、SoloAirてランク付けがあって、DebonAirは中-上級です。
YARIはもともとSoloAirでしたが、2018-2019モデルからDebonAirに格上げされました。おあつらえむきにリアショックのスプリングもDebonAirです。統一感!
上位モデルのLyricや万能型のPikeはここにCharger2 Damperてものを備えます。フォークの筒の中のすごいシステムです。
このへんのこまかい技術や構造はさっぱり分かりません。価格と規格と相談して、YARIに決めました。
BOOSTの、29erの、美品の、160-170mmトラベルの、PIKEかLyric! みたいなもんはそんなにぽんぽこ出品されません。小売りの新品は10万オーバーですし。
むしろ、最強フォークのRockshox BoxxerやFOX 40の中古の方がよく出回ります。旧世代の26インチのものがとくにです。
フォークのセット
下調べは非常にたいへんですが、フォークの換装はかんたんです。さいわいスターファングルナットが圧入済みで、ディスク台座がフェイシング済みです。
ヘッドパーツの下玉押しは割り入りのタイプです。手ですぽってはまります。
で、フレームにインストールします。否、合体! 否、ファイナルフュージョン! 炎となったガンバスターは無敵だ!
おおおおおお!!! ついにフルサスMTBが完成した!!!???
そのやさきです。悲劇がおとずれます。スペーサーが足りません。
1cmのやつと5mmのやつはジャンクボックスから出てきました。が、コラムの出代はもう2cmばかし残ります。
手当たり次第にひっかきまわしますが、予備のスペーサーを発見できません。ええ~まさかこんなスモールパーツに完成を阻まれるとは思わへんで~。
次回こそは真最終回、フルサスMTB仕上げ・乗り出し編です。