YouTubeの動画の長さの決め方 ミッドロール広告はほんとに儲かる?

YouTuberはチャンネルを開設して、コンテンツを配信し始めると、『動画の適切な長さ』という不毛な問題をしばしば抱えます。

はて、何でそれが不毛でしょう? 何故なら動画の適切な長さ、ベストの再生時間、尺の最適解は内容に寄るから。

自由なコンテンツを動画の尺から逆算して、ぎゅうぎゅう詰めにしたり、すかすかにするのは不毛でしょう。

無理な引き延ばしや詰め込みは動画の魅力やテンポを損ねます。結果、低評価やアンチコメントが付きます。

ですが、意図的に長い動画を作る特別な理由はあります。後述のミッドロール広告がカギです。

長い動画=10分以上

肝心な部分を繰り返しましょう。一本の動画の最適な長さは内容に寄ります。これは絶対の事実です。

私はメインのチャンネルに自転車弄りの動画を良くアップします。パーツ交換やメンテナンスの動画はおおむね10分から15分になります。

一方、おもしろネタ系やトレーニングの動画は3分から5分に収まります。最短は15秒のホイールの回転音の動画です。

最長は一時間オーバーのラジオ風のトーク動画です。ながら視聴を見込んで、試験的に何本かアップしました。評判は上々です。

またライブ配信は基本的に長くなります。10分程度の生放送では人が集まりませんし、チャットが盛り上がりません。30分以上が理想的です。

視聴時間 >>> 動画の時間

動画の時間は大切です。が、真の要は視聴時間です。ユーザーの大半は一本のコンテンツを試験監督のように端から端まで見ません。

スキップ、スライド、倍速再生、途中離脱は普通です。動画の時間=個々の視聴者の自由時間ではありません。

更に最近のYouTubeのアルゴリズムは再生維持率や視聴時間を重視します。

3分しか視聴されない10分の動画 vs 4分きちんと視聴される5分の動画

この対決では後者がYouTubeには好まれます。一本当たりの再生時間が上ですし、維持率が倍ですから。

3分しか視聴されない10分の動画は7分の無駄を抱えるデータです。これもサーバーに保存されます。ストレージ上のお荷物です。

平均視聴時間を延ばそう

YouTube Studioではこのリアルな視聴時間が出ます。2019年の終盤から最新動画の成績がダッシュボードのトップにどどーんと張り出されます。

今回の動画は直近の10本の公開の中で上々の成績を収めました。ただし、私の予想より再生数の伸びが低調です。視聴時間は及第点ですが。いや、本当に受験生の気分です。

さて、YouTubeがわざわざこの指標をトップに張り出します。これは「配信者はこれを意識して、コンテンツ作成に励みたまえよ」という校長から激励でしょう。

動画の長さを無闇に伸ばさず、再生維持率を上げて、平均視聴時間を延ばせる人はすでに上級者です。

動画の長さの平均

動画の適切な長さは内容に寄り、リアルな視聴時間は再生維持率に基づきます。YouTubeの全体の平均値は個々の目安になりません。

とはいえ、庶民は何らかの目安を欲しがりますし、全体の平均と比較して、上か下かを比べたがる。

Youtubeの大きな流れでは一本の動画は顕著に長時間化します。トップYouTuberはTV番組並みの20分、30分の動画を配信します。

ライブ配信の課金機能(スパチャ、ステッカー)が充実して、ライバーが明らかに増加します。ゲーム実況の二時間三時間は珍しくありません。

また安易な生放送の対策のためかモバイルアプリからのライブ配信の条件が少し厳しくなりました。現在、スマホからのライブ配信は登録者1000人からです。

世界中の人間が5G回線で4Kライブをやれば、通信網とサーバーが多大な負荷を受けます。

私の動画の傾向もこの流れに準じて、長時間化の一途を辿ります。10分がスタンダードでです。5分の動画はショートムービーだ。

これには私の動画編集能力の向上が大いに影響します。丸一年、せっせと動画をアップしましたから、相応に鍛えられました。

15分の動画を90%のパワーで作れる人は10分の動画を余裕でこなせますし、5分の動画を気楽に仕上げられます。

そして、10分以上の動画には特別な機能が解放されます。それがミッドロール広告です。

動画の儲けを叩き出すミッドロール広告

現在のYouTubeのチャンネル運営者は四つの収益の仕組みを利用できます。

  • 広告
  • スーパーチャット
  • メンバーシップ
  • グッズ販売

グッズ販売以外は日本で実装済みです。詳細は→Youtubeの収益はいくら? Youtuberは儲かるか?

稼ぎ頭は広告収入です。動画内で流れるもの、トップページに出るもの、検索結果の上の方に浮き上がるもの、色々な種類の広告があります。

この仕組みはTVのCMと同じです。YouTubeはスポンサーからお金を貰って、サイト内の広告枠を売ります。

スポンサーは企業だけではありません。『伝説の講談家』みたいな個人、『伊勢詣でを斬る』のようなカルト団体、『~~やってみた』などのVtuberの広告は良く出てきます。

実際、ときどき私もGoogleに数千円の広告費を払って、YouTubeに広告を出します。目的はメインチャンネルの告知ですね。

YouTubeの広告の仕組み

YouTubeは広告を流して、視聴者に再生させれば、スポンサーからお金を貰えます。これが収益の柱です。

で、たくさんの広告をより多く消化するためにトップページや動画内やボトムバーやあれやこれやに枠を作ります。

昨年の12月末にはスマホの動画の冒頭でほぼ確実にダブルの5秒CMが出ました。3、6、9、12月は決算月で、企業の宣伝広告費が増えます。

担当者は予算を使い切らないと怒られますから、この時期にはどしどし広告を出します。Googleも各所に営業を掛けます、「何々さん、うちに広告出しまへんか~?」と。

この辺は意外とアナログです。

逆に1月と4月の広告費はがた落ちします。スポンサーの予算は前月でめでたく消化されました。冒頭ダブルはなりを潜め、単価は激減します。

広告の減少は視聴者的にはありがたいでしょうが、YouTubeとYouTuberにはシビアです。

チャンネル運営者は動画内で広告を流すと、YouTubeから分け前を貰えます。YouTuberの稼ぎは主にこれです。

つまり、胴元のYouTubeが儲からない月には配下のYouTuberも儲かりません。

中級者はこれを見越して、12月や3月に重点的に活動します。目玉企画をスタートするとか、更新頻度を上げるとか。

10分以上の動画には任意で広告を追加できる

売り上げをアップする方法は非常にシンプルです。たくさんの広告を動画内で流す。ここで長い動画が本領を発揮します。

10分以下の短い動画の広告はセミオートです。配信者はおおまかな設定しか出来ません。YouTubeのAIがざっくり自動的に配置します。

一方、10分以上の動画には配信者が任意で広告を追加できます。これがミッドロール広告です。

使い方は簡単です。 YouTubeの管理画面から個別の動画を選んで、『エディタ』を開き、レバーを任意の位置にスライドして、『ミッドロールを挿入』をクリックします。

YouTubeの初期設定ではこの18分の動画にミッドロールは一つだけでした。少なすぎる。私が手動で二個のミッドロールを追加して、平均的に配置しました。

単純計算で広告数が三倍になれば、売り上げも三倍になります。実際のギャップは1.5~2.5倍ほどです。

これを公開前に設定し忘れると、儲けを取りこぼしかねません。動画の最大風速はおおむね公開直後に訪れますからね。

9:59秒の動画ではこのミッドロール機能は出ません。10:00秒以上が条件です。大半の運営者はアップ時の誤差を考えて、10:01や10:02に設定します。

また『9分台後半の動画をどうにかこうにか引き延ばして10分台にする』作戦は常套手段です。

手段を選ばない運営者は以下のような手立てを試みます。

  • 7分の動画に3分の静止画面を付け足す
  • 6分の動画を二回リピートして12分にする
  • シリーズ動画の前回のあらすじが異様に長尺

二つ目のリピート方法はテレビのバラエティ番組の違法アップロードで良くあります。前半と後半が全く同じで、10分オーバーみたいなやつです。

当然、こんな動画には低評価が付きます。が、こういう運営者はチャンネルの評価を二の次にして、アカウントBANも顧みず、目先の利益を取りに行きます。

模範的なチャンネル運営を心掛けるならば、常に視聴者の目線に立って、ミッドロールの配分を考えましょう。

またPCからの閲覧とスマホからの閲覧では広告の出方が違います。明らかにYouTubeの予算配分はスマホの広告費 > PCの広告費です。つまり、スマホの広告が多い。

私も昨年末のスマホの冒頭ダブルと途中ダブルのダブルCM祭りを見てから、ミッドロールの回数を少し調整しました。

このようなユーザビリティとマネタイズの両立はマネジメントの話になります。ワンマンオペレーションのYouTuberは色々なスキルを付けねばなりません。